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食料備蓄ゼロ九州2割 5県計53市町村 宮崎、鹿児島目標も未設定
西日本新聞が、米や乾パンなどを倉庫に保管しておく「現物備蓄」について、九州7県の市町村の備蓄状況や県が定めた目標量を各県に取材したところ、233市町村の2割が、災害時に住民などに提供する食料の備蓄をしていなかったことがわかった。鹿児島県は備蓄が進まない要因について「限られた財源の中、予算上の優先順位が低いことや、食料を備蓄する倉庫が確保できていないこと」を挙げた。2割超の自治体が現物備蓄していない福岡県は「流通備蓄で対応するという自治体もあるが、あくまで現物備蓄が望ましいと市町村には呼び掛けている」という。九州大アジア防災研究センターの橋本晴行教授は「災害に備え、各家庭で水や食料を備蓄しておく自助努力は当然大事だが、停電や交通網の遮断で地域が孤立した場合に備え、市町村も備蓄しておくダブルの備えが欠かせない。保管場所や維持管理などの費用はかかるが、熊本地震を教訓に、地域の状況に応じて避難者数を想定し、計画を立てておくことが必要だ」と話している。【5月19日 西日本新聞より】
▼内閣府 防災基本計画
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