寄稿者様への御連絡は、各御所属先へお問い合わせください。
防災を取り組み始めたきっかけは?
気象庁での業務がきっかけです。中学2年生のときに気象に興味を持ち、大学時代は内水氾濫に関わる研究をしていました。また、その頃からソフト防災に関心を持ち、「気象災害での犠牲者をゼロにしたい」という想いから気象庁へ入庁しました。
しかし、入庁後、様々な形で防災業務に携わってきましたが、気象庁職員としての取組だけでは限界があること、防災の取組を進める上で繋がりが大事であることを実感しました。それがきっかけで、プライベートでも防災の取組を始めることにしました。
ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。
「よんなな会」という全国の地方・国家公務員が集う会があり、そこでの繋がりを活かし、防災に関心のある方々が集まった「よんなな防災会」を立ち上げました(現在約400名)。防災の課題解決には行政の力だけでは限界があるため、この会には、官民問わず・社会人学生問わず幅広い方々が参加されています(約8割は行政職員)。定期的に勉強会を開催しており、様々なバックグラウンドを持った方々がいますので、様々な角度から意見が出され、新たな気づきも生まれ、非常に有意義な会となっています。また、ここでの繋がりがきっかけに新たな取組も生まれています。
今はプライベートでの活動ですが、今後は可能なところから私自身の業務(内閣府や気象庁)にも取り入れていければと考えています。
防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。
様々な団体が各地で素晴らしい活動をされていますが、それらの活動が他の地域では知られていないことや、団体間もあまり把握されていないことがあると感じております。「この取組がもっと各地で広がればいいのに」「この2つの団体が連携したらさらに良い取組に発展しそうだ」と感じることがありますが、それには何かきっかけが必要だと思っています。
また、防災に特化した取組を進めようとしても広がりには限界がありますので、防災と何か別のものを一緒にした取組を行うという点での繋がりも重要だと感じています。そのようなことを対して、よんなな防災会がハブのような役割を果たし、様々な繋がりを作っていければと考えています。
ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。特に、つながれてよかった個人をリレー寄稿にご紹介ねがいます!
よんなな会を通じてJリーグの方と繋がり、そこからJクラブの方と繋がることができました。そこでのご縁をきっかけに、静岡県沼津市のクラブチームアスルクラロ沼津さんでは、昨年11月に地域で「ぼうさい探検隊」が実施されました。そして、今年1月にはJリーグさんとよんなな防災会とで合同の防災に関する勉強会を実施し、現在は、さらなる防災の取組の実施に向けてJリーグさんのほうで検討が進められており、よんなな防災会もお手伝いをさせていただいています。
Jリーグさんの防災の取組では、行政機関ではなかなか行うことが難しい「楽しく防災を伝える」ことが可能であると考えており、私自身非常に楽しみにしています。
TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。
「防災」と一言で言っても、人によって考える防災は異なり、幅広いと感じています。その防災について、TEAM防災ジャパンサイトには、様々なフィールドで活躍されている方々が集まっていると思います。そのような方々の活動から防災について学び、また、防災のネットワークが広がる、そのような場になることを期待しています。
- 関連タグ
-
NPO等ボランティア
-
国
-
情報伝達
-
気象
-
自主防
-
行政