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防災関連の最新ニュースをご紹介
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地質構造で災害に違い 防災講演会で専門家/和歌山
13日、和歌山県那智勝浦町で、地盤工学会関西支部や和歌山大学防災研究教育センター、国土交通省近畿地方整備局が共催し、2011年の紀伊半島大水害を教訓に土砂災害や洪水について考える防災講演会「台風12号で何が起きたのか!2015」が開催された。地盤工学や応用地質学の専門家6人が講演。江種伸之・和歌山大学システム工学部教授は、地層が海洋プレートの沈み込みでできた「付加体」である田辺・西牟婁と日高郡では大規模斜面崩壊、マグマからできた「火成岩体」の新宮・東牟婁では表層崩壊と土石流がそれぞれ多発していることを示した。鍋島康之・明石工業高等専門学校都市システム工学科教授は、大規模斜面崩壊について、長野県のほか、紀伊半島から四国、南九州にかけての地域で多発していることを示し、地質的な要因に関係することを強調。表層崩壊と土石流については辻野裕之・サンコーコンサルタント大阪支店副支店長が、上流部が急傾斜、下流部が緩やかな傾斜の谷型斜面で崩れた土砂がある箇所などが危険であることを示した。【12月14日 紀伊民報より】
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フォーラム「あの日の大川小学校の校庭に学ぶ」のお知らせ/東京
KIDS NOW JAPANが主催し、スマートサバイバープロジェクトが協力して、20日、フォーラム「あの日の大川小学校の校庭に学ぶ」を東京都千代田区神田のワテラスコモンホールで開催する。大川小学校で起きたことについて、事実に基づいて問題点を整理し、参加者みんなで一緒に考える。スマートサバイバープロジェクト代表を務める早稲田大学西條剛央氏と、KIDS NOW JAPAN事務局長、小さな命の意味を考える会代表の佐藤敏郎氏の基調プレゼンの後、学生とのディスカッション、一般参加者を交えた質疑応答を行う。【10月30日 KIDS NOW JAPANより】
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<3.11オモイデツアー>災害時の対応学ぶ/宮城
宮城県仙台市とNPO法人20世紀アーカイブ仙台が共催し、東日本大震災の伝承活動を紹介するワークショップ「3.11オモイデツアー」が12日、2日間の日程で、せんだい3.11メモリアル交流館で始まった。災害時の状況判断を疑似体験する教材「クロスロード」を使ったプログラムには、約50人が参加した。泉区の会社員福地裕明さんは「いろんな人の話を聞いたり、訓練に参加したりして、想定外の事態に備える準備が必要だと感じた」と話した。映像資料の保存や記録誌の作成に携わる個人、団体の活動報告もあり、来場者が耳を傾けていた。13日は事前に応募した市民らが若林区荒浜地区を訪れ、海岸の清掃や被災地の見学を行う予定。【12月13日 河北新報より】
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いわて三陸復興フォーラム in 静岡を開催します
岩手県と静岡県の共催で、18日、静岡市葵区のしずぎんホール「ユーフォニア」にて、東日本大震災からの復興の加速化を図るため「つながりから培う復興と備え」をテーマとした復興フォーラムを開催する。このフォーラムはこれまで、大阪府、名古屋市、神戸市で開催されており、今回で4回目となる。「東日本大震災津波の教訓を生かした災害に強い地域づくり」として川勝平太静岡県知事と達増拓也岩手県知事の鼎談や、パネルディスカッションが行われる。会場内では岩手県産品の物販もあり、来場者には三陸産いわてわかめのプレゼントがある。入場無料。事前申し込みが必要で、定員になり次第締め切りとなる。申し込みの詳細は下記リンクより。【11月30日 岩手県より】
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防災教育の在り方探る 公開研究会/宮城
宮城県仙台市若林区の七郷小で9日、公開研究会が開かれ、全国の教育関係者や地元住民約220人が集まり、公開授業やパネル討論を通して防災教育の在り方を探った。討論では、東北大災害科学国際研究所の佐藤健教授や七郷中の藤井嘉津雄校長ら6人が、文部科学省が導入を検討する新科目「防災安全科」について意見交換。滋賀大の藤岡達也教授は「リアルな場面を想定した学習で、自分で考え行動できるようになることが重要だ」と指摘した。七郷小は2013年度、文科省の防災安全科の研究開発校に指定。全学年で年間25時間を同科の授業に充て、応急手当てや防災マップ作りなどを学んでいる。【12月10日 河北新報より】
▼七郷小ブログ2015「防災安全科中間公開研究会」
