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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【地域防災】豪雨で迅速避難、けが人なし 住民らの危機意識高く/岐阜
岐阜県内を襲った豪雨により、下呂市内で浸水や土砂流入などの被害が出てから15日で1週間を迎えた。今回の豪雨で、住宅に大きな被害があったにもかかわらず、同市内では人的被害は出なかった。8日未明に土石流が住宅地を襲った同市小坂町。土石流が発生した白土洞谷沿いに住む元市議の山下信義さんは、愛知県に住む娘2人から7日夜に早く避難するように何度も電話で促され、その日の夜に避難したことで助かった。「沢からガシャガシャと石が転がる音が聞こえてまずいなと感じていた。近所の人に声を掛けて避難した」という。約100世帯が住む大垣内地区でも下呂署小坂駐在所前の大垣内谷で土石流が発生したが、日頃から培った防災力で人的被害を防いだ。同地区では防災防犯隊を組織し、近所同士で声を掛け合う小グループを編成。今回は雨の状況を見て7日夜に地元公民館への避難をいったん取りやめたが、水路の水があふれるなど災害の予兆を把握すると、8日未明に再び避難を呼び掛け、1人暮らしの高齢者や土砂災害の危険が迫る地域の住民ら約30人を迅速に避難させた。「今までずっと訓練をやってきたので、住民の意識が高かった」と話すのは防災防犯隊長の石丸照彦さん。それでも降り続く大雨に住民の災害への不安は消えない。「大雨への不安が強くなっており、『この雨なら大丈夫』と言えなくなっている」と不安を口にする。【7月15日 岐阜新聞より】
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【普及啓発】桜島、過去最も高い噴煙を観測 6月の噴火、9000m超も/鹿児島
先月4日未明、鹿児島県鹿児島市の桜島で爆発的な噴火が起き、大きな噴石が火口から3キロを超えて居住地域の近くに落下した。この時は雨で視界が悪く、正確な噴煙の高さはわかっていなかったが、気象庁気象研究所が九州や四国などに設置されている、5つの気象レーダーのデータを用いて解析した結果、推定で、火口から7850メートルから9570メートルの高さに達したとみられることがわかった。気象研究所は「噴煙の高さだけが噴火の規模を示すわけではないが、指標の一つとして、レーダーによる監視を現場に導入できるよう研究を進めたい」と話している。【7月15日 NHKニュースより】
▼気象庁気象研究所 本年6月4日桜島噴火の噴煙高度は約8,000m以上
https://www.mri-jma.go.jp/Topics/R02/020714/020714_oshirase.html -
【災害想定】梅雨前線 今週いっぱいは停滞 局地的大雨のおそれ
西日本や東日本など各地の雨はいつまで続くのか。気象庁は、今後の見通しについて、「今週いっぱいは梅雨前線の停滞が続き、今後も局地的な大雨がおこるおそれがある」と、引き続き最新の気象情報に注意するよう呼びかけを行なった。梅雨前線と低気圧の接近で、西日本では13日夜から14日にかけて、東日本では14日、再び大雨になるおそれがあり、これまでの大雨で少しの雨でも災害が起こる可能性があり警戒が必要だと述べたうえ、周囲が明るいうちに避難の判断をするよう呼びかけている。今後の雨の予想について「梅雨前線は少なくとも今週いっぱいは日本付近にとどまる見通し。前線に向かって暖かく湿った空気が入りやすい状態が続くので、今後も局地的な大雨がおこるおそれがある」と説明し、引き続き最新の気象情報に注意するよう喚起している。【7月13日 NHKニュースより】 ▼気象庁 梅雨前線に伴う大雨の見通しについて https://www.jma.go.jp/jma/press/2007/13a/kaisetsu202007131100.pdf
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【地域防災】ハザードマップの作成進む みなべ町、11地区をHPに掲載/和歌山
