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運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

吉村優治(よしむら・ゆうじ)

2017年8月29日

吉村優治(よしむら・ゆうじ)

独立行政法人国立高等専門学校機構 岐阜工業高等専門学校 環境都市工学科 教授
地盤や環境を通して地球と会話する研究室/環境負荷低減を考える研究室
博士(工学)、技術士(建設部門)

生年月日:1960年4月22日
出身地:岐阜県本巣市(旧本巣郡真正町)
最近の防災・減災活動:
<講演>
・2004.12/6(月),佐屋中学校H16年度防災教育にて講演,「濃尾平野の特徴と地盤災害」,愛知県佐屋町立佐屋中学校
・2012.11/29 吉村優治:講演「地盤の液状化について」,羽島市建設技術協会研修会(羽島市役所)
<著書>
・地盤工学会編,吉村優治他:全国77都市の地盤と災害ハンドブック(総ページ数611,38高山市pp.317~323,39岐阜市pp.325~333,を執筆),丸善,平成24.1/30.
・渕田邦彦・疋田 誠・壇 和秀・吉村優治・塩野計司:防災工学(総頁220,第5章地盤災害pp.132~154,分担執筆),コロナ社,2014.3/17.

・防災に取り組み始めたきっかけは?

中学を卒業して自宅から一番近い学校=岐阜高専の土木工学科へ進学、長岡技術科学大学へ編入学して粘性土地盤の沈下などの研究をしました。その後、母校岐阜高専の教員になり土質力学・地盤工学を教えるようになりました。学生のときはあまり気にしていなかったのですが、地元へ戻ってみると、濃尾地震から100年、東海地震(仮称)がいつ来ても不思議ではない・・・など、地震に関して大変関心が高い地域でしたので、濃尾平野の地盤特性を鑑みて地震時の液状化被害に関する研究をはじめました。過去にこのリレー寄稿に登場されました長屋和宏(ながやかずひろ:国土交通省 国土技術政策総合研究所 勤務)氏は、学生時代に私の研究室の卒業研究で液状化の研究に取り組んでくれました。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

岐阜県に地震が起きたとき山間部の崩壊、平野部の液状化被害など、少々研究していた内容を著書にしたり論文にしたりする機会がありました。これを読まれた方(企業や学校、協会、自治体等)から講演や液状化実験の実演を依頼され、またこれを聴講した方から輪が広がり、別の場所で講演するといううれしい誤算が細々と続いています。その講演の規模は、岐阜県高等学校教育研究会-工業部会研究大会-や岐阜県建築士事務所協会西濃支部講習会など正式なものから、一企業の研修会、自治会や子供会のふれあい会議まで様々ですが、依頼されたものは時間の許す限りお受けし、ご縁や繋がりを大切にしています。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

防災活動は、例えば安否確認から助け合いまで、地域、特に地元自治会の繋がりが大切であると考えています。しかし、自治会の会合や行事(花見、地蔵祭り、運動会、清掃活動、防災活動など)への参加者は年々減り続けており、私の親の世代に比べると半減(それ以下かもしれません)、さらに若い世代になると近所にいながら名字も知らないし、何人家族なのかもわからないというのが現実です(本巣市は田舎だと思うのですが・・)。このような繋がりがなくなりつつある状況では、もしものときに防災活動や救助活動がうまくいくはずがないと考えています。・・・これを打破すべき少々のアイデアは持っているのですが、現状の時間的余裕の無さ(言い訳でしょうが)を考えますとなかなか実行に移せず、そうこうしているうちに被災してしまいはしないかと不安を募らせています。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

長男(息子が二人いますが二人とも土木関係の学科を卒業しました)が中学生のとき、学校のPTA会長、また本巣市全体の本巣市連合PTA会長を務めたことがありました。このときの連合PTA副会長さんが製材所の社長さんだったこともあり、本巣市内の全小中学校に本巣市内の山の檜の間伐材で作成した手作りのベンチを寄贈しました。このときにはベンチを作るために中学校親父の会なども起ちあがり、ベンチを作った他、夏祭りに出店したり、さらには筏仮装大会に出場して優勝するなど、繋がりからさらに輪が広がりさらに繋がりができるという、本当に不思議で楽しい体験をしました。今は、地盤の研究から森林整備や森林資源の有効利用などの研究にも取り組んでいますが、このときのご縁のおかげです。このように、異分野、異業種、地域も限定せず、とにかくたくさんの方々との繋がりを大切にしていきたいと思っていますし、もっともっと多くの方と繋がりをもてればなーと思います。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

多種多様の分野、年齢層、経験・体験や知見をお持ちの方々との繋がりを期待しています。また、その仲間に私も入り、教育・研究機関の立場からわが国において避けることができない防災・減災について考えていければと思います。