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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【防災施策】長野、災害に負けない 市が復興局など辞令交付
台風19号災害で広い範囲が被災した長野市は11月29日、12月1日付で企画政策部に新設する復興局などの辞令交付式を市役所で開いた。復興局内に復興推進課を置き、市民の生活再建や今後本格化する復興事業を担う。生活環境課には、浸水家屋の解体業務を一元的に担う公費解体対策室を設ける。復興局は1日付で設ける市災害復興本部の事務局として、部局連携で行う中長期的な復興事業の取りまとめを担当。市が定めた「復旧・復興方針」の実施、復興計画の作成や進み具合の管理などを行うとしている。避難所の対応などがあるため、災害対策本部は当面存続する。【11月29日 信濃毎日新聞より】
▼長野市 「令和元年台風第19号災害 長野市 復旧・復興方針」を策定しました
https://www.city.nagano.nagano.jp/soshiki/fukkousuisin/441659.html -
【防災施策】発災時の自治体リーダー育成 静岡県庁、職員対象の講座開始
発災時にリーダーシップを発揮する自治体職員の育成を目指し、静岡県と静岡大防災総合センターは11月28日、担当者を対象とした防災講座を県庁で始めた。参加者は専門家による2日間の講義を通じ、災害対応や防災行政に不可欠な基礎知識を学ぶ。初回の講義は講座全体のコーディネートも担う同センターの牛山素行教授が担当し、自然災害が起こりやすい日本の特性や、地域ごとの災害特性を知ることの重要性などを解説した。同講座では県が昨年まで行っていた内容を実務に即して刷新したほか、内閣府の支援で講師陣を拡充。県や市町職員とともに、山梨県の関係者も加えた約70人が受講している。【11月29日 静岡新聞より】
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【防災施策】タワーマンションの浸水対策 指針作成へ 台風19号の浸水被害で
先月の台風19号の豪雨では、神奈川県川崎市の武蔵小杉駅近くのタワーマンションで地下の電気設備の浸水による停電などの被害が発生した。この被害を受けて、国土交通省と経済産業省は27日、建築の専門家などによる検討会の初会合を開き、タワーマンションなど高層ビルの電気設備について、浸水対策のガイドラインを作ることを決めた。ガイドラインでは、新たに作る建物では、電気設備を浸水のおそれのない上の階に設置することや、すでに地下に電気設備がある場合は、浸水を防ぐための「止水板」を設置することなどを被害を防ぐための対策として示すことにしている。国土交通省などは、来年の春ごろまでに不動産会社やマンション管理組合向けのガイドラインをまとめ、公表する方針である。【11月28日 NHKニュースより】
▼国土交通省 建築物における電気設備の浸水対策に関するガイドラインを作成します
https://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000809.html -
【防災施策】「プライバシーに配慮」 鎌倉市、避難所に個室テント導入/神奈川
神奈川県鎌倉市は、災害時の避難所になっている16の市立小学校に、授乳室や更衣室などに利用できる多目的個室テントを4個ずつ導入する。市総合防災課によると、購入予定のテントは高さ220センチ、縦横が各210センチで、アルミ製の敷きマット付き。避難所内で開設し、避難者は職員に声を掛けて利用することを想定している。10月の台風19号では、16小学校に1374人の市民が避難。現在は各小学校に高さ1メートルのパーテーションが配備されているが、避難者から個室のスペースがあればとの声を受け、市でも必要性を考えていたことから導入を決めた。【11月28日 神奈川新聞より】
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【防災施策】「統合避難所」長野運動公園に 市方針/長野