和歌山県みなべ町は土砂災害ハザードマップの作成を進めている。2019年度までに11地区の分が完成した。各地区で全戸配布するとともに、町ホームページで紹介している。「土砂災害が起こりやすい場所、避難場所、避難経路を日頃から確認しておきましょう」と呼び掛けている。残りは10地区で21年度までに完成するという。マップは県の基礎調査データを基に作成している。19年度は堺、芝、滝、市井川、東神野川の分が完成した。残りは埴田、山内、谷口、筋、熊岡、晩稲、熊瀬川、土井、広野、島之瀬。熊瀬川以外9地区は20年度に、熊瀬川は21年度に作る計画で進めている。航空写真上に、土砂災害特別警戒区域(建物が破壊され、住民の生命または身体に著しい危害が生じる恐れがある区域)と、土砂災害警戒区域(住民の生命または身体に危害が生じる恐れがある区域)を示している。【7月13日 紀伊民報より】
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【地域防災】「水害タイムライン」先進地も被害甚大 住民周知に課題
熊本県人吉市は「暴れ川」といわれる球磨川を抱え、過去にもたびたび水害があったことから早期にタイムライン策定に着手。今年6月には球磨川の支流河川の氾濫や土砂災害への対応を定めた全国初の「マルチハザードタイムライン」の試行版を完成させるなど先進地として知られている。同市は豪雨直前の3日午後4時にも球磨村や、国土交通省八代河川国道事務所、気象台などとタイムラインの運用会議を実施。早めの避難所開設などの対応を確認していた。市は計画に沿って3日深夜から一部地域に避難勧告を出し始め、4日午前5時15分には全域に避難指示を発令。だが、市内では逃げ遅れなどで18人(9日時点)が亡くなった。市幹部は「計画通りに動いたが、朝方だった事情もあり、住民の避難に結びついたかどうかの判断は難しい。今回の急激な水位上昇を踏まえ、計画の見直しが必要だ」と住民が眠っている時間帯の避難の難しさを口にした。隣にある球磨村も16年6月に作成したタイムラインに基づき、3日午後5時に避難準備の情報を出した。5段階の警戒レベルのレベル3「避難準備・高齢者等避難開始」にあたり、高齢者などに避難を始めるよう呼びかけた。村の防災担当者は「この段階で発令できたのはタイムラインがあったから。実際に避難した人もいた」と一定の効果を指摘する。だが、結果的に9日時点で19人が死亡、5人が行方不明となっており、被害を防ぐことができなかった。村の担当者は「タイムラインを作るだけでなく、役場や関係機関が計画に沿って行動していることを村民に理解してもらい、避難につなげる必要があった」と振り返り、「村民への周知が一番の課題だ」と話した。【7月9日 日本経済新聞より】
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【地域防災】小松市職員や住民ら開設訓練 避難所での感染防げ/石川
石川県小松市は8日、市民センターで、避難所の開設訓練を行い、市職員や防災士、地域住民ら約120人が参加した。受付では防護服を着た職員が、避難者役を問診し、非接触型体温計で発熱していないかも確認した。発熱者役は別の入り口に誘導し、専用スペースに入ってもらうまでを実演した。続いてセンター内に移り、「3密」を避けるための間仕切り設置などを訓練した。間仕切りは高さ2メートルの紙製の筒を外枠にし、布をかぶせるまでの流れを手際よく確かめた。授乳者のための小型テントも設けるなど、感染症対策とプライバシーに配慮した運営を学んだ。市は新型コロナ感染予防のため、既に職員向けの避難所運営マニュアルを改訂するなど対策を進めている。市防災安全センターの村先俊彦主幹は「受け付けに時間がかかり過ぎたことが反省点。スムーズな対応法を検討したい」と述べた。小松防災士の会の山本政広会長は「段ボールベッドの組み立ては意外と難しい。参加者が練習できたことは良かった」と話していた。【7月9日 中日新聞より】
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【地域防災】西日本豪雨で農家と愛媛大 農業版ハザードマップ作成 災害の爪痕 後世に 松山市の興居島
