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防災関連の最新ニュースをご紹介
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温暖化による災害対策議論=有識者検討会を設置-河野防災相
河野太郎防災担当相は15日、地球温暖化が引き起こす豪雨や洪水などの大規模災害に関し、ハード、ソフト両面の対応策を議論するため、有識者らによる検討会を設置すると発表した。初会合を24日に開き、月1回程度議論。来年度早々にも提言をまとめる。検討会は河野防災相が座長を務め、環境問題や気候変動の専門家らが対応策を話し合う。防災相は会見で「気候変動がもたらす災害の激甚化に備えるために、どんなことに取り組まなければいけないのか、あらゆる目線で必要な対策について議論してもらう必要がある」と語った。【12月15日 時事通信より】
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地震被害想定情報をHPに掲載 栃木県が10日から/栃木
栃木県は10日から、県庁直下や県北部の関谷断層など31種類の地震を想定した被害情報を県のホームページに掲載する。県内を10キロメートル四方に区切り、地域ごとに震度や建物被害、土砂災害など10種類の被害を見ることができる。被害想定は震度、液状化のほか土砂災害が急傾斜地崩壊危険箇所、地すべり危険箇所など4種類、建物被害が地震、液状化、火災によるそれぞれの全壊棟数など。地震と被害の種類を選択すると県全域の調査結果が表示される。知りたい地域をクリックすると画面が拡大され、より詳細な状況が確認できる。【12月9日 下野新聞より】
▼栃木県「地震被害予測シミュレーション」
http://wwwbousai.bousai.pref.tochigi.lg.jp/bousai/earthquake/index.php -
防災施設への民間投資に認証制度 国土強靱化相が意向
加藤勝信国土強靱化相は8日、災害時の防災拠点となる施設への民間投資について「社会貢献などを評価して認証できる仕組みを早期につくりたい」との考えを示した。2016年度にも政府による認定制度を導入、認定事業への財政支援も検討し、民間による防災拠点への投資を促す。免震ビルや備蓄倉庫のある施設、災害時に帰宅困難者を受け入れる広場の整備などを想定。国土強靱化相は「特に都心では民間の協力と取り組みがなければできない」と述べた。【12月8日 日本経済新聞より】
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鬼怒川治水に600億円 国交省計画/茨城
国土交通省関東地方整備局は4日、今後総額約600億円をかけ、堤防のかさ上げや漏水対策などの治水工事を軸とする事業計画「鬼怒川緊急対策プロジェクト」を発表した。プロジェクトは栃木県境から利根川の合流点までの茨城県内区間が対象で、国や県、川沿いの常総市や下妻市、八千代町など7市町が一体で行う。今回の水害では、避難指示が遅れたため、住宅に取り残される住民が多数出た。プロジェクトではこの教訓を踏まえ、災害の発生予測に基づき、消防や行政関係者が、災害発生時刻から逆算して事前に定める行動計画「タイムライン」の策定や、自治体の境界を越えての広域避難の仕組み作りなどの対策を進める。同省では既に、川沿いで人口が集中する全国約280の市町村に、計画のひな型となるマニュアルの配布を始めており、雨が多くなる来年5月末をメドに計画を策定するよう、市町村に求めていく。【12月5日 読売新聞より】
▼国土交通省「鬼怒川緊急対策プロジェクト」について
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo05_hh_000006.html -
災害時緊急輸送で協定 関西広域連合とバス協会/兵庫
関西広域連合と近畿などの10府県は2日、大規模災害時のバスによる緊急輸送について、各府県のバス協会と協定を結んだ。同連合によると、10府県の協会の加盟社はバス約1万6千台を保有。協定では、各協会は災害発生時、被災者や応急対応の要員・資機材、ボランティアの輸送について「可能な限り要請に応じる」と明記した。府県を超えての協力が必要な場合は、同連合が調整するという。協定書には、同連合に加入する7府県のほか、奈良、福井、三重県も名を連ねた。【12月3日 神戸新聞より】
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地域強靱化に関する情報の更新
国土強靭化推進室は3日、地域強靱化に関する情報、国土強靱化地域計画等を策定した地方公共団体別一覧及び地域強靱化計画取組MAPを更新し、策定済団体に佐賀県を追加した。11月25日現在で、国土強靭化地域計画の策定に向けた取組を公表している地方公共団体は54、策定済の団体は19で合計73団体となっている。【12月3日 内閣官房国土強靭化推進室より】