長野県長野市の加藤久雄市長は26日の定例記者会見で、台風19号被災者向けに運営している避難所をまとめ、12月3日から20日までをめどに同市吉田の長野運動公園総合体育館を「統合避難所」として運営する方針を明らかにした。市は当初、避難所閉鎖のめどを11月末としていたが、応急仮設住宅への入居が間に合わないなどの理由で、最大86世帯が避難所を出られない見込みのため。市長は「避難者の健康面や感染症(予防)などの課題があり、できるだけ早く(仮設住宅などに)移っていただきたい」と強調。一方、入居予定が立たない世帯もあるとして「何が何でも12月20日に閉めるということでなく、寄り添って対応する」と述べ、統合避難所の閉鎖時期も慎重に検討を続ける考えを示した。市はまた、千曲川の堤防決壊で被災した市長沼支所近くに設ける住民の交流拠点について、トレーラーハウスを設置して12月15日の開設を予定していると明らかにした。【11月27日 信濃毎日新聞より】
▼長野市 避難所開設
http://nagano-bousai.jp/shelter.html -
【防災施策】進む自家発電整備 静岡県内の高齢者施設、災害時の安全確保へ
静岡県内の高齢者福祉施設で非常用自家発電設備の整備が進んでいる。国が新設した補助金を利用して、県内では2019年度中に96施設が発電設備を増強する。利用者の安全確保のほか、災害時の地域の福祉拠点として機能することも期待される。発電設備の整備事業は国が2018年度に決定した防災・減災の緊急対策に盛り込んだ。2019年度までに全国の高齢者施設約860カ所を対象に、導入費用の一部を補助する。国の補助金の対象となった県内の高齢者福祉施設は1400カ所以上。各施設で最低限の設備は整えているとみられるが、財政面などから充実度に差が出ている可能性もある。県老人福祉施設協議会の東、中、西の各支部では災害時の会員施設間の相互応援協定を結び、施設間で発電機の貸し借りなどができる態勢をつくっている。【11月27日 静岡新聞より】
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【防災施策】被災地支援チーム隊員に教員ら37人 熊本県教委が任命
熊本県教育委員会は26日までに、教員ら37人を、教職員の被災地支援組織「県学校支援チーム」の新隊員に任命した。県内外の被災地の学校に派遣され、授業再開や子供の心のケアを支援する。同チームは2016年の熊本地震の経験・教訓を生かし、被災地の学校教育の早期復旧を支援する狙いで同県教委が立ち上げ、今回任命されたのは第3陣。今回任命された37人は、小中高の主幹教諭や県立教育センターの指導主事ら。防災や災害時の学校運営についての専門的知識と実践的対応能力を、3日間計約15時間の養成研修で学んだ。チームの派遣は震度6弱以上の地震やその他の災害で、複数自治体の学校が避難所になると推測される場合に県教育長が判断。チームは避難所を運営しながら、授業や給食の再開、児童生徒への対応を支援し、学校に助言する。【11月26日 教育新聞より】
▼熊本県教育委員会 熊本県学校支援チーム
http://kyouiku.higo.ed.jp/page9372/ -
【防災施策】全国のダムで「事前放流」検証へ 台風19号を教訓に
台風19号による豪雨災害を受けて、政府は、ダムによる洪水調節機能を強化する必要があるとして、総理大臣官邸で関係省庁の局長級による会議の初会合を開き、菅官房長官も出席した。会議の中で、菅官房長官は、「わが国には、国土交通省が所管するおよそ560の多目的ダムのほか、電力や農業用などの利水ダムがおよそ900あるが、すべてのダムの貯水容量のうち、水害対策に使える『洪水調節容量』は3割にとどまっている」と指摘した。そのうえで、「近年の水害の激甚化を踏まえ、ダムの運用を検証し、洪水調節機能を早期に強化する」と述べ、全国のダムについて、洪水の危険が予想された場合、事前に水を放流し、水位を下げておく「事前放流」を行えるかどうかなどを検証し、豪雨への体制を整えるよう指示した。【11月26日 NHKニュースより】
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【防災施策】多摩川流域連携会議 台風19号の教訓、共有へ 避難所パンクなど反省点や成功例も/東京
