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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【技術・仕組】災害時の農村地域、太陽光で移動手段確保 千葉大発ベンチャー企業
2019年秋に相次いだ台風被害を受け、千葉大発のベンチャー企業「千葉エコ・エネルギー」(千葉市稲毛区)が、農村地域で災害が起きた場合にも再生可能エネルギーによる移動手段などを確保するプロジェクトを5月から始めた。同社では以前から、農家が営農しながら太陽光発電による売電を行う「ソーラーシェアリング」を展開している。プロジェクトでは、同社が借りている同市緑区大木戸町の農地にある太陽光発電設備「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」の敷地内に、太陽光パネルを新たに6枚設置し、電気を蓄電池に蓄えられるようにした。快晴の場合は3時間程度で超小型電気自動車1台分の電力を得ることができる。日ごろから蓄電しておき、災害時などには超小型電気自動車に蓄電池を積んで地域を回り、住民らが利用できるようにする。【6月29日毎日新聞より】
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【地域防災】白根山で火山性微動観測 レベル2継続 噴石警戒呼びかけ 群馬
群馬県にある草津白根山の「白根山」で、今年3月以来となる火山性微動が観測された。気象庁は噴火警戒レベル2を継続したうえで、火山活動が高まっていると考えられるとして、引き続き湯釜火口からおおむね1キロの範囲で噴火に伴う大きな噴石に警戒するよう呼びかけている。気象庁によると、29日午前11時59分ごろ、群馬県にある草津白根山の「白根山」の湯釜付近で地下の熱水や火山ガスの動きを示すと考えられる火山性微動が観測された。微動の振幅は小さく、およそ1分間続いた。草津白根山で火山性微動が観測されるのは、今年3月28日以来。【6月29日NHKニュースより】
▼気象庁 草津白根山(白根山(湯釜付近))の活動状況
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/350.html -
【地域防災】「避難」と「感染対策」 両立難しさ浮き彫りに… 長崎県内各地で大雨
新型コロナウイルス感染拡大後、長崎県内で初めて大雨による避難指示・勧告が25日出された。記録的な大雨に見舞われた佐世保市は、午前7時半までに27カ所の避難所を開設。道の駅「させぼっくす99」には同11時ごろまでに24人が身を寄せた。職員が同9時ごろに到着した際には、すでに10人以上が避難。一人一人に口頭で体調確認したが、開設準備で忙しく、検温まで手が回らなかった。県は感染対策に関する内閣府などの通知を受け、避難所の開設・運営における対策チェックリストを作成。▽家族間で約2メートルの間隔の確保▽発熱などの症状がある人専用のスペースの確保▽十分な換気▽頻繁に手が触れる場所の1日2回以上の消毒などを求めている。各自治体はチェックリストなどを参考に独自のマニュアルを作成し、対応に当たった。佐世保市も、避難所対応に当たる職員を各施設1人から原則2人に増員。避難者が入室する際に非接触型体温計を使って検温し、定期的に消毒や換気をするなどの対策を決定。避難前に必ず自宅で検温するよう、ホームページや広報誌で呼び掛けていたが、突然の豪雨発生に対応が後手に回った部分もあった。「させぼっくす99」に避難した女性は「避難所にどれぐらいの人がいるのか分からず、密にならないか心配だった。人数が分かるように、情報発信してほしい」と求めた。市職員は「一斉に住民が避難してきた際の対応には課題が残る」と話した。【6月26日 長崎新聞より】
▼佐世保市 避難所開設時における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル
https://www.city.sasebo.lg.jp/bousai/documents/manual.pdf -
【災害想定】千葉で震度5弱 東日本大震災の余震―気象庁
