防災教育チャレンジプラン
防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場
2010年度 愛知県立日進高等学校
プラン名 | 高校生による洪水ハザードジオラマ作成と天白川源流地域の防災力向上 |
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プランの対象 | 高等学校の部 |
目的 |
愛知県は今年度、東海豪雨(H12.9/11~12にかけて、愛知県を中心に東海地方の広範囲にわたって大きな被害をもたらした豪雨災害)から10年目を迎えた。東海豪雨以降も、スーパー台風の襲来、あるいはゲリラ豪雨が各地で発生している。そのため、地震のみならず水害に対する取り組みも重要と考え、今年度は地震に加えて、水害に関する防災教育に取り組むこととした。本校は、しばしば氾濫する天白川の源流地域であることから、源流地域の特性を生かした取り組みを実践した。 |
内容 |
生徒が約3ヶ月かけて、授業で日進市の洪水ハザードジオラマ(2.2m×1.05m)と防災3Dマップ(1.05m×1.05m)を作成した。また、オリジナル洪水ハザード紙芝居を作成し、保育園と小学校へ読み聞かせに行った。8月には地域住民を学校に招いて、洪水ハザードワークショップを開催した。三日間の集中豪雨の後、東海地震が発生したという想定で、地域住民と共にDIG(地図上避難訓練)を体験したり、パソコンを活用したバーチャル地震体験などを行った。また、本校は天白川の源流地域であるため、クリーンウォーキングをとおして、源流域の川を浄化することは、川の保水力を高め、洪水の予防になることを学んだり、様々な地域の川を守るボランティア団体と交流を深めた。同様に、源流域の水田の保護は、洪水防止に有効であることを体感するため、小学生やインターナショナルスクールの児童と共に、田植えや稲刈りを体験した。さらに、防災教育ゆるキャラ「洪水ミハルちゃん」を作成し、PRに役立てた。年明けには、洪水募金活動や普段はベンチだが災害時にはトイレになる「雪隠便置(せっちんべんち)」の制作等に取り組んでいる。 |
成果 |
洪水ハザードジオラマ作成では、地域の地形や浸水想定地区、危険箇所等を学ぶことができた。さらに、「にっしん市民まつり」で、ジオラマを展示することによって、多くの市民に身近な洪水に関心を持ってもらうと共に、ジオラマ解説を通して交流することができた。また、洪水ハザードワークショップでは、地域住民と共にDIG(地図上避難訓練)やパソコンによるバーチャル地震体験などを行うことにより、一層の災害への危機意識や地域住民との連帯感が生まれた。 |
報告資料 | 報告書 |
団体紹介 |
本校は、昭和53年4月に開校した創立33年目の学校である。所在地は、愛知県名古屋市、豊田市、長久手町に隣接する、緑豊かな文教の町日進市にある。防災教育に取り組んで今年で6年目を迎える。これまでは、東海・東南海地震を想定した様々な取り組みを行ってきた。その成果が認められ、平成19年に「ぼうさい甲子園」で希望賞、平成21年に愛知県教育委員会主催「学校安全われらの実践-防災コース-」で優秀校、平成22年「ぼうさい甲子園」で奨励賞など数々受賞した。 |
連絡先 | 0561-73-6221 |