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【地域防災】避難円滑 津波想定の訓練生きる 村上の集落 要援護者サポートに課題/新潟
新潟県村上市で最大震度6強を記録した18日の新潟・山形地震では、地震発生直後に津波注意報が発令された。海沿いの集落では、2011年の東日本大震災や1964年の新潟地震の記憶から「地震イコール津波」の意識が少なからずあり、定期的に津波を想定した避難訓練を行っており、高台への避難はスムーズだった。一方、高齢者ら要援護者の災害時の迅速なサポートについては課題も残った。揺れの強かった同市山北地区の海沿いにある鵜泊集落では、住民同士が声を掛け合って避難し、歩けない人は地元消防団がおぶって高台まで逃げた。同じく海沿いにあり、海抜10メートル未満の碁石集落は、約50軒の民家のほとんどが海岸から約20~50メートルの範囲に立地し、120人ほどの住民の半数近くを65歳以上の高齢者が占める。津波注意報発令から15分以内に約半数の住民が避難したが、近所の家々に声を掛けながら高台に避難した男性は「もっと短時間で要援護者を高台まで避難させなければならなかった」と振り返る。「自分の命を守りつつ、自力で動けないような高齢者をどうともに避難させるかが課題」と考える。住民全員の無事を確認するまで1時間ほど掛かったということである。男性は「今回は発生が夜だったのでほとんどの住民が自宅にいたが、時間帯によっては地元に若手がいないこともある。あらゆる想定が必要」と指摘した。【6月21日 新潟日報より】