まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

曽川剛志(そがわ・つよし)

2021年9月29日

曽川剛志(そがわ・つよし)

西宮市立夙川小学校・教諭、兵庫教育大学連合大学院(後期博士課程) 𠮷水裕也研究室所属

出身地:大阪府、活動地域:西宮市、尼崎市
最近の防災・減災活動:西宮市の小学校に勤務しながら、防災教育の自主研修会「西宮・尼崎の防災教育を考える会」の企画開催、大学院での防災教育研究、学校現場での講演活動を進めている。
西宮・尼崎の防災教育を考える会ホームページ
リスクテーキングな連続的意思決定を個別に行わせる地図活用型防災学習の開発 -都市部沿岸人口密集地における図上避難訓練「DIG&クロスロード ディクロ」-(新地理68-3 2020年12月)

防災を取り組み始めたきっかけは?

尼崎市の小学校に勤務をしていた2016年、2017年度に、現職教員派遣制度によって兵庫教育大学大学院で学びの機会をいただきました。正直に告白しますが、それまで私自身が後回しにしてきた防災教育を大学院で勉強してみようと思ったことがきっかけです。大学院では、地理学の吉水裕也先生のご指導の下、子ども防災マップを作製し、地図活用型防災教育の実践研究を進めて参りました。
私は防災マップをより生きたものにするために、教室での学習や家庭での避難作戦検討の際に、どのように活用するべきかを研究しております。


ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

研究開始直後は、「下校時津波避難訓練」など釜石市さんの防災教育実践をそのまま転用したいと考えていたのですが、社会的条件、地理的条件が大きく異なる都市部沿岸人口密集地へは転用が困難でした。
そこで私は、図上避難訓練「DIG&クロスロード ディクロ」を考案しました。「ディクロ」は、地域の防災マップ上に、「DIG」的に次々と発生する災害状況に合わせて、子ども達一人ひとりが、連続的意思決定を行いながら、自分に見立てた駒を歩かせるオーダーメイド避難のシミュレーションです。
たまたま見ていた大河ドラマの軍議のシーン、図面上で碁石が動くのを見て思い付きました。諦めずに考え続けることで、道は必ず開けると考えています。


防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

2019年11月、大学院時代の同窓生である西宮市立高木北小学校の恒吉泰行先生と一緒に西宮・尼崎の防災教育を考える会を立ち上げました。当初は、公民館の家庭科室で教員30名ほどで勉強会をしていたのですが、その矢先にコロナ禍に見舞われました。
2020年夏からオンライン開催に切り替えたところ、全国から学校の先生方、専門家の方々、自主防の方々、新聞社の方々、私の教え子まで多くの皆さんに参加いただけることになりました。我々の会にとっては、コロナ禍が大きな転機になりました。
防災のプロである専門家、授業づくりのプロである学校教員、さらに地域の皆さんが一緒に議論できる場を提供していくのが、我々の務めであると自負しております。


TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

私自身もそうでしたが、研究開始直後は、何をどこで誰に聞けばいいのか全く分からずに、手探りでいろいろと走り回りました。今後、TEAM防災ジャパンサイトには、情報を必要とされる皆さんが、必要とされる情報に、確実につながることができるハブ的な役割を担っていただければと存じます。