http://www.sendai-c.ed.jp/~sichi-el/7goblog2015/log/eid111.html -
防災リーダー育成の一歩に 子どもの一泊避難所体験/大阪
大阪市東住吉区で、学校の教室で段ボールを使って一泊する本格的な避難所体験を通して、子どもたちを防災リーダーへと育てていく試みが行われている。NPO法人ハートフレンドらが、東日本大震災を機に「さらに防災力を育もう」と地元の団体や官公署と連携。2013年から年1回開いてきた。これまで小学生が対象だったが、11月の第3回では、1、2回目を体験した中学生にも参加を呼び掛け、小中学生が協力して防災に理解を深められる体制にした。ハートフレンドの徳谷章子代表理事は「子どもが自分で考えて行動できるようにプログラムを考えてきた」と話す。大枠は大人が企画するものの、「大人は見守りに徹するのが大切」という。一方で、避難所体験の説明会に合わせ、専門家を招いたフォーラムを開き、大人も一緒に防災について学べる機会も設定。地域ぐるみの「防災力」向上を推進していく構え。【12月9日 大阪日日新聞より】
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大雨災害時の避難考える 水沢商高でワークショップ/岩手
岩手県奥州市水沢区の水沢商高は9日、1年生102人が参加し、大雨災害時の対応を考えるワークショップに取り組んだ。盛岡地方気象台職員が講師を務め、気象庁の学習プログラムを活用。グループに分かれ、家族構成、住まいの造り、家の場所、車の有無が異なる設定で、生徒は地図を見ながら避難経路を考えた。土砂災害警戒情報が出たり、水路の氾濫など、刻々と条件が変化する想定。生徒は「近道よりも、水路に近づかない道にしよう」「早く避難しないと車が渋滞するかも」と意見を出し合った。同気象台の松永崇気象情報官は「鉄骨造りの建物ならば上層階へ逃げることも有効だ」とアドバイスした。【12月9日 岩手日報より】
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ジャッキ「意外と簡単」/広島
広島県広島市の地域の防犯・防災活動に取り組む「八幡東ほうれんそうネット」の主催で、小学生らにゲーム感覚で防災について学んでもらおうと、広島市立八幡東小で6日、「こども防災フェア」が開かれ、同小の児童や保護者ら約300人が参加した。体育館とグラウンドには、消火器体験、毛布を使った応急担架作り、ジャッキを使ったがれき除去、防災カードゲーム、水害紙芝居など8つの体験型コーナーが設けられた。それぞれのコーナーに参加するとポイントを獲得でき、おもちゃと交換できる。「ジャッキを使ったがれき除去」のコーナーでは、児童が車に備え付けられているジャッキで、20キロのぬいぐるみが乗った机を少しずつ上げていった。【12月7日 読売新聞より】
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避難所運営を考えた 住民ら模擬体験/沖縄
沖縄県那覇市の繁多川公民館で11月29日、「避難所HUG」が開かれた。地域住民ら約20人が参加。学校が避難所になったことを想定し、次々と押し寄せてくる避難者をどう誘導するか、参加者同士で意見を出し合いながら、災害時の対応方法について考えた。4~5人のチームに分かれてゲーム開始。約1時間のゲームを終えると、参加者は疲れ切った様子。互いに良かった点や改善点などを話し合った。主催した遊学舎の宮城由香さんは、ゲームの狙いを「困らせる、焦らせる、悩ませること」と話す。正解はなく、何度もゲームに参加し他のチームの成果を学ぶことで、より良いものが生まれるという。「(避難所の運営は)すごく大変なことだと感じてほしい」と意義を話した。【12月7日 沖縄タイムスより】
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身近な食品災害食に 栄養士ら備蓄法学ぶ/愛媛
災害時の食事の在り方を考える愛媛県栄養士会のシンポジウムが5日、愛媛大農学部であり、栄養士や市民ら約30人が参加した。管理栄養士で愛媛大教育・学生支援機構の垣原登志子講師(食環境学)は、災害食の備蓄について、普段食べない食品ではなく、スーパーなどで入手しやすく見慣れているものの活用を奨励し、道の駅などで購入できる「地元に密着した食品も使える」と紹介。食べながら備蓄することの重要性を強調し、6~12カ月の常温保存が可能で、1品当たり300円以下の災害食を提案した。災害食の調理法や栄養価、乳幼児や高齢者など食べられる年代をまとめた「支援カード」の有用性にも触れ「日常生活や災害支援にも役立つ。身近な食材を災害食として考えるきっかけになれば」と話した。【12月6日 愛媛新聞より】
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大規模地震想定し訓練、横手高定時制 災害時の連携を確認/秋田