25日午前4時47分ごろ、千葉県東方沖を震源とする地震があり、同県旭市で最大震度5弱を観測したほか、東北から東海にかけて震度1~4の揺れがあった。気象庁によると、東日本大震災の余震と考えられる。震源は海側と陸側のプレート境界付近で深さは36キロ、地震の規模はM6.1と推定される。気象庁の加藤孝志地震津波監視課長は記者会見で「揺れの強かった地域では1週間、最大震度5弱程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。4月以降、関東で最大震度4の地震が相次いだこととの関係については、「それぞれの地震が与える影響がほとんど見られない。関連性を示すデータは特段ない」と説明した。【6月25日 時事通信より】
▼気象庁 令和2年6月25日04時47分頃の千葉県東方沖の地震について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2006/25a/202006250650.html -
【災害想定】浅間山 火山性地震が増加 ごく小規模な噴火に注意を/長野・群馬
長野と群馬の県境にある浅間山で20日から火山性地震が増え、地下の熱水や火山ガスの動きを示すと考えられる火山性微動も観測されている。気象庁は、「活火山であることに留意」を示す噴火警戒レベル1を継続し、引き続き、火口から500メートルの範囲に影響を及ぼすようなごく小規模な噴火の可能性があるとして、突発的な火山灰の噴出や火山ガスに注意し、地元自治体などの指示に従って危険な地域に立ち入らないよう呼びかけている。そのうえで、今後、火山活動が活発化すれば警戒レベルを引き上げる可能性もあるため、活動の推移に注意してほしいとしている。【6月21日 NHKニュースより】
▼気象庁 火山活動の状況(浅間山)
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/306.html -
【地域防災】災害時の逃げ遅れゼロへ 池田町が避難計画表作成呼び掛け/長野
長野県の池田町は、町民それぞれが身を守るためにどんな行動をするべきか、事前に家族と話し合って一覧表にまとめる「マイ・タイムライン(避難行動計画表)」の作成を呼び掛けている。町は独自の用紙を作り、ホームページで紹介している。「マイ・タイムライン」には、降水量や各種の気象情報、警戒情報など時々の状況に応じて、自分や家族がどんな行動をするのか具体的に記入する。日中の家族の居場所や連絡先、薬や老眼鏡など必需品を記す欄もある。「注意報発表」「避難準備・高齢者等避難開始情報発表」などの項目ごとに記入例があり、何をしたらいいのか分かりやすく示している。スマートフォン上で記入して保存すれば、家族で情報を共有できる。新型コロナウイルス感染予防策を入れた最新版も今月発表した。自主防災会を通じて町内全戸に用紙を配布する計画もある。佐藤静雄危機対策幹は「命を守るため、町の情報が出る前に自分から行動を起こす気持ちで家族と備えてほしい」と話している。【6月18日 市民タイムスWEBより】
▼池田町 マイ・タイムラインについて
http://www.ikedamachi.net/0000001777.html -
【地域防災】高潮被害うけ調査 防潮堤整備へ/兵庫
一昨年の台風21号による高潮被害を受けて兵庫県が沿岸部の調査を行ったところ、44か所で防潮堤や堤防などの高さが不十分だったことがわかり、令和10年度までに順次、対策工事を進めることになった。一昨年9月、神戸市付近に上陸した台風21号では、記録的な高潮で芦屋市や西宮市、尼崎市などの沿岸部で住宅の浸水などの大きな被害が出た。これを受け、県が海岸の防潮堤や河川の堤防の高さを改めて測量し、最新の台風のデータを用いて算出した新たな基準と比較した結果、海岸と河川の沿岸の少なくとも44か所、あわせて51キロメートル分について、防潮堤や堤防の高さが不十分だったことがわかった。対象の44か所は、大阪湾で19か所、播磨沿岸で9か所、淡路島沿岸で9か所、但馬沿岸で7か所となっていて、このうち芦屋市の南芦屋浜で最大2.2メートル、洲本市の都志と淡路市の富島で最大2メートル、また、香美町の無南垣では最大1.9メートル、高さに不足があった。このため県は、防潮堤などのかさ上げや水門を整備を進める10か年計画をまとめ、高潮対策を進めていくことになった。兵庫県では「台風の被害が大きかった芦屋市や西宮市の沿岸部などではすでに先行して工事を始めており、県全域での対策を急ぎたい」としている。【6月15日 NHKニュースより】