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茨城・常総 水害の初動対応を専門家が検証へ/茨城
「関東・東北豪雨」で大きな被害があった茨城県常総市は、当時の市の初動の対応について専門家による「水害対策検証委員会」を設けて検証することになり、関連する条例案を1日開かれた市議会に提案した。議会で、常総市の須藤一徳市民生活部長は「今回の災害対応の課題を客観的に明らかにし、それを教訓として今後の改善策を検討することが必要だ」と提案理由を説明。条例案によると、検証委員会は大学の教授などの専門家からなり、市の職員などに聞き取り調査をするなどして初動の対応について検証するとしている。検証結果は来年3月までにまとめられる予定で、市は今後の地域防災計画の見直しに生かすことにしている。【12月1日 NHKニュースより】
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火山「シェルター」整備へ 初の手引き公表
内閣府は、突然の噴火の際に登山者などが避難する火山の「シェルター」について、必要な強度や構造などを定めた初めての手引きを作り、1日に公表した。手引きでは去年の御嶽山の噴火を念頭に、シェルターは原則として、直径が10センチ以下の噴石については時速300キロ以上で飛んできても耐えられる強度が望ましいとし、鉄筋コンクリート製では必要な屋根や壁などの厚さを20センチ以上としている。また、すでにある山小屋などを活用するため、木造の建物でも防弾チョッキに使われる特殊な繊維を貼れば、建て替えよりも安い費用でシェルターとして使うことができるとしている。シェルターに詳しい山梨県富士山科学研究所の吉本充宏主任研究員は、シェルターは噴石から身を守るうえで一定の効果があるとしたうえで、「シェルターは大きな噴石や火砕流など、噴火によるすべての被害を防ぐことはできず、噴石から九死に一生を得るために使うもので、自治体などの火山防災対策とセットで対策を進めることが重要だ」と指摘している。【12月1日 NHKニュースより】
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広がれ地域防災リーダー 仙台市が制度創設/宮城
仙台市が東日本大震災後の2012年に創設した地域防災リーダー(SBL)制度に基づき、SBLに認定された市民が約600人に上った。認定は年1回で、計12時間の講習を2日間受けることが認定の条件となる。内容は避難誘導の手順や避難所運営のノウハウを学ぶ講義が10時間、初期消火や負傷者の救護方法を身に付ける実技が2時間。各連合町内会の推薦者と一般公募の市民が受講する。SBLは地元消防署などと連携し、地域特性に応じた防災マップ作りや避難訓練の企画運営に当たり、災害時には安否確認などにも率先して取り組む。仙台市は宮城県沖地震対策として震災前にSBL制度を計画。実際に養成を始めた12年度に50人を認定した。認定者は年々、増加傾向にあるが、SBLの平均年齢は65歳で女性の割合は約20%。認知度不足などから、担い手の多くが町内会関係者に限られている。市危機管理室の担当者は「SBLの活動状況を積極的に発信し認知度を高めたい」と言う。【11月30日 河北新報より】
▼仙台市「仙台市地域防災リーダー(SBL)を紹介します。」
http://www.city.sendai.jp/shobo/1211907_2447.html -
南海トラフ「緊急防災対策促進を」 神戸市など国に要望
南海トラフ巨大地震で甚大な被害が想定される兵庫県、神戸市など24の自治体・団体が27日、東京都内で緊急防災対策の促進を求める提言を決議し、国に要望した。提言では、復興予算を被災地以外に充てられる「全国防災対策費」が本年度で終了するなど「今後の対策推進への影響が懸念される」と強調。その上で、短時間で津波が襲来する沿岸域や海抜ゼロメートル地帯など、リスクの高い地域への集中投資。河川・海岸堤防の整備や液状化対策の推進。来年度で終了予定の緊急防災・減災事業債の恒久化や要件緩和-などを求めた。決議には、東海から九州までの11府県や5政令市、各地域の経済団体などの関係者や国会議員ら約200人が参加。仁坂吉信・和歌山県知事らが官邸や国土交通省、財務省を訪れ、提言書を手渡した。【11月28日 産経WESTより】
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水害避難勧告 電話で伝達/東京