秋田県横手市の横手高校定時制青雲館は1日夕、大規模地震を想定した避難所開設訓練を行った。生徒や地域住民、市の防災担当職員ら約200人が参加した。地域住民と合同の訓練は今回が3回目。市内で大規模な火災や停電が発生した前提で、午後4時ごろから約1時間実施。生徒たちは、日頃から取り決めている役割分担に従って、避難者の誘導や居住スペースづくりなどに従事した。訓練中は小型発電機により照明を確保。しかし明るさが不十分なことから、入り口で受け付けを担当した「避難者管理班」は懐中電灯を頼りに避難者名簿を作成、さらに車椅子で高齢者を誘導した。【12月3日 秋田魁新報より】
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「171」の利用法学ぶ 小学校で防災授業/宮城
宮城県村田町の村田小で11月26日、授業参観日に全校一斉に防災について学ぶ授業があり、保護者らが災害への備えの必要性を学ぶ子どもたちを間近で見守った。学年ごとに異なる課題に取り組み、5年生の57人は災害用伝言ダイヤル「171」の利用法を勉強した。NTT東日本白石営業所の社員がメッセージを吹き込み方や録音の聴き方を説明。子どもたちは体験用の大きな電話機を使って「学校の体育館にいて無事です」と録音したり再生したりした。6年生76人は東北福祉大の学生らとゲームをしながら自分の身を守る「自助」や、地域で助け合う「共助」の仕組みを学習。1~4年生も災害への備えや救助活動について学んだ。【12月1日 河北新報より】
▼NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)体験利用のご案内」
http://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171s/howto.html -
災害時、子どもも力に 避難所運営キャンプ実施/神奈川
10月、横浜市立大学の体育館で、1泊2日の「防災キャンプ」が開かれ、横浜市の小中高生が約30人が防災ワークショップに取り組んだ。もしものときに役立つ力を養うと同時に、「子どももこんなにできる」と知ってもらう狙いもある。東北の被災地を訪ねて話を聞き、そこで得た知識を元に、避難所を運営し、被災者としてやってくる大人たちを受け入れる設定。運営全般を仕切る「本部」のほか、避難者の氏名や届いた支援物資を模造紙に書き出す「情報班」、物資を管理する「物資班」を設置。実際に食べ物を配ったり、段ボールで囲った簡易トイレを作ったりした。【12月1日 朝日新聞より】
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被災地 女川の高校生と対話交流 命と防災を考える機会/千葉
宮城県女川町の高校生が28日、千葉県船橋市の湊中学校を訪れ、船橋市と浦安市の中学生と、命や防災をテーマに話し合った。訪れたのは、「女川1000年後の命を守る会」のメンバー。生徒らは、津波被害を最小限にする3つの対策案を提案した。その一環で、災害から命を守る「いのちの教科書」づくり、募金を集めて津波到達地点より高い場所に建てる「いのちの石碑」などユニークな取り組みを続ける。この活動で、同会は社会貢献支援財団から本年度の社会貢献者として表彰される。30日の表彰式で上京するのに合わせ、日本防災士会首都圏支部連絡協議会が旗振り役となり対話交流が実現した。高校生は「地域行事に極力参加している。いざという時に助け合える雰囲気づくりに役立つから」と、日常の行動が命を守ることにつながるとアドバイスした。【11月29日 東京新聞より】
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減災の視点から復興検証 来年1月22日シンポ/宮城【11月26日 河北新報より】
河北新報社は来年1月22日、朝日新聞社、東北大災害科学国際研究所、ひょうご震災記念21世紀研究機構と共催し、東日本大震災から5年の節目を前に防災と復興を検証するシンポジウムを、仙台市青葉区の東北大川内萩ホールで開く。タイトルは、21世紀文明シンポジウム「減災~東日本大震災から5年」。第1部「震災5年の誓い/犠牲を繰り返さないために」では、東北大災害研所長の今村文彦氏が基調報告し、元気仙沼市危機管理監の佐藤健一氏や研究者らを交えて震災後に必要な防災減災の視点を議論する。第2部「東日本大震災に学ぶ巨大災害への備え」では、21世紀研究機構の五百旗頭真理事長が基調報告し、阿部秀保東松島市長や研究者らが復興の在り方をめぐって意見を交わす。午後1~5時。入場無料だが、事前申し込みが必要。申込詳細は下記リンク先より。【11月26日 河北新報より】
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防災 子ども自ら考え行動を 気象台など連携で初訓練/栃木