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【地域防災】事前防災行動計画 コロナに応用 対応の目安 見える形で/長崎
水害時、自治体や住民が取るべき行動を定めた「タイムライン(事前防災行動計画)」を新型コロナウイルス感染症の対応に応用して、独自の「コロナタイムライン」を作った自治体が注目されている。3月下旬以降、4人が感染した福岡県飯塚市では、感染拡大期の5段階と収束期の2段階に分け、公共施設開館などの目安を短い文章にまとめ、4月初めに公表した。土砂災害に備えた行政タイムラインを運用する大阪府河南町は3月末、コロナ感染症対応のタイムラインを策定。町の新型インフルエンザ等対策行動計画を基に、8段階の感染状況に応じて、9部局の行動を決めた。2015年に全国初の風水害タイムラインの運用を始めた三重県紀宝町も同様のタイムラインを作成。11課約80人が健康管理や住民対応、学校の管理、広報などを感染状況に応じて分担する。出水期を前に、町民約1万人の避難行動を聞き取り調査した。「3密」回避に必要なスペース確保が難しく、各自の避難場所を見直すためだ。担当者は「住民の安心には、感染予防と情報提供しかない。避難場所を決め、早めの避難行動を啓発する」と語る。タイムライン策定を提唱する東京大大学院情報学環総合防災情報研究センター客員教授の松尾一郎氏は「内外の感染状況で対応のフェーズを引き上げたり、引き下げたりすることができる。対応の目安が分かっていれば、自治体も動きやすく、住民の安心に寄与するし、先を見越した対応が適切にできるはずだ」と話す。【6月7日 長崎新聞より】
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【地域防災】災害車中泊の受け付け・支援を訓練 新型コロナで希望者増加見据え/高知
災害発生後の避難生活で、車中泊希望者を受け入れる訓練が8日、高知県日高村の指定避難所になっている村社会福祉センターであった。防災活動に取り組む団体「高知防災プロジェクト」の主催。訓練には約10人が参加し、日高村などの自治体職員ら約30人が見学した。冒頭、山崎代表が訓練の概要などを説明。車中泊は温度や湿度の管理が可能だが、エコノミークラス症候群になるリスクもある。そこで、後部座席を倒すなどして水平の状態で寝られることを原則として車中泊を許可することや、血流を促す弾性ストッキングを備蓄しておくことなどのポイントを解説した。訓練では、新型コロナ感染予防のため1台分ずつスペースを空けて駐車場所を設定。車中泊を希望する避難者役と、避難所の受付役などに分かれて手順を確認していった。避難者に注意事項を伝えた上で駐車許可証を渡し、車を1台ずつ回って健康状態の確認も行った。【6月9日 毎日新聞より】
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【地域防災】<新型コロナ>函南町で防災訓練 感染防止の避難所設営 / 静岡
土砂災害防止月間に合わせた防災訓練が7日、函南町立丹那小学校の体育館であり、町職員が新型コロナウイルス感染防止を意識した避難所設営を行った。大雨で土砂災害の危険が高まったと想定。例年は地域住民も参加するが、今年はコロナの影響で町職員23人で施した。コロナ対策として体育館入り口をビニールで囲い、体調不良や発熱がある人は他の避難者と接触させずに校舎へ誘導。体育館内では段ボールの間仕切りも利用し、広さ2畳の住居スペースを2メートル間隔で設けた。職員が感染しないよう防護服の着用手順も確認。町の担当者は「昨年の台風19号の時は混雑した避難所もあった。コロナ対策をすると体育館の収容人数が減ってしまうため、校舎内でスペースをどう確保するかが課題」と語った【6月8日東京新聞】
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【地域防災】広域避難所での感染症予防を習得 水害続く福知山市が訓練/京都