2018年7月の西日本豪雨で被災した愛媛県松山市の興居島で、かんきつ農家と愛媛大学が連携し、農業版ハザードマップを作成した。西日本豪雨では、地区内91カ所で斜面崩壊が発生。そのうち40カ所が耕作放棄地となっている。農業関連の施設では道路の寸断や床下浸水、重油流出などが起きた。作成に当たって市の2500分の1の都市計画図を使った。農家5人が集まって、それぞれの記憶を頼りに被災箇所をシールやマーカーを使って作成した。崩れた農地の状況を色分けし、崩れた距離を矢印で示している。生活に必要な主要道、農業でよく使う準主要道が色分けされており、復旧の優先度が一目で分かる。個人が所有する約10台の重機の位置も示されており、発災時に役立てるように工夫した。愛媛大学大学院農学研究科の間々田理彦准教授は「農家の知識を顕在化、データ化する必要があった」と意義を強調する。被災直後に農家らが自力で復旧する際に、被災箇所と規模を地域で共有しやすくするため。作成後に地元の松山市や、九州の自治体から問い合わせがあった。中山間地域を中心に、農地やため池がある他の地域でも作成、活用できるという。今後は配布後に農家らがどのように活用するかや、地区の防災にどう生かすかを継続して研究を進める。【7月9日 日本農業新聞より】
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【災害想定】長野・岐阜県境付近の地震 再び頻発傾向 夏山シーズンへの影響懸念
長野県中部や岐阜県飛騨地方を震源とする地震が、再び頻発する傾向を見せている。4月22日から続く一連の地震活動とみられ、6月は計13回と減っていたが、7月5日から6日午後6時までに計19回発生している。上高地から横尾に向かう梓川左岸の遊歩道では、4月以降の一連の地震で落石や土砂崩れが発生。松本市山岳観光課は今月、落石を片付け始めたが、5、6日の地震で落石を再び確認した。5、6日の地震について、信州大の大塚勉教授(地質学)は「小規模。徐々に収束していくのではないか」と分析しつつ「梅雨の時季が重なり、雨で地面が緩むなど山の状況が変わっているかもしれない」と指摘。登山者は注意が必要とみている。 【7月7日 信濃毎日新聞より】
▼長野地方気象台 令和2年4月22日からの長野県中部の地震活動について
https://www.jma-net.go.jp/nagano/jishin_kaisetsu/index_nagano.html -
【地域防災】岡山 平島地区で防災地図作成進む 避難所や危険箇所書き込む
西日本豪雨で砂川の堤防が決壊し、住宅約2000棟が浸水した岡山市東区平島地区の連合町内会が、避難所や危険箇所を記した独自の防災マップの作成を進めている。連合町内会の細川剛史会長が発案し、1月に加盟する各町内会へ作成を呼び掛けた。南古都町内会は、約280世帯の大半が床上・床下浸水となった。豪雨で浸水しなかった丘の上の神社と公会堂を避難場所にしようと話し合い、マップに書き込んだ。約80世帯のほぼ全てが浸水被害を受けたという平島新町町内会は避難の際に通る道路の安全を点検。「深い用水路があるので洪水時危険」などと記し、注意を促している。マップ作りには加盟14町内会のほぼ半数が参加しており、完成後は情報を1枚に集約し、連合町内会の全世帯に配布する予定。水害以外でも防犯や防災に役立つ情報が集まれば、目的ごとにマップを作る計画である。【7月4日 山陽新聞より】
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【地域防災】台風に備え防潮扉閉鎖訓練 関係者ら入念点検/大阪
近畿地方整備局や大阪府、大阪市などは5日未明、台風による高潮を想定した防潮扉の閉鎖訓練を淀川や神崎川などにかかる八つの橋で実施した。淀川大橋などは2018年9月の台風21号で防潮扉を閉鎖し市内の浸水を食い止めており、関係者らは操作手順や設備の状態を入念に点検した。同訓練は、台風期を前に万全の体制を図ろうと1977年から毎年7月に実施している。今年は新型コロナウイルスの影響で水防団の出陣式を取りやめるなど規模を縮小し、28の関連機関が参加した。大阪市西淀川区の区役所内に訓練本部を開設。大阪府西大阪治水事務所の九野康司所長が九州の豪雨で甚大な被害が出ていることに触れ、「高潮の脅威から人命と生活を守るため気を引き締め、訓練にあたらねばならない」と士気を高めた。【7月6日 大阪日日新聞より】
