リレー寄稿
地域防災の担い手をご紹介
岡本翔馬(おかもとしょうま)
認定特定非営利活動法人 桜ライン311 代表理事
- 主な活動地域
- 岩手県 陸前高田市
- 最近の防災・減災活動
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最近の防災・減災活動について:2011年、東京都千代田区の勤務先にて東日本大震災を経験。震災直後の3月13日から陸前高田市に入り、避難所の運営支援、炊き出し、物資の調達や運搬など、あらゆる緊急支援を実施。同年5月末に東京の勤務先を退職し帰郷。6月に同級生と復興支援団体を立ち上げる。現在は、認定NPO法人 桜ライン311代表理事として震災の風化防止と伝承を軸として陸前高田における津波到達地点への植樹活動、啓発事業として防災関連講演も全国で実施。また陸前高田市まちづくりプラットフォーム委員長、NPO法人wiz 副代表理事、岩手県社会貢献活動支援審議会委員、岩手県における復興祈念公園基本計画検討調査有識者委員会協働WG委員など、多岐方面で活動
・地域防災にはまったきっかけは?
2011年3月11日の東日本大震災がきっかけです。陸前高田を含む三陸沿岸なんかは度々津波の被害を受けている地域。地震と津波が海の側に住むものの定めだとすると、人的被害をいかに軽減していくか、今回の被害をどう次の世代に引き継いでいくかが残された私たちの責務だと考えています。私たちの経験を全国の経験していない皆さんに伝えていくことで、一人でも次の命を守りたいですね。・地域防災に関わって、改めて大切だと感じたことは?
「自分ごと」という意識。そう感じられないなら最終的には無関心になってしまう。でもそんなに災害は甘くなくて、結果「命」は失われる。情けない話だけど東日本大震災の前は、私もまったく防災/減災とか考えたことはありませんでした。そこから最初の一歩をアクションとして踏み出せるかだと思います。誰しもが専門家になる必要は無くて、アクションは人それぞれでいい。大切な人を守るために是非始めて欲しいですね。・地域防災・減災に取り組んでみて感じる今の社会課題は?
災害に備えることも誰かに任せてしまう国民性、災害に対する社会的な意識の低さ、その根っこは教育に大きな課題があると思います。ハード面の部分に話が寄りがちで、誰かがやってくれるからあとは大丈夫みたいなところに意識が流れがちだったり、その被害想定もそもそも甘めだったり。電車で必要な人に席を自然とゆずるように、災害を意識した生活が「自然に」身に付いていくためには、小さい時からの教育はないとダメでしょうね。災害を学ぶ授業がもっとあるべきだと思いますし、現に少しずつですが取り組んでいます。・TEAM防災ジャパンの一員に推薦!という方をご紹介ください。
愛媛県松山市在住の宮土良太くんです。ツッチーの愛称で仲間から呼ばれています。是非そちらで呼んであげてくださいw。桜ライン311をきっかけに知り合ったのですが、地域で防災教室を開くなど精力的に活動をしています。全国で講演させてもらったことが「種」になり、そこから災害に対する「芽」が育っていくのはこの上なく嬉しいことです。・TEAM防災ジャパンへの想い、メッセージをお願いいたします。
減災は誰か一人で出来るものじゃない。だからこそTEAMが必要です。そして地域を巻き込み、根ざしたものになっていくことが肝要です。その為にはもっと多くの人が「楽しみながらも」参加出来るような仕掛けが、全国で増えてくれれば良いと思います。相互の情報交換なんかも是非していきたいですね。- 関連タグ
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