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【普及啓発】女川で犠牲になった元行員の母校学生に講話 宮城・大崎の両親、ワークショップで議論促す
東日本大震災の津波で亡くなった宮城県女川町の七十七銀行女川支店の元行員田村健太さんの両親が4日、健太さんの母校・専修大学の法学部の3、4年生約30人に講話した。企業に求められる防災対策について就職活動中の学生一人一人に主体的に考えてもらおうと、今回初めてワークショップの手法を導入した。健太さんは支店長の指示で高さ約10メートルの支店屋上に避難し、他の行員らと津波の犠牲になった。父の孝行さんは「従業員の命を守るには部下の意見を取り入れる柔軟な姿勢と事前の備えが必要」と強調。母の弘美さんは「会社が命を最優先に考えているか見極めてほしい」と呼び掛けた。ワークショップでは学生が6グループに分かれて意見交換した。「自分が銀行の支店長の立場だったら」という孝行さんからの問いには「お客さん、従業員の順に安全な場所に誘導してから最後に避難する」「店を守るためにまず人を守る」などと応じた。上司と部下が考えを言い合える風土づくりや近隣店舗との連携など、非常時に命を守れるよう日頃のコミュニケーションを大切にすべきだとの意見もあった。【12月9日 河北新報より】