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【地域防災】津波対策、訓練重ね意識向上 内閣府モデル地区の沼津・戸田/静岡

静岡県沼津市の戸田地区が、2019年度のモデル地区として同市では初めて内閣府から支援を受け、地区防災計画の策定作業を進めている。戸田地区は1854年の安政東海地震で津波によって多くの犠牲者が出た。現在でも沿岸部に高い建物が少なく、指定避難所に向かう道路も限られるなど課題が山積する。第1回ワークショップは2019年10月に始まった。東京大生産技術研究所の加藤孝明教授が講話し、地区計画の概要や事例を紹介した。住民が街の災害リスクに目を向け、地区計画策定の重要性の認識を共有した。同年11月下旬には、市立戸田小中の児童生徒が避難所運営ゲーム(HUG)を実施。12月の地域防災訓練では、住民がビーコン(電波受発信器)を身に付けて避難タワーへ逃げる訓練を行い、津波避難者の避難経路や所要時間を調べた。一連の体験を通じ今年2月、戸田地区のうち奥南と小中島の2自治会が本格的に素案の作成に着手した。地区計画には「家族の命を守る」「避難場所をより安全に」を目標に掲げ、中長期的な実施事項に、備蓄倉庫の設置場所と内容の検討▽まち歩きを行い避難ルート上の危険箇所を確認などを盛り込んだ。【4月26日 静岡新聞より】