東京都足立区が、水害時に避難勧告などを電話で伝える緊急情報伝達システム「あだち安心電話」を来春から導入する、と24日発表した。足立区はこれまで避難所を開設する基準などがあいまいだったが、中川と綾瀬川の水位観測所が「避難判断水位(レベル3)」に達したら開設するなど明確化した。安心電話では、あらかじめ住民が固定や携帯の電話番号を登録。水害時には、区側のシステムが登録者に電話をかけ、入力した情報を自動音声によるメッセージで一斉に伝える。さらに、(1)避難所に向かうか(2)自宅の2階以上に避難するかなどを尋ね、住民はプッシュボタンで答える。回答は自動集計され、避難者の人数の把握などに役立てられる。情報は未明でも発信する。区は自治会などの意見を聞きながら、河川沿いの自治会役員や保育園、学校などで当面1000件を登録する予定。訓練をしたうえで、来年4月に本格導入する見込み。同じ仕組みは横浜市金沢区が2月に導入しており、住民や学校など約270件を登録。担当者は「プッシュボタンの回答によって、情報が確実に伝わったことが確認できる」と効果を話している。【11月25日 朝日新聞より】
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防災情報、SNS発信 静岡県が新事業/静岡
静岡県は2016年度から、SNSを活用した防災情報の伝達事業を開始する。新事業は、県内の市町や防災関係機関などと連携した「ふじのくに防災情報共有システム」(FUJISAN)を利用し、さまざまな災害警報・情報を自動的にSNSで発信する仕組み。ツイッターとフェイスブックに「静岡県防災」というアカウントを取得し、平常時は若手職員が防災対策のポイントや災害時のサバイバル術、防災関連の新聞記事などを紹介する。同時に、スマホとパソコンで閲覧できる県防災ポータルサイトをネット上に開設。同サイトを見れば、各種警報や避難勧告、被害状況、避難所開設状況などを一覧的に確認することが可能で、県危機情報課の担当者は「スピードと信頼性が売り。“プロレベル”の防災情報を誰でも入手できる」とアピールする。今の若者たちの生活スタイルを踏まえると、これまでの県や市町の防災情報の発信手段は十分とはいえず、個人に直接届いて拡散効果も大きいSNSを追加し、伝達手段の多重化を進める必要性があると判断した。本年度中にシステム改修を終え、来年4月に始動の予定。【11月25日 静岡新聞より】
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焼津市、電柱に避難誘導広告 静岡県内初/静岡
静岡県焼津市は19日、広告業の中電興業静岡支社と東海広業と「避難誘導電柱広告に関する協定」を締結した。同様の協定は県内で初めて。広告は縦150センチ、横32センチ。避難所の名称や方向、距離などの情報に加え、広告主を表示している。平時から目に留まりやすい電柱に設置することで市民だけでなく、旅行者など土地勘のない人の避難にも役立つという。焼津市が電柱の選定や避難所に関する情報を両社に提供し、両社が広告主を募集して広告料によって設置する。【11月20日 静岡新聞より】
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防災ラジオ全戸貸与開始 瑞浪市が全国初/岐阜
岐阜県瑞浪市は今月20日からポケットベルと同じ周波数帯(280メガヘルツ)を活用した防災ラジオの全世帯無償貸与を始めた。自治会を通して各戸に配布しており、市によると同様のラジオの全戸無償配布は全国初という。防災ラジオは緊急情報を電源を切った状態でも自動的に受信。普段はAM、FMラジオとして利用できる。ポケベル波は電波障害に強く聞き取りやすいのが特徴で、屋内で確実な情報伝達が期待できる。市は防災行政無線や携帯電話に配信するメールサービスと併用し、災害への対応を強化する。ラジオは約1万3千台を用意。配布は12月6日までは地区ごとに自治会を通して実施。自治会非加入世帯や転入世帯は7日以降、市役所や各コミュニティーセンターで貸与を申し込める。【11月23日 岐阜新聞より】
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首都直下地震及び南海トラフ巨大地震における災害支援物資輸送に係るワークショップの開催
国土交通省は11月30日に大阪国際会議場において、災害支援物資輸送に関心のある行政機関、民間企業等を対象に「首都直下地震及び南海トラフ巨大地震における災害支援物資輸送に係るワークショップ」を開催する。同省では大規模災害発生時に、陸海空の輸送手段を最大限に活用できるよう、物流事業者等と共に、輸送モード間の調整方法や手順、協力体制等を明確化した「即応型 災害支援物資輸送計画」を策定するとしている。このワークショップでは、参加者がグループに分かれて輸送に係る組織の役割を与えられ、示された行動計画に基づき被災地への輸送に係る作業を実施し、示された行動計画では対応できない事象に対し、対応策を議論する。【11月19日 国土交通省より】
