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内閣府政策統括官(防災担当)
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防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。

佐藤唯行(さとうただゆき)

一般社団法人フェーズフリー協会 代表理事
スぺラディウス株式会社 代表取締役

主な活動地域
東京都 全域
最近の防災・減災活動

生年月日:1971年
出身地:東京都八王子市
最近の防災・減災活動:2014年から防災に関わる新しい概念「フェーズフリー」に関する活動を本格化。2015年の日本地震工学会を発端に、様々な学会においてフェーズフリーに関する論文が複数発表されている。2020年、地域安全学会において論文『防災に関わる新しい概念「フェーズフリー」の提案とその普及啓発』により技術賞を受賞。
2018年から鳴門市地域防災計画・水防計画など自治体施策にフェーズフリーの採用が始まり、今治市のクリーンセンターや複数の自治体の新庁舎・その他施設にもコンセプトとして採用され、また市民向けイベントや民間事業支援策、教育や政策そのものへの導入も進んでいる。
民間においては各種専門的な団体の勉強会からスタート。シンポジウム開催や専門メディアへの露出を経て、現在は一般メディアでも取り上げられるようになり、企業でもフェーズフリー認証商品の開発が広がり、新しい商品提案の1つとして小売業界でも認知され始めている。
フェーズフリーコンセプト&ガイドサイトフェーズフリーデザイン事例集サイトフェーズフリー総合サイト

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防災を取り組み始めたきっかけは?

工学部の学生だった大学3年次の防災工学の講義がきっかけです。 工学のありとあらゆる領域を横串に通すような学問に興味を持ち、4年次では災害軽減工学研究室に進みました。研究を始めた年に北海道南西沖地震、大学院に進学した修士1年目には阪神淡路大震災、その2か月後に地下鉄サリン事件など大規模な災害が次々と発生しました。 研究を進めるなかで「なぜ同じように悲惨な光景が繰り返されるのだろうか?」との疑問が脳裏から離れず、防災に深く関心を持ちました。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

フェーズフリーに本格的に取り組む前に、防災の普及啓発活動(セミナー等)に力を入れてきました。セミナーの参加者に「ふだんから災害時を想像して備えましょう」と伝えると、その場では多くの人が納得してくれましたが、やはり実際に「備え」に取り組む人は少数でした。このような経験から「備える」というアプローチだけでは繰り返される災害の解決は難しいと考えるようになりました。 「備えることが難しい」を大前提に、日常時に身のまわりで役立っているモノやサービスが、非常時にも私たちの命や生活を守ってくれる「フェーズフリー」という考え方にたどり着きました。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

災害が発生すると、多くの人が様々な課題に直面します。ありとあらゆる問題が発生します。その様な状況においても私達の生活や命を守るには、限られたモノやサービスだけでは解決することができないと思います。よって、身の周りの様々なものがフェーズフリーになることによって全体として解決していくのではないかと考えています。そのための「つながり」、すなわち人と人、企業と企業、アイディアとアイディア等の「つながり」を創っていくことが今の私の課題です。 フェーズフリーという自由闊達なつながりが、繰り返す災害を解決してゆくのではないかと信じ行動をしています。

ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!

フェーズフリーという概念を具体的なモノやサービスに展開していく上で、デザインの力がとても重要になります。 そう考えていた時に、多大なるお力添えをくださった千葉工業大学創造工学部教授でありプロダクトデザイナーの松崎元さんを紹介いたします。松崎さんのデザインに対する深い見識により、フェーズフリーは多くの人がデザインに利用できる価値へ成長してきました。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

災害大国日本に住む私たちは、これまで防災の領域で知識・技術を発展させてきました。TEAM防災ジャパンに参加されている方々の知識・技術の発信は、繰り返す災害を世界中で解決するために必ず役に立つでしょう。もしその一端に「フェーズフリー」を加えていただけるならば、日常時でも非常時でも安心して豊かに暮らせる社会の実現に向けて微力を尽くしたいと思います。 
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