まなべる、いかせる、つながれる。防災・減災のオンライン基地。

運営:防災推進協議会 企画編集:助けあいジャパン 協力:内閣府防災担当

リレー寄稿

安倍志摩子(あべ・しまこ)

株式会社朝日海洋開発 専務取締役

生年月日:1961年10月28日
出身地:宮城県大崎市鹿島台
最近の防災・減災活動:東日本大震災の自身の体験をもとに、各地で防災講話を行っています。また、水難学会指導員として、主に小学生と教職員を対象に「ういてまて(着衣泳)」を教えています。

・防災に取り組み始めたきっかけは?

振り返ってみれば20年ほど前から小学校で「いなむらの火」や「つなみ(田老・田畑ヨシさん作)」の読み聞かせを通して津波防災を呼び掛けていました。夫も水難救助に携わり各地で指導していました。その私たちが、東日本大震災では逃げずに津波に家ごと巻き込まれたのです。東松島市野蒜。ここには津波は来ないと思い込んでいました。それ以来、「わたしのあやまち」と題して各地で防災講話をしています。


・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

私の前職は保健師・看護師です。震災直後、無傷で助かった私は“涙も枯れないけど笑顔も枯れない”をモットーに避難所で健康管理を行いました。悲惨極まりない環境で、それでも明るい場所にできたのは「避難所運営は住民自らが行わなければいけない」ということを諭してくれた当時の校長先生二人と、Bさんのリーダーシップのおかげです。薬も持たずかかりつけ医療機関も流失してしまった方々への健康管理は大変でしたが、医療看護の原点ともいえる活動ができました。リーダーのBさんはのち、心が大変つらい状況となってしまいましたが、当時休息させてあげられなかったこと、悲しみと向き合う時間を作ることができなかったことが悔やまれます。今では元気に「グリーフケア」に携わってらっしゃいます。


・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

様々な地域にお邪魔しますが、地震後数分で津波襲来が予想されている自治体間で危機感に大きな差を感じます。自治体に危機感が薄ければおのずと住民は「数分で大きな津波が来る」ということを知りません。とっさの時に行動できるかどうかは、シビアな現実を知ることから。決してあきらめずに真剣に生還する道を考え続けることが大切と思います。


・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

“未災地(まだ被災はしていないが未来に被災する可能性が大きい地域)”の方々に防災講話をしていましたが、ある時被災地真っただ中の石巻西高校(斎藤幸男校長当時)から「防災講話」の依頼がありました。回数を重ねるうちに私のもう一つの生きる意味を理解しました。「つらい体験をした子どもたち、人々が生きる意味を見つけるための手助け」です。石巻西高の生徒たちと斎藤幸男先生との出会いは、自分自身の思考を耕してくれました。感謝しています。


・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

素晴らしいサイトだと思います。活動を深めるために地域の防災リーダーを検索したいときに、あいうえお順ではない様々なカテゴリー分けなどがあればよいなと思いました。