寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。
防災を取り組み始めたきっかけは?
国土交通省所属の公務員として、内閣府防災や国連防災事務局へ出向する中で、防災の業務に携わりました。
2011年3月の東日本大震災以後、省においても、自分個人としても、防災の仕事の比重が高まり、学びを深めてまいりました。
ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
国連防災事務局に出向したときに、仙台防災枠組の指標を開発するリーダーとなれたことです。仙台防災枠組を議論しているときに、枠組のあとは枠組の進展をモニタリングする指標づくりがメインの仕事になるだろうと予想し、誰よりも早く手をつけたことが奏功しました。
これが長じて、SDGsの指標議論にも国連防災代表として派遣されるなど、国連としての王道の仕事に携われることになり、うれしかったです。貧しい国では、脆弱なインフラ・居住環境もあり、日本だったらあまり被害がでない程度の風水害で人がたくさん亡くなる痛ましい現状があります。
世界中で防災が進むことに日本人の知識が少しでも役立てたらいいなと思います。
防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
内閣府防災職員として、地区防災計画などで全国各地をまわっていた際に、自治会や自主防災組織などが高齢化している現状を肌身で感じました。元気な高齢者の方がたくさんいらっしゃることは素晴らしいことですが、働き盛りの若い世代にもその意思や事業を継承していく「縦のつながり」を意識的に作っていく必要があると思います。
また、自治会等の地縁組織の限界を補うべく、NPOなど専門性をもった組織と「横のつながり」を作っていくことが地域力を高めていくことにつながるのではないかと思います。それぞれの地域で、行政の支援をも活用しつつ、地道な努力が必要だと思います。
ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!
JVOADをはじめ、災害ボランティアのプロの皆様の言葉や活動には、心を打たれる事が多かったです。
ボランティアや地区防災計画の関係で日本各地で知り合った地方行政や自治会等の方々、また、海外への民間防災技術展開支援(JIPAD)で多くの民間企業の熱い思いを持った方々と知り合いになれたことも嬉しいことでした。福和先生をはじめ、ぼうさいこくたいやTEAM防災ジャパンなどでアカデミックの方々からも大変多くを学びました。海外にも多くの防災仲間がいます。
防災に携わっている内外の方々から、職業人としても人間としても学ぶことが多く、そういう素晴らしい方々どうしをおつなぎすることができたときには、私も少しは貢献できたかなと思うことがありました。
TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
産官学・市民セクター、そして福祉と学校と防災など、立場を超えて多くの人が学び合える場として機能強化していただけたらいいなと思います。それぞれの組織や人がもっているノウハウや知識を引き出しみんなでシェアする場、平時には楽しく防災を学べ、いざとなったときには被災地支援・助け合いのためのスイッチが入る場としてのプラットフォームを期待します。
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