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【災害想定】西・東日本 あすにかけて大雨のおそれ 土砂災害などに警戒を
気象庁によると、東シナ海から日本の南にのびる梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本では大気の状態が不安定になっている。西日本と東日本では、4日にかけて雷を伴った激しい雨が降り局地的には非常に激しい雨が降って大雨となるおそれがある。気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意するよう呼びかけている。【7月3日 NHKニュースより】
▼気象庁 気象警報・注意報
https://www.jma.go.jp/jp/warn/ -
【災害想定】台風19号の教訓生かし水害発生時声掛け「率先安全避難者」を導入/長野
昨年の台風19号の教訓を生かそうと、長野県は大規模水害発生時に地域内の声掛けで避難を促す「率先安全避難者」を導入する。全国で津波を想定した事例はあるが、河川氾濫など水害に備えた導入は珍しいという。今秋までに1000人程度に研修を実施し、「逃げ遅れゼロ」を目指す。台風19号では、長野市長沼地区の千曲川堤防などが決壊し、1700人以上が自宅に残され救助された。国などのアンケートによると、避難しなかった理由は「被害に遭うと思わなかった」「これまで被害に遭わなかった」と危険性を過小評価する「正常性バイアス」の影響とみられる回答が目立った。一方、避難したきっかけは「近所の人や自治会の声掛けがあったため」が目立った。そのため、県危機管理防災課は「リスクを気付かせる『トリガー情報』を住民に与えたい」と、「率先安全避難者」として地域内で積極的に避難の声掛けをする役割を住民に担ってもらう。数十軒に1人程度を想定し、市町村が地区役員や民生委員、消防団員を指名する。千曲川や天竜川流域で、被害の大きい浸水予想区域を優先して導入する。【6月29日毎日新聞より】
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【技術・仕組】災害時の農村地域、太陽光で移動手段確保 千葉大発ベンチャー企業
2019年秋に相次いだ台風被害を受け、千葉大発のベンチャー企業「千葉エコ・エネルギー」(千葉市稲毛区)が、農村地域で災害が起きた場合にも再生可能エネルギーによる移動手段などを確保するプロジェクトを5月から始めた。同社では以前から、農家が営農しながら太陽光発電による売電を行う「ソーラーシェアリング」を展開している。プロジェクトでは、同社が借りている同市緑区大木戸町の農地にある太陽光発電設備「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」の敷地内に、太陽光パネルを新たに6枚設置し、電気を蓄電池に蓄えられるようにした。快晴の場合は3時間程度で超小型電気自動車1台分の電力を得ることができる。日ごろから蓄電しておき、災害時などには超小型電気自動車に蓄電池を積んで地域を回り、住民らが利用できるようにする。【6月29日毎日新聞より】
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【地域防災】白根山で火山性微動観測 レベル2継続 噴石警戒呼びかけ 群馬
群馬県にある草津白根山の「白根山」で、今年3月以来となる火山性微動が観測された。気象庁は噴火警戒レベル2を継続したうえで、火山活動が高まっていると考えられるとして、引き続き湯釜火口からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒するよう呼びかけている。気象庁によると、29日午前11時59分ごろ、群馬県にある草津白根山の「白根山」の湯釜付近で地下の熱水や火山ガスの動きを示すと考えられる火山性微動が観測された。微動の振幅は小さく、およそ1分間続いた。草津白根山で火山性微動が観測されるのは、今年3月28日以来。【6月29日NHKニュースより】
