運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

三浦伸也(みうらしんや)

国立研究開発法人 防災科学技術研究所 防災情報研究部門 主幹研究員 自然災害情報室長

主な活動地域
茨城県 つくば市
最近の防災・減災活動

出身地:佐賀県
最近の防災・減災活動:「防災科学技術研究所の災害資料とデジタルアーカイブ―自然災害資料の収集・整理・発信」『デジタルアーカイブ・ベーシックス2 災害記録を未来に活かす』 勉誠出版、 2019年8月
災害と図書館2019「災害アーカイブの発展と継承 ~東日本大震災を例に」図書館総合展パネルディスカッション
「防災対策における市民の役割と参加型リスクコミュニケーション ー西日本豪雨災害における市民のアクションから災害と情報の関係を捉えなおすー」 2019年 社会情報学会大会 「WS4 災害と情報の関係を捉えなおす」
「災害時にコミュニティ放送をより活かすための研究 ─ 南海トラフ巨大地震影響域のコミュニティFM局に対する調査を通じて ─」第32回日本リスク学会年次大会発表
「災害時の避難に備える ―近年の災害における被害の実態をふまえて―」世田谷区奥沢地区防災塾

防災を取り組み始めたきっかけは?

インターネットが普及し始めた頃に、自治体・地域でインターネットをどう活用するかを考え、藤沢市が市民電子会議室をつくりました。インターネット上で市民参加の取り組みを始め、その中で「インターネットが市民参加、とくに95年の阪神淡路大震災以降、防災に新しいメディアがどう役に立つのか」ということに関心を持って、研究を始めたのがきっかけです。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

柏崎市北条地区の事例 うまくいったこと:地域間交流 うまくいかなかったこと:後継者育成、揺り戻し、関わり方の難しさ、持続可能性、いかにサステナブルな地域防災とするか。 2007年の中越沖地震から12年経過、防災功労者内閣総理大臣表彰、防災まちづくり大賞も受けたトップランナーであった地域が、現在は失速しています。2004年の中越地震の教訓を活かした準備が中越沖地震で役だったものの、その取り組みを続けることができなかった。 中山間地の現実と、そのなかでのサステナブルな地域防災、外部からの支援者(アドバイザー)としての関わり方の難しさを感じた事例です。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

防災活動は、多様な人がつながって、相乗効果を生むのではないかと考えます。 現在の「つながり」の課題は、同質性が高い人がつながり、つながりが限定的だという点にあるように感じます。同質性が高いことは、意思疎通がしやすいというメリットがある一方で、仲間グループ以外とのコミュニケーションが存在しない場合もあるように思います。地域防災の現場でも、「つながり」の反対の 「断絶」「分断」を想起させる事態に遭遇することもあります。仲間うち意識が強ければ強い程、そのグループへの入りにくさが高まるのではないかと感じることもあります。 「つながり」を言うのは易し、多様な人とつながるのは難しと言うのが、これまでに得られた課題です。

ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!

防災科学技術研究所の水井良暢(みずいよしのぶ)さんと、被災地の災害ボランティアセンターに伺うと、「お〜っ、水井さん」と声を掛けられることが多く、多くの災害ボランティアの方々と繋がっていることがわかります。TEAM防災ジャパンに水井さんが加わることで、TEAM防災ジャパンのネットワークがさらに充実したものになるのではないかと考えます。 また、水井さん繋がりでもあり、既にリレー寄稿に登場されている前原土武さんとも繋がれてよかったと思います。人と人とを繋ぎ、災害対応に関する知識や経験を共有するメディア(媒介)として、土武(トム)さんが果たしている役割(功績)は非常に大きいと感じています。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

TEAM防災ジャパンサイトは、防災人材情報を中心としたデータベースとして充実を図っていくことが期待されていると思います。 リアルな場での交流の機会を年数回設けて、顔の見える関係をつくったうえでインターネットを活かして、防災人材のネットワークを広げていくと、日本各地の防災の取り組みが徐々に充実していくのではないでしょうか。
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