世田谷区、八王子市、川崎市など多摩川沿いにある11の自治体の首長らでつくる「多摩川流域連携会議」は、台風19号が上陸した10月12日から13日にかけ、各地で避難所がパンク状態になるなど各自治体が経験した反省点や改善点などを共有し、次の災害に備えることで合意した。同会議の事務局を務める調布市の長友貴樹市長が25日の記者会見で明らかにした。会合では主に防災対策が話し合われ、うまくいった事例を含め、多くの課題の詳細なリポートを作り、自治体間で共有していくことで「来年の台風シーズンまでに各自治体の備えに生かしたい」(長友市長)という。例えば、調布市は18カ所の避難所に約6000人が避難し、4カ所の避難所が満杯になった避難所の運営問題を中心に、市内外に住む職員を効率的に市役所に集める問題、市のホームページがつながりにくくなった問題、防災行政無線が風雨に邪魔され聞き取りづらくなった問題などを列挙。避難所の運営では、ペット連れの避難者の扱いやマイカーで来た避難者の駐車スペースの確保なども課題となった。【11月26日 東京新聞より】
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【防災施策】群馬県、災害時の被災者情報などで公表基準
群馬県は26日、自然災害が発生した場合の被災者情報の公表基準をまとめた。県が災害対策本部を設置する災害については公益上の観点から、被災者の家族の同意などを確認した上で、氏名や居住市町村名、死因などを公表するとした。公表基準は台風19号の被害などを受け、県が独自に定めた。死者については家族などの同意が得られ、住民基本台帳の閲覧制限がない場合のみ、氏名を公表する。行方不明者や安否不明者は、効率的な救出・捜索活動などにつながる場合に限り家族の同意や住基台帳を確認して氏名を公表する。氏名が非公表の場合は市町村名や性別、死因など個人が特定されない情報を公表する。【11月26日 日本経済新聞より】
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【普及啓発】災害時には相互支援 田辺市で御三家付家老サミット/和歌山
「第5回徳川御三家付家老サミット」が23日、和歌山県田辺市のホテルであった。サミットには紀伊安藤家の田辺市、紀伊水野家の新宮市、尾張成瀬家の愛知県犬山市、尾張竹腰家の岐阜県海津市、水戸中山家の茨城県高萩市の5市の首長らが出席した。「災害と地方自治~備えあれば憂いなし」をテーマにしたパネルディスカッションでは、各市が進めている防災施策などについて議論した。田辺市の真砂充敏市長は、広い市域のため地震や津波、洪水、土砂崩れなどあらゆる自然災害と隣り合わせだと強調した上で、小中学校での防災教育に特に力を注いでいると述べた。新宮市の田岡実千年市長は、台風などに備えた事前防災行動計画(タイムライン)協定を国や県、和歌山地方気象台と連携して取り組んでいるとし「災害で一人の犠牲者も出さない」との思いを語った。海津市の松永清彦市長や犬山市の江口俊也副市長は防災リーダーの養成や事前防災の必要性などについて語った。【11月25日 紀伊民報より】
▼田辺市 第5回徳川御三家附家老サミット実行委員会
http://www.city.tanabe.lg.jp/bunshin/dai5kai-tukegarosamitto.html -
【防災施策】自治体庁舎などに太陽光発電と蓄電池 災害拠点で停電対策―環境省が補助制度
環境省は21日、台風や地震による停電に備え、災害対応の拠点となる自治体庁舎や学校、病院などを対象に、再生可能エネルギーで電力を自給できるよう財政支援する方針を固めた。太陽光発電パネルなど発電設備と蓄電池をセットで導入するための補助制度を新設する。省エネタイプの照明や空調の導入も進め、エネルギー消費を実質ゼロにする「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル」(ZEB)の実現を後押しする。昨年の北海道地震や今秋の台風15号では、大規模な停電が発生。こうした中、再生可能エネルギー発電設備がある建物では電力を自給できた事例があり、防災面で役立つと注目されている。【11月22日 時事通信より】
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【防災施策】防災行政無線、100市町村に戸別受信機配備へ 未整備解消で政府