水害や地震などの災害時に、新型コロナウイルスなどの感染症予防対策をして広域避難所を運営していくため、京都府福知山市は4日、市職員対象の説明会を開いた。説明会は、密集状態を避けるため時間帯をずらして3回に分けて実施。避難所の担当職員はマスクとフェイスガードを着用し、手指消毒や自分専用の筆記用具を使うこと、受付では避難者に手指の消毒とマスク着用を徹底し、避難者名簿や健康状態などを質問票に記入してもらうことを市危機管理室が説明。検温をして、体温が高いなど体調不良の人は特設スペースへ誘導するといった手順も示した。このあと、参加者が職員と避難者役に分かれ、受け付け方法を疑似体験した。間隔を空けて並んで待ってもらい、質問票や検温結果を確認。コロナに限らず、感染症が疑われる人の特設スペースへの案内対応をした。また、避難所で使う隔離用のテントや段ボールベッド、簡易トイレなどの紹介と組み立て方の実演もした。【6月5日 両丹日日新聞より】
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【地域防災】福島県「ホテル・旅館」活用!災害避難所・コロナ感染防止対策
福島県は豪雨災害などに伴う避難所での新型コロナウイルス感染防止に向け、民間のホテルや旅館などを避難所として活用する。市町村が指定した施設の利用料金の半分を県が負担する仕組みで、重症化リスクの高い高齢者や妊婦、基礎疾患がある人を対象に受け入れを進め、早期避難につなげる。31日にウェブ会議で開かれた昨年10月の東日本台風(台風19号)の災害対応を検証する県の第三者委員会で、これらの取り組みを盛り込んだ中間報告が大筋でまとまった。中間報告には早期避難を促す県や市町村の取り組みが明記され、県は梅雨や台風時期に備え、県民向けのメッセージを作成して周知する方針だ。ホテルや旅館の活用について、県は1人当たり1泊3食付きで7000円(消費税抜き)と入湯税を合わせた経費の半分を補助。いわき市などが関心を示している。事前に市町村などが受け入れ人数や施設を調整し、迅速に避難できる態勢を構築する計画だ。このほか県は市町村が避難所で実施する感染症対策の経費の半分を補助する。【6月1日福島民友新聞より】
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【地域防災】倉敷・天城学区の防災マップ作製 地区社協、豪雨浸水エリアを表示
川が増水しやすい出水期を控え、岡山県倉敷市の天城学区コミュニティ・地区社会福祉協議会が、避難所や危険箇所をまとめた「天城学区防災マップ」を作った。一部エリアに床下浸水の被害が出た西日本豪雨を受けて企画。市によると、小学校区単位での先進的な取り組みという。同協議会の役員や保健師、地区社協関係者らでつくる「小地域ケア会議」のメンバー、住民有志ら約40人が、地域を実際に歩いて危険箇所を確認するなどし、約1年半かけて完成させた。マップ(A2判)は表面に9地区ごと、裏面に学区全体の地図をそれぞれ掲載。指定、届け出、緊急、福祉の各避難所や病院、用水路をはじめ、西日本豪雨で浸水したエリアなどを示した。「家族間で連絡方法、避難場所を決めておこう」などと記した「学区防災6カ条」も載せ、家族や地域で防災について話し合う材料にしてもらう。全3400世帯に配っている。
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【技術・仕組】障害者の助けを伝えるバンダナ/兵庫
兵庫県の豊岡市社会福祉協議会(社協)が「災害時等障がい者支援バンダナ」を作成。バンダナを背中に羽織ってもらうことでハンディキャップがあることを周囲に知らせ、避難の支援を受けやすくする狙い。バンダナは縦横が90センチの大きさで、四方に「目が不自由です」「耳が不自由です」「身体が不自由です」「支援ができます」と書かれている。出水期前に、6月15日から市内の障がい者団体を通じて希望者に配布されるほか、避難所にも置くこととしている。
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【普及啓発】巨大地震 初動迅速に 県南予地方局などが訓練/愛媛
