まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

※寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

松尾裕治(まつお・ゆうじ)

松尾裕治(まつお・ゆうじ)

香川大学 四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構 客員教授

生年月日:1951年4月2日
出身地:徳島県
最近の防災・減災活動:学校や自治会等で講演活動をするとともに、四国各地を探訪し「防災風土資源の堀起こし」を行う
四国の津波避難タワーマップで127基の津波避難タワー四国防災共同教育センターHP(平成31年4月掲載)
NHK松山放送局四国防災ネットワークのラジオ第1 2020/4/20放送 災害伝承がのこる安長堤防跡石柱(愛媛県松山市)
2020/4/27放送 平成10年高知水害の惨禍を伝承する碑とプレート(高知市・南国市)
~地域を知る防災~四国防災風土資源フォローアップ調査個別整理表(令和2年5月時点)を作成。四国防災共同教育センターHPで令和2年5月公開(四国の防災風土資源マップ

防災を取り組み始めたきっかけは?

地域防災を取り組み始めたきっかけは、2001年高知県西南部豪雨災害の対応に当たったことです。深夜から未明にかけて発生した、寝耳に水の災害にも関わらず「犠牲者ゼロ」の水害でした。
体験者インタビューで、住民が浸水時に「さぐり棒」で避難する行動などで災害の局面を乗り越えたことを知り、地域の知恵・教訓を活かした避難行動が人の命を救ったのだと気付きました。以来、四国各地に点在する災害伝承碑等の調査を行い防災風土資源知恵・教訓調査報告書にまとめました。
今ではその成果を四国防災共同教育センターHPにおいて紹介しています。


ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

災害伝承の調査研究では、多くの方に地域の過去の災害を知っていただき「わがごと意識」をもって防災を考えてもらうために「地域を知る防災」をテーマにしました。
自然災害を多く受けてきた郷土、四国に注目し、過去の災害の記録や教訓が、書物や石碑などに伝承され、今日の防災に活かせる教訓があるものを『防災風土資源』と呼んで、現地調査で確認できたものを紹介しています。現地への案内機能もある地図情報サービス「グーグルマップ」上に地震・津波伝承碑や災害痕跡などの防災風土資源の場所を掲載し、地点ごとに写真を添え、地域を襲った災害の内容や教訓などの説明文を付け紹介し、簡単に現地探訪が出来るようにしています。


防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

防災風土資源には、有形・無形の災害経験や勘にもとづく防災の方策を知る上で極めて重要な教訓が多く含まれています。
しかし様々な教訓を客観的に一般化することが大変難しい。南海トラフ巨大地震や最近の規格外の大洪水に対処するには、防災風土資源の災害記録や伝承から防災に役立つ知恵やノウハウを【知る】。そしてその知恵やノウハウを言語化し同種同類の防災技術にする。さらに得られた知見を他の災害で体系化れたものと合わせて【考える】。最後に防災行動に応用して実践し【行動する】ことが必要です。
この3つの枠組みに家庭、地域、行政が関わり自助・共助・公助、一体で教訓を活かせる防災ナレッジマネジメントの構築が課題です。


ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!

最近、身近な災害履歴を学ぶための学習教材として、自然災害伝承碑が注目されています。国土地理院では、西日本豪雨災害で甚大な被害を受けた地域で、かつての大水害を伝える石碑が建立されていたものの十分に知られていなかった反省から、災害の教訓を正しく知せようと昨年から、市町村の申請に基づき自然災害伝承碑の情報を地形図に登録し公開を開始しています。
しかし四国に多く残る伝承碑が充分に登録されていない状況です。地域に残る自然災害伝承碑に詳しい研究者や郷土史家の皆さんが登録活動に協力して進めてほしいです。
四国の防災に関する情報を発信している四国防災共同センター特命教授松本秀應さんにバトンを渡したいと思います。


TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

防災は最後は人であると考えています。家庭・地域が主体的に災害に向き合い、皆さんお一人おひとりが過去の災害教訓から学び、地域を知り、考え、行動して、災害から最も大切な人の命を守るという同じ目標をもって進めていくことが大切と考えています。
昨今の凶暴化する自然災害に対処するためには、過去の災害経験から得た教訓を、次の災害につなげるネットワークとして、TEAM防災ジャパンには期待しています。

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