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【歴史・教訓】「平時から備えを」 防災討論会で呼び掛け/和歌山

熊野人倶楽部の主催で26日、1889(明治22)年の明治大水害(富田川流域大水害)をテーマにしたシンポジウム「130年前の富田川流域大水害に思う」が和歌山県上富田町の上富田文化会館であった。毎年合同で水害犠牲者の慰霊に努めている町内の住職が登壇者として出席した。最初に、三宝寺の岩橋幸大住職が「富田川流域大水害の概要」と題して基調講演を行い、水害当時の三宝寺17代住職が書き残した文献「大洪水現況実記訓戒」から抜粋し、洪水で人や家が流された状況を記した部分を紹介した。また町史に掲載されている水害の原因を説明。89年8月17~20日の累積雨量が1295ミリだったこと、明治期に進んだ山林伐採、堤防の脆弱さの3点を挙げた。その後の討論会は、救馬渓観音の森本真弘住職が進行役を務め、岩橋住職のほか、観音寺の山田一光住職、円鏡寺の松井宗学住職が「3寺院の大水害の実態」と題して討論した。山田住職は、過去帳や寺の慰霊碑から水害の被害状況を説明。現在、同寺が避難場所になっていることや、災害時の寺の役割などを語った。松井住職は、境内の石碑に刻まれた富田川災害記に触れ「災害に備える大切さを後世に伝えたい」と述べた。【1月27日 紀伊民報より】