▼気象庁 草津白根山(白根山(湯釜付近))の活動状況
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/350.html -
【地域防災】「避難」と「感染対策」 両立難しさ浮き彫りに… 長崎県内各地で大雨
新型コロナウイルス感染拡大後、長崎県内で初めて大雨による避難指示・勧告が25日出された。記録的な大雨に見舞われた佐世保市は、午前7時半までに27カ所の避難所を開設。道の駅「させぼっくす99」には同11時ごろまでに24人が身を寄せた。職員が同9時ごろに到着した際には、すでに10人以上が避難。一人一人に口頭で体調確認したが、開設準備で忙しく、検温まで手が回らなかった。県は感染対策に関する内閣府などの通知を受け、避難所の開設・運営における対策チェックリストを作成。▽家族間で約2メートルの間隔の確保▽発熱などの症状がある人専用のスペースの確保▽十分な換気▽頻繁に手が触れる場所の1日2回以上の消毒などを求めている。各自治体はチェックリストなどを参考に独自のマニュアルを作成し、対応に当たった。佐世保市も、避難所対応に当たる職員を各施設1人から原則2人に増員。避難者が入室する際に非接触型体温計を使って検温し、定期的に消毒や換気をするなどの対策を決定。避難前に必ず自宅で検温するよう、ホームページや広報誌で呼び掛けていたが、突然の豪雨発生に対応が後手に回った部分もあった。「させぼっくす99」に避難した女性は「避難所にどれぐらいの人がいるのか分からず、密にならないか心配だった。人数が分かるように、情報発信してほしい」と求めた。市職員は「一斉に住民が避難してきた際の対応には課題が残る」と話した。【6月26日 長崎新聞より】
▼佐世保市 避難所開設時における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル
https://www.city.sasebo.lg.jp/bousai/documents/manual.pdf -
【災害想定】千葉で震度5弱 東日本大震災の余震―気象庁
25日午前4時47分ごろ、千葉県東方沖を震源とする地震があり、同県旭市で最大震度5弱を観測したほか、東北から東海にかけて震度1~4の揺れがあった。気象庁によると、東日本大震災の余震と考えられる。震源は海側と陸側のプレート境界付近で深さは36キロ、地震の規模はM6.1と推定される。気象庁の加藤孝志地震津波監視課長は記者会見で「揺れの強かった地域では1週間、最大震度5弱程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。4月以降、関東で最大震度4の地震が相次いだこととの関係については、「それぞれの地震が与える影響がほとんど見られない。関連性を示すデータは特段ない」と説明した。【6月25日 時事通信より】
▼気象庁 令和2年6月25日04時47分頃の千葉県東方沖の地震について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2006/25a/202006250650.html -
【災害想定】浅間山 火山性地震が増加 ごく小規模な噴火に注意を/長野・群馬
長野と群馬の県境にある浅間山で20日から火山性地震が増え、地下の熱水や火山ガスの動きを示すと考えられる火山性微動も観測されている。気象庁は、「活火山であることに留意」を示す噴火警戒レベル1を継続し、引き続き、火口から500メートルの範囲に影響を及ぼすようなごく小規模な噴火の可能性があるとして、突発的な火山灰の噴出や火山ガスに注意し、地元自治体などの指示に従って危険な地域に立ち入らないよう呼びかけている。そのうえで、今後、火山活動が活発化すれば警戒レベルを引き上げる可能性もあるため、活動の推移に注意してほしいとしている。【6月21日 NHKニュースより】
▼気象庁 火山活動の状況(浅間山)
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/306.html -
【地域防災】災害時の逃げ遅れゼロへ 池田町が避難計画表作成呼び掛け/長野