大規模災害発生に備え県南予地方局と県八幡浜支局は22日、災害対策本部の設置運営訓練を行い、職員約120人が迅速な初動態勢確保の手順を確認した。訓練は、午前9時に高知県沖を震源とするマグニチュード(M)9の巨大地震が発生し、宇和海と瀬戸内海の沿岸に大津波警報が発表された想定で実施した。宇和島市天神町の県南予地方局では、緊急地震速報を受けて職員が身を守る行動を取り、最上階に参集して災害対策本部を設置。情報収集・報告や保健福祉、広域物資拠点対策など七つの班に分かれ、職員の安否や管内自治体の被害状況の把握などに当たった。地方局が同市の津波避難ビルに指定されていることから、地域住民の受け入れ方法も確認した。担当職員が庁舎内に避難の案内を掲示し、集まった住民役の職員に声掛けしながら3階以上に歩いて誘導した。午前10時には支局と通信システムで結び、1回目の南予地方本部会議を開催。市町へのリエゾン(現地情報連絡員)派遣や被害の情報を共有し、地方本部長の河瀬利文局長が「まずは人命に関わる情報収集を最優先に。津波襲来に備えて来庁者や職員の安全確保を」などと指示した。【5月23日愛媛新聞より】
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【歴史・教訓】福島第1原発事故で避難 川俣・山木屋の住民62人、思い一冊に 薄れる記憶に危機感/福島
東京電力福島第1原発事故で一時避難を余儀なくされた福島県川俣町山木屋地区で、住民62人による東日本大震災の体験をまとめた冊子「震災の記憶 山木屋では」が完成した。2017年3月の避難指示解除から3年余。地区住民らに寄稿を呼び掛けた山木屋公民館長広野隆俊さんは「避難を経験しなかった町民や町外の人にも広く読んでもらいたい」と話す。地区に暮らしていた10~80代の住民が不安な夜を過ごした体験、避難解除前後の思いなどを振り返った。冊子には復興事業の一覧や年表も載せた。発起人の広野さんは、以前から被災記憶の伝承の必要性を感じていた。震災と原発事故の2年後に講演を依頼されたが、未曽有の原発事故と避難生活を経験したのにもかかわらず、既に記憶が薄れつつあることに気付いたという。館長就任10年目に地元の役に立つ仕事をと考えた時、真っ先に被災経験を伝える冊子が思い浮かんだ。19年7月ごろから、地区住民約100人を1軒ずつ訪ね歩いて趣旨を説明した。当初は実名での寄稿を渋る住民もいたが「誰がどんな思いで書いたのか分からなくなる。自分の家だけでなく、町の宝として震災の記憶を子や孫に伝えたい」と粘り強く訴えた。共感してくれた62人分の原稿を公民館が編集し、地区の復興拠点となっている商業施設「とんやの郷」の来場20万人記念事業として町が約700部を発行した。冊子はA4判、115ページ。地区住民に配ったほか、残部は町内の各公民館や町役場にも置いた。【5月21日河北新報より】
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【防災施策】九州豪雨被災地の朝倉市 梅雨を前に一斉点検/福岡
梅雨の時期を前に20日、福岡県朝倉市で被災地域の一斉点検が行われた。3年前の九州豪雨で最も被害が大きかった、朝倉市の山間部にある8つの地域は、現在も復旧工事が完了していないことから、梅雨を前に危険箇所の一斉点検が行わた。県や市の防災担当者ら40人が、避難経路のほか、土砂崩れや浸水被害が懸念される場所の状況を確認した。現場を視察した朝倉市の林裕二市長は、「警戒レベルが低い段階から開設する避難所を増やし、新型コロナウイルスへの対策も講じたい。」としている。【5月20日九州朝日放送より】
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【防災施策】水害時の避難場所に 宇多津町が社寺と協定/香川
