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内閣府政策統括官(防災担当)
協力
防災推進協議会

リレー寄稿

地域防災の担い手をご紹介

寄稿者様へのご連絡は、各ご所属先へお問い合わせください。

近藤ひろ子(こんどうひろこ)

独立行政法人国際協力機構(JICA)「ミャンマー国初等教育カリキュラム改訂プロジェクト」 教育専門家
名古屋市港防災センター 防災教育アドバイザー

主な活動地域
愛知県 名古屋市
最近の防災・減災活動

生年月日:1951年3月20日
出身地:愛知県知多郡東浦町
最近の防災・減災活動:
<講演>
・熊本県御船町立滝尾小学校
・愛知県立学校事務職員研修会
・土木学会 減災・防災委員会
・あいち防災リーダー会研修会
・(一般社団法人)中部地域づくり協会
その他、県・市町村行政向け、教育関係者向け、PTA向け、児童・生徒向け、子育て支援者向け、一般の方向けなどの講演

・防災に取り組み始めたきっかけは?

小学校3年生の時に、伊勢湾台風を体験しました。高潮で襲ってくる泥水の中を、家族で命からがら高台まで逃げていきました。そのこともあって、「命を大切にする子どもたちを育てたい」と思い、愛知県内の小・中学校の教員になりました。赴任したいくつかの学校で、「命・支え合い・自ら動く」を合言葉にした「命の学習」に定年退職するまでの38年間、取り組んできました。2004年に、赴任校が、全国5校の中の1校として、文部科学省「地域ぐるみの学校安全推進モデル事業」の研究委嘱を受けました。その研究主任として「『命の学習』としての『防災学習』」をテーマに、学校・家庭・地域が一つになった防災学習の研究をしました。また2005年、JICAから依頼され、スマトラ沖地震で被災したモルディブ国に、防災教育専門家として入り、その後、タイ国(2006~2014)、ブラジル国(2012~2013)、チリ国(2016)などにも、防災教育支援に入りました。

・ご自身の活動の中で、一番のエピソード(うまくいったことや、いかなかったことも)という事例をひとつあげてください。

教育関係者対象に、「防災は特別なものではない。『命が大事』と思ったら、交通安全、防犯、いじめ防止、福祉、ボタンティアなどすべて、防災とリンクしている。だから、先生たちが肩の力を抜いて、ふだんの学習の中で、子どもたちと一緒に『防災学習』を進めていってほしい。そのためのキーワードは『防災心』『防災学び』『防災トライ』。その中で、『子どもたちの防災力』⇄『家族の防災力』⇄『地域の防災力』のサイクルができていく。」と話し、その具体例を紹介してきました。愛知県下で、それを実践してくれている保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校が、かなり出てきています。ただ、学校現場では、管理職の「命・防災」への構え方に大きく左右されてしまいます。積極的に「命・防災」の実践をし大きな成果を上げてきた学校も、管理職が替わってしまうとしぼんでいってしまうことも多々あります。また、たとえ研究を継続しても、「とりあえず昨年までの取り組みをしなくては…」というスタンスで、片付け仕事のようになってしまい、取り組みが形骸化・マンネリ化していってしまうことも、よくあります。

・防災活動は「つながり」が課題ですが、ご自身で感じる現状の課題についておしえてください。

上記で述べた、学校現場での「命・防災」の形骸化・マンネリ化を打破し、活性的に継続していくためには、学校の教職員すべてが、「子どもたち・家庭・地域とともに、『命・防災』を進めていくんだ」という意識をもち、(「やらされ感覚」ではなく)自ら工夫し取り組んでいく姿勢が大切です。それぞれの地域には、とても素晴らしい力(防災発信力も含めて)をもった人がたくさんいます。学校がそれを知らないことがとても多いのが現状です。また、市町村教育委員会の中には、市町村の防災担当部局からの「命・防災を共に進めていこう」という声かけが、厚い壁に阻まれてなかなか届かないところも、まだまだあります。日本というスーパーバイザーが入っていったことにより、(国教育委員会・地方教育委員会も含めて)国行政と地方行政との「命・防災」連携、国行政内部・地方行政内部での「命・防災」連携が、ある程度進みました。日本自身には、そのようなスーパーバイザーがいません。内なる力で、いろいろな場、いろいろな機会での「命・防災」連携を画策していく必要があります。その際、大切なのは、「『命・防災』を考えていく、『同じ仲間』」という目線、姿勢です。「自分はがんばっている」「自分は防災のことはよく知っている」という「上から目線」では、「命・防災」の輪は広がっていきません。

・ご自身の活動の中で、繋がれるといいなぁ(繋がってよかった)と思われる(地域、企業、団体、個人など)についてご紹介ください。

「オファーがあれば(もしも自分がお役に立つようであれば)、日程さえ許せば、伺います」ということをポリシーにしてきました。そんな中、いろいろな地域のいろいろな方々、いろいろな団体とつながり合うことができました。以下主な団体・個人のみ(順不同) 〇独立行政法人国際協力機構(JICA) 〇名古屋市防災危機管理局 〇愛知県教育委員会保健体育スポーツ課 〇愛知県建設部河川課 〇名古屋市子ども青少年局 〇(一般社団法人)中部地域づくり協会         〇愛知県 春日井市健康福祉部健康増進課 〇レスキューストックヤード   〇愛知ネット 〇あいち防災リーダー会 〇土木学会 〇東邦ガス ◎名古屋市 天白区・緑区・東区・南区・西区・中村区の総務課 ◎名古屋市 南区・天白区・東区・熱田区の社会福祉協議会 ◎愛知県 安城市・知立市・西尾市・岡崎市・高浜市・幸田町・豊橋市・常滑市・みよし市・愛西市の各防災担当部局 ◎愛知県 知立市・西尾市・豊橋市・東海市・常滑市・美浜町・南知多町の各教育委員会 〇おおぶ文化交流の杜図書館(大府市立図書館) ◎愛知県 半田市・東海市・東浦町・刈谷市の各自主防災会   〇防災ネットせと(愛知県瀬戸市) 〇とうかい防災ボランティアネット(愛知県東海市) 〇名古屋市子育て支援センター 〇愛知県 一宮市子育て支援センター 〇高齢者住まいる研究会(寺西貞昭さん) 〇名古屋ロータリークラブ(ネパール防災支援) 〇熊本県御船町立滝尾小学校 〇NPO「コミュニティサポート ほっぷ」(愛知県 安城市)    etc

・TEAM防災ジャパンサイトについて、期待されることについてメッセージをお願いいたします。

つながり合って、一緒にがんばっていきましょう!
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