栃木県鹿沼市教育委員会と宇都宮地方気象台が連携して実施した初のモデル事業で、24日、鹿沼市立南押原小学校、南押原中学校の児童生徒や保護者ら約300人が参加し、合同の避難訓練を行った。児童には前もって訓練があると伝えた上で、発表時に具体的な指示をしないという設定。隣接する中学校では、事前に生徒一人一人に対し、小学生と行動する係や避難所での炊き出しなどの役を割り当てた。緊急地震速報の発表が伝えられると、小中学生とも小学校の校庭に集まり、地域別に整列。教員が児童を保護者に引き渡した後、保護者が迎えに来られなかった小学生を中学生が、避難所の中学校体育館へ誘導した。体育館では、炊き出し担当の中学生と地元の自主防災組織が、ご飯と豚汁を準備した。訓練後、南押原中2年の鈴木梨奈さんは「ご飯を配るのが予想以上に大変だった。災害時にはこの経験を生かしたい」と語った。同校は今回の訓練で生徒らが果たした役割を、実際の災害時も適用させる考え。訓練の準備段階から学校側に助言を重ねてきた宇都宮地方気象台の永田俊光・火山防災官は「中学生は、自分の身を守るだけでなく、周囲と助け合おうとする共助の意識を高めることが大事」と説明した。【11月25日 東京新聞より】
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災害時想定し「借り物競争」 さくら 熟田小で減災運動会/栃木
栃木県さくら市社会福祉協議会が主催し、楽しみながら災害時に身を守る方法を身に付けようと、熟田小で24日、減災運動会が開かれた。プログラムを開発した東北福祉大の学生約20人が宮城県から駆け付けたほか、地元の老人クラブ会員やさくら清修高の生徒も手伝って、5、6年生70人が体育館で競技を行った。東日本大震災の体験を子どもに引き継ごうと、同大の学生ボランティアたちが宮城県や茨城県、さくら市の小学校で回を重ね、プログラムを工夫。種目の一つ「災害時借り物競走」では、2人一組でスタートし、ヘルメットをかぶり、軍手をして、リュックを背負い、床に置かれたさまざまな物の中から避難生活に必要な物を選び、目隠しをしたお年寄りの手を引いて避難所に連れて行った後にゴールした。【11月25日 下野新聞より】
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防災教育の教材 小中学校などに配布へ
政府は災害が起きた際の被害を最小限に抑えようと、土木学会などと協力して、小学生や中学生を対象にした防災教育のための教材「防災まちづくり・くにづくり」を作成した。教材は大雨や巨大地震の際に起こり得る被害を時間の経過に沿って写真やイラストを使って示したうえで、「自助」「共助」「公助」に分けて、何に取り組むべきかを具体的に考えてもらうことで、災害に備えることの重要性を学ぶ内容になっている。政府はこの教材を255万部印刷し、希望があった全国およそ1300の地方自治体や、およそ1万4000校の小・中学校などに、今年度中に配布することにしている。加藤国土強靱化担当大臣は「国土強靱化の推進には、未来の担い手となる子どもたちが、家族や地域の方々と一緒に災害に対し、強さとしなやかさを備えた地域や国づくりを考えるリスクコミュニケーションが欠かせない」として各学校などで積極的に活用するよう呼びかけている。【11月22日 NHKニュースより】
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津波避難「逃げ地図」作製 河津南小の児童/静岡
静岡県の河津町立河津南小で18日、「逃げ地図」と呼ばれる津波避難地図を5、6年生約80人が作製した。地元出身で千葉大大学院の木下勇教授らが賀茂地域で提唱しているもので、津波到達の可能性が低い高台の避難場所や津波避難ビルに最初に印を付け、高齢者がそこまでゆっくり歩いて3分で逃げられる道路の範囲内に緑、6分かかる範囲に黄緑…と3分刻みで色分けした地図のこと。同小の児童たちは10月上旬以降、同日の授業のために、逃げ地図の作り方を教わったり、地元をフィールドワークして土砂崩れの危険がある箇所や避難場所を確認したりしてきた。これまで下田市などの自主防災会や中学校では作製してきたが、小学生自らが作製したのは今回が初めて。木下教授は「複雑だと思っていた逃げ地図を小学生でもできることが実証されたと思う。今後も防災教育の教材として広めていきたい」などと述べた。【11月19日 静岡新聞より】
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<防災訓練>すぐ高台へ1万人走る/宮城
宮城県石巻市は15日、東日本大震災と同規模の災害を想定した全市一斉の総合防災訓練を実施した。1万人以上の市民が地震・津波からの高台避難と各地域の自主的な防災訓練の二つの段階に参加し、災害に対する備えの重要性を確認した。貞山小では、避難訓練終了後、6年生がフィールドワークを通して学区内の避難経路の留意点をまとめた「防災マップ」の内容を報告。集まった5年生と住民らが質問したり改善点を助言したりした。市によると、訓練に参加したのは1万945人で、参加率は昨年と同じ7.3%(速報値)。市危機対策課の佐藤勝治課長は「来年に向けて検証し、参加率向上を図りたい」と述べた。【11月16日 河北新報より】