水害が発生した際に緊急の避難場所として活用してもらおうと、香川県の宇多津町は今日、地元の神社や寺と災害協定を結んだ。宇多津町と協定を結んだのは、町内の高台などにある7つの神社や寺。協定では、津波や高潮などの水害が発生した場合、境内の施設を付近の住民に緊急避難場所として提供することが定められている。宇多津町は大雨などで川が決壊した際、町内の大半が浸水すると想定されていて、安全な避難場所の確保が急務となっている。このうち宇夫階神社は災害が発生した場合、氏子たちが日頃、会議などを行う施設を緊急の避難場所として提供する。宇多津町ではこの他、町内の短大や専門学校とも同様の協定を結び、万が一に備えるとしている。【5月21日RNC西日本放送より】
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【地域防災】県境を震源に有感地震が1か月で136回…気象庁、しばらく注意を/岐阜・長野
岐阜県飛騨地方と長野県中部の両県境を震源とする地震が19日に相次ぎ、未明~午後11時に計36回の有感地震(震度1以上)を記録した。両県境を震源とする有感地震は4月22日~5月19日午後11時に136回確認されており、気象庁は断層帯や火山活動につながる動きはないものの、今後しばらくは地震が続くとして注意を呼びかけている。一連の地震による最大震度は4月23日午後と19日午後に観測した震度4。19日に震度4の揺れを観測した岐阜県高山市で、被害は確認されていないという。付近には長野県松本市から南方に延びる「境峠・神谷断層帯」や北アルプス・焼岳(両県境)があるが、一連の地震との関連性はいずれも確認されていない。この震源域では1998年8月からの約4か月間にも地震が300回近く観測されており、気象庁地震津波防災対策室は「今回の一連の地震も同じ推移をたどる可能性がある」とする。地震予知連絡会会長の山岡耕春名古屋大教授によると、北アルプスは隆起に伴う変形などで地震活動が活発になることがあるという。今は1か所で起きた地震が誘発して広がっている状態だとみられ、山岡教授は「今後も最大で震度5弱程度の地震が起こり得る。建物が倒壊する揺れではないが、落下物や崖崩れ、落石には注意が必要だ」と話している。【5月20日読売新聞より】
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【防災施策】伊豆東部と富士山南東、地形把握へ 県が詳細3次元データ公開/静岡
静岡県は、伊豆半島東部と富士山南東部をレーザーで計測した詳細な3次元データをウェブ上で公開した。25センチ方眼の点の集まりで、このデータを使えば地形や距離をほぼ正確に把握できる。津波や水害などの災害対応や観光面での活用が見込まれる。一般的な無料公開データの400倍の細かさで、こうした高密度なデータを自治体が公開するのは全国でも珍しいという。3次元データは2019年度、レーザースキャナーを使って軽飛行機やヘリコプター、自動車、電車から計測し、収集した情報を重ね合わせて作成した。公開データの対象面積は1050平方キロで県全体の7分の1ほどに当たる。産学官の提供データをまとめたG空間情報センターのウェブサイトから、南北約300メートル、東西約400メートルのエリアごとに誰でも無料でダウンロードできる。公開対象エリアは計測の進捗(しんちょく)に従って順次拡大し、将来的に全県の詳細3次元データの公開を目指す。ウェブ上で航空写真を俯瞰(ふかん)できるグーグルマップのストリートビューは画像の集まりなのに対し、県の公開データは測量データの集まりで、精度の高い距離の測定に利用できるのが強み。災害の前後で地形がどのように変化したのかをいち早く把握し、早期の災害復旧に役立てる。津波や水害の際の浸水を立体的に予測し、仮想現実(VR)を使って住民の意識啓発にも活用できる。観光面では伊豆半島ジオパークミュージアム「ジオリア」(伊豆市)でジオサイトを多角的に見られるVRを本年度、導入する。県建設技術企画課は「航空写真と異なり、建物や木を取り除いて地形だけをイメージ化したり、斜面の角度を色付けして危険箇所を見える化できたりする」とデータ活用の可能性を指摘している。【5月20日静岡新聞より】
▼「VIRTUAL SHIZUOKA」富士山南東部・伊豆東部エリアのデータ公開
http://www2.pref.shizuoka.jp/all/kisha20.nsf/c3db48f94231df2e4925714700049a4e/02c1ee8264a1b658492585420007c620?OpenDocument