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【歴史・教訓】防災樹木は“住民の知恵” 太く背の高い木で洪水被害軽減/大分

大分県大分市の大分短期大学園芸科の2年生が、市内高田地区に残る防災樹木「くね」を調査している。ヤブツバキなど太く背の高い木を家屋の周囲に植えることで、度重なる洪水の被害を軽減してきた。短大は吉野賢一教授と鍵和田又一准教授の研究の一環で、2016年から県内に多く自生するヤブツバキの分布や樹齢などの実態を調査している。研究を進める中、高田地区では昔から高木をくねとして家の周りに何本も植えていたことが判明した。同地区は1600年ごろから戦時中まで60回を超える洪水に見舞われてきた。低湿地にある家屋や農地を守るため、周囲を堤防で囲んだ「輪中(わじゅう)」集落として知られる。堤防が整備されて洪水の危険が減った近年、くねの役割は薄れ、高齢化で管理負担も増し、切られて地区から次々と姿を消したということである。参加した学生は「南海トラフ巨大地震が起きれば、津波が川を遡上する恐れもある。くねの役割を見直し、どう残して減災につなげるかを考えるきっかけになれば」と話した。【6月20日 大分合同新聞より】