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【普及啓発】もし災害にあったら…口腔ケア 大さじ2杯の水で命守る

断水や避難生活で水が十分に使えない状況では、健康の悪化も懸念される。そんななかで、後回しになりがちなのが、歯磨きなどの口腔ケアである。阪神・淡路大震災を経験後、数々の被災地で、被災者の口腔ケアにあたってきた「ときわ病院」の歯科口腔外科部長、足立了平医師は「歯を磨かないままだと、口に残った食べかすを餌に細菌が繁殖。洗わないままの口内には糞便と同じくらいの細菌がいるとも言われ、菌の塊が誤嚥により少しずつ気管から肺に入ると、肺炎になることがある」と話す。災害後は特に、タンパク質の不足からくる低栄養や、運動不足も加わって免疫力が低下。肺炎になるリスクが高まるという。足立医師がまず勧めるのは、コップに大さじ2杯程度の水に歯ブラシを浸してから歯を磨いたら、ブラシの汚れをティッシュで拭い、また磨くを繰り返して、最後にコップの水を数度に分けて口に含むという節水型の歯磨き法である。また、口内の乾燥は細菌の繁殖を招く。特に災害発生後は脱水に加えて、ストレスが高まり唾液の分泌量が減ってしまうことがある。細菌の繁殖を抑えるためには、唾液の分泌を促すマッサージ、こまめな水分補給やうがいも心がけるといいという。「口のケアを怠ると、歯周病が悪化することも。歯周病は糖尿病の血糖コントロールを悪化させることでも知られる。いつも通りに薬を入手できるかも分からない災害時、口内ケアを行い、清潔に保つことを心にとどめてもらえれば」と、足立医師は話している。【10月21日 産経新聞より】