運営
内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

糸日谷美奈子(いとひやみなこ)

一般社団法人Smart Supply Vision特別講師、わくわく実験工房代表、マチナカ菜園代表

主な活動地域
千葉県 千葉市
最近の防災・減災活動

防災を取り組み始めたきっかけは?

岩手県の釜石東中学校に勤務していた時期に「津波防災教育の手引き」の作成に携わり、東日本大震災では中学生と共に津波避難を経験しました。事前の学びによって命を救われたことを実感しましたが、もっと事前に知っておきたかったこと、災害時に自分ができなくて後悔したことを伝えることで、同じ後悔をする人がいなくなれば…という思いが大きくなり、現在の語り部や防災拠点作りの活動につながっています。

ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

津波から避難しましたが、避難訓練を行っていた場所までは比較的スムーズに避難できました。しかし、更に避難の必要が出てきたときに大人の私でさえパニックになりました。事前準備がいかに大切かを悟った瞬間でした。

防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

地域の防災活動や避難訓練にさえ人が集まらないという声を聞きます。 「防災」という一区切りにしてしまうのではなく、色々な角度から「災害時に命を守る」という同じゴールを目指してもいいのではないかと思います。現在行っているマチナカ菜園の活動では、普段は畑で収穫した野菜は各々が楽しんでいます。しかし、災害発生時は炊き出しにいち早く提供します。また、菜園に設置する手動井戸は災害時には誰でも使用できる給水ポイントとなります。菜園での人とのつながりは災害時にもきっと助け合えるものです。「防災」と言うと抵抗感のある人にも「菜園から始める防災」「音楽から始める防災」「スポーツから始める防災」そんな色々な形があれば、もっとつながっていけるように思って活動をしています。

TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

このTEAM防災ジャパンを通じて多くの人や地域がつながり、「防災」を学ぶことが当たり前になる事、そして災害時の被害が最小限になる事を期待しています。また、学校の先生に当時の後悔を伝えたい!と思っているものの、なかなかその手段がありません。ぜひ学校の先生や子どもたちに想いが届くことを期待しています。
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