運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

防災教育チャレンジプラン

防災力の向上を目指す、防災教育活動の情報提供の場

2015年度 香川県立盲学校

プラン名 災害弱者と言わせない ! 香川県立盲学校のチャレンジⅡ
プランの対象 幼児 一般
目的

人間の情報の8割は視覚、つまり目からの情報であると言われる。目を閉じたままで料理したり、買い物に行ったり、街を歩くことをイメージしてみて、みなさん、いかがお感じになられるだろうか。ましてや、停電で真っ暗になった町並みのがれきの中、避難行動が可能だろうか。
視覚障害者のための防災教育は、「山のように高い津波がきます」『山ってなあに・津波ってどんなもの?』を分かりやすく伝え、理解してもらうことに始まる。

内容

香川県立盲学校では、言葉では説明しにくい自然環境や自然災害について、「音を聴いたり・触ったり・匂ったり・踏んでみたり」など、見えにくさを補完するため鋭くなっている「視覚以外の感覚」が減災・防災に生かせないかと言うことに着目した。「体験的な学習」を通して、土砂災害や地震・津波、火災などの事象への理解を深めておくことで、助けを待つ受け身の障害者でなく、自ら考えて命を守る行動に早期に移行し、災害時に自ら行動できる力を身につけようとする取り組みである。

成果
  • 体験的な学習から学んだこと (例)
  • ①土砂災害の再現実験から
  •   …将来自分が住む場所選びのヒント
  •   …早期避難の大切さや、そのきっかけになる匂いや音を知ること
  • ②煙の中の避難体験から
  •   …誘導音声の方向を聴き取って避難することが有効
  •   …視界不良では、防火扉の下部の鉄製フレームにつまづく危険があること
  •   …☆視界不良の中では晴眼者にできないことが、自分にはできることがあるかも知れないということへの気づき (要支援者でなく支援できる立場になれる可能性の発見が自信につながった)
  • ③地域の方たちとの総合防災訓練や防災合宿から
  •   生徒
  •   …高齢化した地域性の理解・思いやりの気持ち
  •   地域の方たち
  •   …盲学校生徒さんの実態が良く理解できた。
  •   …避難に備え盲学校まで歩く訓練をしたい。
  •   …視界が利かない中では、盲学校の生徒さんの方がうまく行動できるんですね。
  •   …☆地域と盲学校、互いの強みと悩みが理解し合えたこと、

もしもの時は、盲学校の「ミニ防災拠点」の備蓄物資で助け合い、命をつなぎましょう。

【製作物】
香川県立盲学校.pdf

報告資料 最終報告書(PDF形式)
団体紹介

香川県立盲学校では、視力や視野等視覚に障害がある6~47歳の幼児児童生徒28名が学んでおり、約半数は校地内の寄宿舎から通学している。海岸から200m、標高1mの木密地域で、南海トラフ地震発災時には2~3mの津波が想定されている。地震・津波・火災に対して昼夜を問わない災害対応が求められる学校である。
これまでの防災の取り組みから地域との絆が深まり、公開授業や体育祭、文化祭や室内楽の演奏会に地域の方が来校したり、また校内の「花いっぱい活動」を展開して頂いたりするなど、地道ではあるが日頃からの「心の交流」に発展している。

連絡先 (087)851-3217