リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
【2回目】中川和之(なかがわかずゆき)
時事通信社・解説委員
- 主な活動地域
- 神奈川県 横浜市
- 最近の防災・減災活動
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2023年04月 TEAM防災ジャパン アドバイザー
https://bosaijapan.jp/
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最初のリレー寄稿以降、災害被害を軽減するために、あなたが関心を持って取り組んできていることは何ですか?
このTEAM防災ジャパンがお役に立ちたい防災の担い手のつながりを、どうやって拡げていくか、続けていくかに取り組んできました。新たにどういうつながりができましたか? それは、どのように拡げることが出来ましたか?
各地域や専門コミュニティのなかから、つなぎ手を任じている素晴らしい方々が、TEAM防災ジャパンの「お世話係」になっていただき、つながり作りの中心で活動をしていただけるようになり、コロナ禍でもオンラインで繋がる場を続けられることが出来ました。最初の原稿を改めて読んで、社会が変化したりご自身が成長を感じる部分があれば、教えて下さい。
「この世の中を、君が受け継いだ時より、少しでもよくするように努力し、あとの人に残す」。これはずっと課題です。めげずにやり続けて来れているということは、少しでも社会が良く変化してきている証拠だと思います。日頃の取り組みに役立つ情報を集めるときのコツや、気をつけていること、お勧めの情報源を教えて下さい。
その土地の成り立ちを知る。地域の歴史を知り土地の使い方の経緯を知る。そうすると、先人の労苦や無理筋も見えてきて、向き合うべき課題も分かります。土地の基盤の成り立ちはシームレス地質図、川が暴れ回っていたちょっと前までのことは地理院地図、明治以降の変遷は今昔マップがお勧め。今昔マップは製作者の埼玉大の谷謙二先生が亡くなられてしまいましたが、継承されるようでホッとしています。いま、防災に関わることで、どんなことにお困りですか? つながりたい分野などはありますか?
長年の懸案だった福祉と防災が、途中でのボタンの掛け違えも乗り越え、ようやく全体として進んでいくようになってきたと感じます。1991年の防災白書で「災害弱者」を定義づけて以来、30年以上の時間が必要でした。産業の分野と防災は、ちょっとずつですがBCPを進めていくことで深化を期待しています。まったく欠けているのが労働・雇用の分野のつながり。労働安全衛生法とのつながりです。中川和之さんのこれまでの寄稿はこちら