政府は、台風や大雨などの際に住民に避難情報を伝えるのに用いる防災行政無線の戸別受信機について、未整備の約100市町村を対象に国費で設置する方針を固めた。1市町村各10台程度を配備する方向。総務省消防庁によると、3月末時点で防災行政無線が整備済みなのは1507市町村。このうち219市町村は戸別受信機の仕組みが未整備となっている。整備予定がある市町村などを除いた約100市町村を今回の配備対象とし、未整備地域の解消につなげたい考えである。【11月22日 時事通信より】
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【地域防災】津波防災へ 自治体担当者ら研修 新潟県庁で地域研究会
新潟県と東京大学地震研究所は19日、県庁で「地震・津波防災地域研究会」を開いた。県内自治体の担当者ら63人が参加し、東大地震研の佐藤比呂志教授が6月の新潟・山形地震の発生要因などを解説した。佐藤教授は、新潟・山形地震の震源域は東日本大震災後に地震活動が減少している地域だとし、「大震災後に押される力が緩んだことで、何らかの原因で動きやすい性質になっていた断層が動いたのではないか」と推測した。会では津波警報・注意報についての説明や、コミュニティー協議会で津波避難マップを作る取り組みの紹介もあった。【11月20日 新潟日報より】
▼日本海地震・津波調査プロジェクト 地震・津波防災地域研究会
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/project/Japan_Sea/chiiki25.html -
【防災施策】台風の罹災証明書を迅速に 応援の自治体が経験伝授/福島
台風19号で被災した福島県の自治体での罹災証明書発行を巡り、県外から応援に入る自治体職員が過去の経験で培ったノウハウを伝授し、滞りがちな証明書の迅速な発行に貢献している。阿武隈川が氾濫した郡山市には新潟県や同県の市町村が職員を派遣し、証明書発行を支援した。従来、郡山市は申請を受けた家屋を一軒ずつ調べ、被害を判定する計画だった。この方式だと正確性は担保されるが時間がかかる。こうした問題点から、申請前段階でも調査員が浸水地域に大量に入り、地域ごとの被害実態を一気に調査する方式を新潟県の職員が提案。途中から新潟方式を採用したことで、被害認定の効率が大幅にアップした。新潟県は2004年の中越地震や2007年の中越沖地震で自治体間の調整が不十分だったことを教訓に、罹災証明書の発行を迅速化するためのガイドラインを作った。昨年の西日本豪雨で新潟県の支援を受けた岡山県倉敷市の担当者も「倉敷にはノウハウがなかったので、とても助かった」と振り返った。【11月19日 日本経済新聞より】
▼新潟県 大規模災害時における被災者生活再建支援業務に係るガイドラインを作成しました
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/bosaikikaku/1356843468893.html -
【防災施策】避難所にペット 千葉県内、対応に差 千葉市「ケージやリードを」市原市「場所ない、屋外で」
災害時に自治体が設置する避難所へのペット受け入れについて、千葉県千葉市は9月の台風15号で1カ所だった受け入れ可能避難所を10月の台風19号では6カ所に増やした。市によると、台風15号の際は1カ所だけで、市民から「ペットと一緒に避難したい」という要望が多く寄せられた。ケージやリードがない場合も想定し保健所からケージを持ってくる用意もしていた。一方、館山市や市原市はリードやケージがない場合、避難所にペットを受け入れない。館山市の担当者は取材に「受け入れを断ってはいないが、環境省のガイドラインでもケージやリードで飼い主の管理下に置くことを求めている。それができない場合は、知人に預けることなどを検討してもらえるよう伝えている」とする。市原市では避難所内にスペースを確保できず、市民に「屋外での受け入れになる」と説明した結果、受け入れは2頭にとどまった。同市の担当者は「避難者の数が膨大で、ペットの避難まで検討することができなかった。今後の課題だ」としている。環境省動物愛護管理室は「ペットがいて避難できなかったというケースを作らないよう同行避難できるようにしておくことが望ましい。ケージやリードがない場合、自治体には例えば洗濯用ネットに入れたり、ロープをリード代わりにしたりすることも考えてほしい」と呼びかけている。【11月16日 毎日新聞より】