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台東区、ホームページを89言語に翻訳、災害時用ページも/東京
東京都台東区は12月1日、ホームページを89の外国語でも表示する内容にリニューアルする。新たな自動翻訳機能を導入し、外国語対応を拡大する。外国語はこれまで、英語、中国語、韓国語のみの対応だった。今後はフランス語やタイ語、マレー語のほか、米グーグルの自動翻訳機能を使ってアフリカやインドの言語も表示する。各ページ上に表示する外国語欄をクリックし、言語を選択すると切り替わる。また災害時用の専用トップページも作成。大規模災害時には文章主体の容量の軽い同ページに切り替え、アクセスの負荷を低減。迅速に防災情報を提供する考え。【11月18日 日本経済新聞より】
▼台東区「区公式ホームページの情報発信力を高めるため、機能強化を行います」
http://www.city.taito.lg.jp/index/release/201511/press1105-2.html -
災害ごみ処理に1年 常総市計画 推計9万3548トン/茨城
茨城県常総市は17日、鬼怒川決壊など大規模水害で出た災害廃棄物について、発生から丸1年となる来年9月までに処分することを柱とした「災害廃棄物処理実行計画」をまとめ、廃棄物は総量9万3548トンと推計した。同市などが運営する施設だけでは処理が困難なため、民間を含む県内外の処理施設に処分を委託する。処理はリサイクルを重視。木くずやコンクリート、金属類は再生利用を基本とする。家電は家電リサイクル法に基づき、再資源化に努める。可燃物の畳や布団などは燃料に利用する。災害廃棄物は今後も増えるとみられ、計画の改訂も見込む。市は水害の後、災害廃棄物処理費用約50億円を計上している。特別措置として国の9割負担が認められれば、同市の負担は1割となる。【11月18日 茨城新聞より】
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大規模災害発生時における災害廃棄物対策行動指針の策定について
環境省は16日、「大規模災害発生時における災害廃棄物対策行動指針」を策定したと発表した。この行動指針は、東日本大震災及び近年発生した比較的規模の大きい災害の教訓・知見やこれまでの取組の成果を踏まえ、大規模災害時において、災害廃棄物処理に関わる関係者が担うべき役割や責務を明確化し、関係者による連携・協力体制を構築することにより、"オールジャパンでの対応"の実現を目的としたもの。同省では、この行動指針を踏まえ、地域ブロック協議会ごとに関係者間の連携・協力体制が構築され、災害廃棄物対策が充実・強化されるよう、引き続き積極的に支援していく。【11月16日 環境省より】
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防災科研のシステム活用 被災市町村支援 県が協定へ/茨城
鬼怒川決壊による災害を踏まえ、茨城県は年度内にも災害発生時に防災科学技術研究所と包括連携協定を締結することが16日、分かった。今回の災害では、防災科研は常総市に出向き、独自に構築した被災者支援システムを活用。この結果、被災家屋調査実施計画や、罹災証明書の発行・管理を行うための手順の策定が促進されたほか、要支援者への支援や、ボランティアのニーズマッチングも進んだ。ただ、県によると、災害に備えた事前のシステム導入は、小規模の市町村にとっては維持管理や更新のための費用が大きな負担になるという。そのため、システムをすぐに導入できない市町村であっても、県は防災科研の支援を受けられるよう協定を結ぶ。締結後には現場を担う市町村職員を対象にした支援システムの利用訓練などを実施する考え。【11月17日 茨城新聞より】
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気象予報士、市町村に派遣へ…避難指示など助言
豪雨など発生時に住民の避難が遅れ、甚大な被害に見舞われるケースが後を絶たないため、気象庁は来年度、降雨量が多い市町村を約10か所選び、気象予報士を派遣し、常駐させる方針を決めた。派遣後は、気象庁のデータなどから河川の氾濫や土砂災害の切迫度を分析し、首長の適切な避難勧告・指示の発令につなげるのが狙い。災害対策基本法では、首長が避難勧告・指示の発令権限を持つが、警報などの情報は五月雨式に出される場合が多く、首長の判断を補佐する役割が重要視されている。モデル事業では、派遣先の市町村を過去の災害や降雨量を踏まえて決定し、各地の気象予報士会や民間の気象会社に派遣を委託する。梅雨や台風発生時期の6~10月を想定し、この期間中は常駐させる。【11月12日 読売新聞より】