長野県の池田町は、町民それぞれが身を守るためにどんな行動をするべきか、事前に家族と話し合って一覧表にまとめる「マイ・タイムライン(避難行動計画表)」の作成を呼び掛けている。町は独自の用紙を作り、ホームページで紹介している。「マイ・タイムライン」には、降水量や各種の気象情報、警戒情報など時々の状況に応じて、自分や家族がどんな行動をするのか具体的に記入する。日中の家族の居場所や連絡先、薬や老眼鏡など必需品を記す欄もある。「注意報発表」「避難準備・高齢者等避難開始情報発表」などの項目ごとに記入例があり、何をしたらいいのか分かりやすく示している。スマートフォン上で記入して保存すれば、家族で情報を共有できる。新型コロナウイルス感染予防策を入れた最新版も今月発表した。自主防災会を通じて町内全戸に用紙を配布する計画もある。佐藤静雄危機対策幹は「命を守るため、町の情報が出る前に自分から行動を起こす気持ちで家族と備えてほしい」と話している。【6月18日 市民タイムスWEBより】
▼池田町 マイ・タイムラインについて
http://www.ikedamachi.net/0000001777.html -
【地域防災】高潮被害うけ調査 防潮堤整備へ/兵庫
一昨年の台風21号による高潮被害を受けて兵庫県が沿岸部の調査を行ったところ、44か所で防潮堤や堤防などの高さが不十分だったことがわかり、令和10年度までに順次、対策工事を進めることになった。一昨年9月、神戸市付近に上陸した台風21号では、記録的な高潮で芦屋市や西宮市、尼崎市などの沿岸部で住宅の浸水などの大きな被害が出た。これを受け、県が海岸の防潮堤や河川の堤防の高さを改めて測量し、最新の台風のデータを用いて算出した新たな基準と比較した結果、海岸と河川の沿岸の少なくとも44か所、あわせて51キロメートル分について、防潮堤や堤防の高さが不十分だったことがわかった。対象の44か所は、大阪湾で19か所、播磨沿岸で9か所、淡路島沿岸で9か所、但馬沿岸で7か所となっていて、このうち芦屋市の南芦屋浜で最大2.2メートル、洲本市の都志と淡路市の富島で最大2メートル、また、香美町の無南垣では最大1.9メートル、高さに不足があった。このため県は、防潮堤などのかさ上げや水門を整備を進める10か年計画をまとめ、高潮対策を進めていくことになった。兵庫県では「台風の被害が大きかった芦屋市や西宮市の沿岸部などではすでに先行して工事を始めており、県全域での対策を急ぎたい」としている。【6月15日 NHKニュースより】
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【地域防災】事前防災行動計画 コロナに応用 対応の目安 見える形で/長崎
水害時、自治体や住民が取るべき行動を定めた「タイムライン(事前防災行動計画)」を新型コロナウイルス感染症の対応に応用して、独自の「コロナタイムライン」を作った自治体が注目されている。3月下旬以降、4人が感染した福岡県飯塚市では、感染拡大期の5段階と収束期の2段階に分け、公共施設開館などの目安を短い文章にまとめ、4月初めに公表した。土砂災害に備えた行政タイムラインを運用する大阪府河南町は3月末、コロナ感染症対応のタイムラインを策定。町の新型インフルエンザ等対策行動計画を基に、8段階の感染状況に応じて、9部局の行動を決めた。2015年に全国初の風水害タイムラインの運用を始めた三重県紀宝町も同様のタイムラインを作成。11課約80人が健康管理や住民対応、学校の管理、広報などを感染状況に応じて分担する。出水期を前に、町民約1万人の避難行動を聞き取り調査した。「3密」回避に必要なスペース確保が難しく、各自の避難場所を見直すためだ。担当者は「住民の安心には、感染予防と情報提供しかない。避難場所を決め、早めの避難行動を啓発する」と語る。タイムライン策定を提唱する東京大大学院情報学環総合防災情報研究センター客員教授の松尾一郎氏は「内外の感染状況で対応のフェーズを引き上げたり、引き下げたりすることができる。対応の目安が分かっていれば、自治体も動きやすく、住民の安心に寄与するし、先を見越した対応が適切にできるはずだ」と話す。【6月7日 長崎新聞より】