このページはパソコンからみてください 土(ど)砂(しゃ)災(さい)害(がい)まるで地(じ)獄(ごく)の使者のよう 〜木、岩、砂(すな)が家に「バリバリッ」〜 地(じ)獄(ごく)の使者のテーマソングのような、地面からゴーっとわき上がってくるような音がしました。その音が上の方からだんだんこちらに近づいてくるような感じがして、両ひざ立ちで窓(まど)の外を見ると、30メートルぐらい先に土石流がせまっていました。横だおしになった木と無数の岩、それに大量の砂(すな)がどんどん押(お)し寄(よ)せてきたのです。 「うわ、家を直(ちょく)撃(げき)だ!」と、思わず後ずさりしたとたん、何かがドーンと家に当たり、バリバリッという音がして、すぐに腰(こし)まで水につかってしまいました。割(わ)れた窓(まど)ガラスが勢(いきお)いよく水と一(いっ)緒(しょ)に僕(ぼく)の体のほうへせめてきたので、足が切れて、水が血で真(ま)っ赤(か)にそまりました。 逃(に)げるためにはどうしたらいいかなと考え、「あっ、そうか、靴(くつ)をはけばいいんだ」ということでね。うらがえしになってスーっと流れてきた片(かた)方(ほう)の靴(くつ)をはき、倒(たお)れたソファーやイスなんかの上を歩いて行くと、もう片(かた)方(ほう)の靴(くつ)が浮(う)いていました。水をかいてたぐり寄(よ)せ、それをはいて、一番近い出口から逃(に)げようと思ったけど、サッシが曲がって開かないんです。 で、土石が入ってきた玄(げん)関(かん)のほうから脱(だっ)出(しゅつ)したのですが、玄(げん)関(かん)の前は4、5メートル掘(ほ)られて川のようになり、ゴーゴーと水が音をたてて流れていました。結局、建てて間もない我(わ)が家(や)に、再(ふたた)び帰ることはできなくなったのです。 (防(ほう)府(ふ)市(し) 50代 男(だん)性(せい)) 他(ほか)の災(さい)害(がい)も見てみる
「うわ、家を
で、土石が入ってきた
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