▼環境省 災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html -
【防災施策】先月の記録的な大雨被害 千葉や福島など 激甚災害に指定へ
先月下旬の記録的な大雨による千葉県や福島県などの被害について、武田防災担当大臣は19日の会見で、激甚災害に指定する方針を明らかにした。地域は特定せず、すでに激甚災害にしている台風19号と一連の災害として扱うとしている。これとは別に、台風19号で被害が出た各地の自治体が、災害公営住宅を建てる際の費用について、国の補助率を引き上げる追加の支援を行うことも併せて明らかにした。激甚災害に指定する政令は、近く閣議で決定し施行される予定である。【11月19日 NHKニュースより】
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【防災施策】スマホで防災情報増えても避難につながらず、福知山市が検討会設置/京都
災害時に避難の必要性が分かる情報発信、使いやすい避難所などを模索する京都府福知山市は、官民でつくる「市避難のあり方検討会」を12日に発足させた。福知山は水害の常襲地で、近年も2013年から昨年までの短期間に台風や集中豪雨で4度にわたる甚大な内水・外水の氾濫による被害が相次いだ。市は検討会を立ち上げて、福知山で実効性が高い避難のあり方と市民の意識向上につなげたい考え。委員は国、府、市、学識経験者、地域代表の市民、消防団や福祉団体の代表者ら13人で構成する。東羽合の市消防防災センターで開かれた第1回会合では、座長に矢守克也・京都大学防災研究所教授、副座長に竹之内健介・同研究所特定准教授が就き、議論に入った。検討会は、関係団体へ聞き取り調査もしながら今年度中に中間報告をまとめ、モデル地域での避難行動の検証などを経て2020年10月に最終報告書を取りまとめる。【11月16日 両丹日日新聞より】
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【防災施策】台風19号 栃木県 中小河川の多くで氾濫情報出されず
台風19号によって、栃木県内では少なくとも40の河川で決壊や氾濫が発生し、この多くは水位計が少なく監視が手薄な中小の河川だった。氾濫が確認された県内16の自治体にNHKが取材したところ、8割にあたる13の市と町が「災害発生情報」を出していなかったことが分かった。このうち足利市では市内を流れる旗川などが氾濫したが、市によると、最も大きい渡良瀬川の監視に手いっぱいでほかの川の情報を確認できなかったということである。また、新川が決壊した下野市は「水防団が監視をしていたが、夜間で正確な状況が分からず、情報を出せなかった」と話している。防災マネジメントが専門の宇都宮大学の近藤伸也 准教授は「監視が手薄な中、情報を出すには氾濫の発生を現地で実際に確認しなければならず、簡単ではない。自治体の情報だけに頼らず、早めに安全な場所に避難してほしい」と話している。【11月15日 NHKニュースより】
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【普及啓発】災害時トイレ、課題探る 静岡で研修会、被災自治体が指摘
静岡県環境整備事業協同組合は14日、過去の事例から発災時におけるトイレやし尿処理問題の解決策を探る研修会を静岡市のグランシップで開き、自治体や事業者の担当者らが参加した。昨年の西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市真備町の事例について、同市下水経営計画課の藤井孝課長主幹が講演した。浸水で地区の下水処理機能が停止し、仮設トイレを計43カ所169基設置したとする一方、発災直後は対応する部署も決まっておらず「場当たり的だった」と率直に振り返った。その上で、仮設トイレは被災者に加えてボランティアの使用頻度も高いと指摘。相応の地域防災計画やBCPを策定する必要性を強調した。【11月15日 静岡新聞より】