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防災を取り組み始めたきっかけは?
学生時代から、BIMという3Dの空間モデルを解析をし、建築設計を改善する研究を行ってきました。業務では、BIMを活用し、空間の安全性や快適性を向上させることを目指して、大規模なイベント施設などの避難安全検証・建築設計改善・運用改善を研究と実務の両面で実施してきました。
この経験を生かして、出向していた株式会社日建設計で、東日本大震災をきっかけに発足したボランティア部で活動した「逃げ地図」(津波避難のリスクコミュニケーション)が防災に取り組み始めたきっかけです。
ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
うまくいかなかったことは、都市空間モデルと人の動きを再現する避難シミュレーションを利用して、避難や都市の復興の最適案を提案したつもりが、被災地の実状に合わず、地元の方からご指摘をいただいた経験です。被災地に寄り添えていなかったことに気づかされた貴重な経験で、今も心に残っています。
うまくいったことは、その経験をもとに、ワークショップという形で参加者の声を聴き、参加者が自ら対策を考え、課題や改善を見えるようにしたうえで話し合う、リスクコミュニケーション手法の「逃げ地図」にたどり着けたことです。
防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
災害や防災に関心のある人と関心のない人では、できることに差があって、その差によって安全が大きく変わってくるように感じます。そのため、いかに災害や防災を自分事として関心を持ってもらえるかが課題だと感じています。
また、空間解析などの技術と空間を利用する人をつなげるところに課題を感じます。技術によって、これまで認識できていなかった空間の危険が見えるようになってきましたが、それらの技術はその空間を利用する人とつながって、よりよく利用されて初めて価値が出ると思っています。
技術と空間と人をつなげ、より安全で快適な社会をいかに創っていくかが私の研究課題です。
ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!
日建設計ボランティア部の仲間です。ボランティア部の仲間と一緒に被災地へ行き、試行錯誤を重ねた経験は私の防災活動の礎になっています。
また、被災地で私たちを受け入れてくださった陸前高田の福田利喜さん。逃げ地図のための地図を提供で協力してくださった株式会社パスコの清水絵梨果さん、北川正己さん。逃げ地図活動でお世話になったみなさんに感謝しています。私からは、日建設計ボランティア部の羽鳥達也さんを紹介します。
TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
このサイトは、防災に関わる人の想いを知ることができます。直接顔を合わせることがない方とも、想いを共有することができる場です。より若い世代の人へとつながっていくことを期待しています。
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