まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

佐藤和美(さとう・かずみ)

2020年4月22日

佐藤和美(さとう・かずみ)

NPO法人防災サポートおぢや理事
元公益法人小千谷総合病院看護部

出身地:新潟県
最近の防災・減災活動:病院*全職種対象の「病院の防災減災対策 」講演会・「災害に備えた看護部管理者の役割」研修会 災害看護セミナー*災害対策委員が進める体制整備「マニュアル」・「"訓練"の見直しと活用の具体策」 看護協会*災害支援ナース研修会・災害看護研修会(看護管理者編)(看護部全体編)  NPO法人防災サポートおぢや*震災ミュージアムおぢやそなえ館での来訪者(看護学生など)対象の講演

防災を取り組み始めたきっかけは?

2004年10月23日17時56分。あまりの恐怖に「地球の終わりか・・・」と。これは、決して忘れられない直下型の震度7 新潟県中越地震。以後日常生活は失われ、命の危険と向かい合いながら様々な活動に取り組みました。
当時小千谷総合病院の看護部長であった私は、ほぼ壊滅的な被害を受けた病院で、職員一丸となって患者の命と安全の確保、手探り状態での病院の復旧に当たりました。しかし、ほぼ全職員の家族は避難生活を強いられていたのです。
「医療従事者は住民の救護を担うとともに、自らも被災者である」という視点を逃すことはできません。以後、私は次の2点を中核のテーマとして活動することにしました。
◆病院は最大限の減災対策を施し、災害時でも病院機能が果たせるようにするための病院の備えとはなにか
◆医療従事者、特に看護師の災害時の役割の理解と、まさにその時自ら行動できるための準備とはなにか


ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

その後1年をかけて「その時、私はどう動いたか」の記録を各部署及び全スタッフから集め、「小千谷病院 看護部 活動記録~その時、看護は・・・~」の冊子に著しました。さらにマニュアルなども改善し、全国でのセミナーや講演、研修会に赴き、災害看護などの一助になればと活動しています。その折に、以下のアンケートの内容を目にするたびに、疲れが癒されるのが正直な気持ちです。
・施設や病院は多くの職種の人がいるが、その時一人一人に全て大事な役割があることが理解できた。現場での災害対策の具体像が見えてきた。災害対策委員会が何をすればよいのかが理解できた。
・減災に向けた提案を実践できそうだ。

参加者は皆、病院に帰ったら何から始めようかと考えながら、真剣に聴き、質問し当事者意識が高い方々なのです。


防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

私は中越地震の際に、かつて役員等で繋がりのあった看護協会や地域の様々な組織から大きな支援を頂きました。それは、地域に根差した病院運営の一環として、様々な組織・機関に積極的に参加させていただいたからにだと考えています。災害時などの窮地に追い込まれた時ほど「日頃からの人との繋がり」の大切さを実感させられるのです。
そのためには、様々な組織を通して日頃から防災・減災意識を共有できるようにしておくことが大切です。

課題としては>病院や福祉関係施設の繋がりが少ないと感じています。防災対策や災害対策、マニュアルや防災訓練などは重要な対策です。しかし同時に、その施設内だけで行っていることが多く、もっと個々の対策をオープンにし、病院や各施設などで情報共有しながら、お互いに質を高めあうという意識改革が必要と考えています。


ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!

総合病院の外科医として精力的に日頃の役割を果たされているとともに、院内の防災・減災対策を構築したいと熱心に取り組んでおられる現在青森県十和田市立病院の薮内伸一先生をご紹介します。先生は病院のDMATとしての活動や院内及び地域の医療従事者、住民などを取り込んで幅広く防災・減災活動や教育などに活躍されています。頭が下がるのは、NSである奥様も医療従事者の防災・減災対策に熱い思いを持たれ、ご夫婦で一緒に活動されていることです。


TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

今回このリレー投稿をきっかけに、TEAMジャパンサイトの果たす役割を理解することができました。今まで知らなかった諸氏の様々な活動や災害医療に対する熱い思いを知ったのです。日本中で防災に取り組んでいる人達が、その活動内容を発信するとともに、情報や課題などが共有されることに感動さえ覚えました。
もっともっと多くの人達がこのサイトを閲覧でき、共に医療現場の課題を明確にしながら、他の組織と繋がることができれば、どんなに防災・減災が進化することかと期待しているところです。