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防災関連の最新ニュースをご紹介
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津波「てんでんこ」7割知らず 「薄情」と感じる人も
「津波てんでんこ」という言葉について、7割の人が知らないうえ、多くの人が「自分だけ助かればよい」という自己中心的な行為だと感じるとの調査結果を、東洋大の及川康准教授がまとめた。「てんでん」は「てんでんばらばらに」という意味。岩手県大船渡市出身で子供のころに昭和三陸大津波(1933年)を経験した津波研究家の山下文男氏(故人)が広め、東日本大震災を機に津波防災の啓発で改めて注目されている。調査は2014年度、インターネット調査会社の全国の登録者を対象に年代や地域が偏らないよう調整して実施、767人が回答した。京都大防災研究所の矢守克也教授は、「津波てんでんこ」には迅速な避難で自分の身を守るという直接的な意味に加え、避難する姿を見せることで他者の避難を促進する・事前にそれぞれが避難するという信頼関係を構築する・自分だけが助かってしまったという生存者の自責の念を軽減するなどの意味があると指摘する。及川准教授は「津波てんでんこという言葉を繰り返すだけでは、防災に生かせない。丁寧にその意味を説明することが必要だ」と話した。【10月26日 毎日新聞より】
▼京都大学防災研究所巨大災害研究センター 「津波てんでんこ」の4つの意味
http://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/hayashi/lecture/lecture2014/chikyu/chikyu_20140421_lecture.pdf -
復興相「災害に備え行政対応検証し記録に」
今村復興大臣は、熊本地震の被災地の状況を視察するため、16日熊本県を訪れ、蒲島知事と会談したほか、益城町の仮設住宅を視察し、住民や、支援を行っているNPOの職員などから現状について説明を受けた。蒲島知事との会談後、今村大臣は、記者団に対し、「今後の防災、減災対策に生かしていくために、記録を作りあげていこうではないかという話も出たが、私も同感だ」と述べ、将来の災害に備えて、東日本大震災をはじめ、大きな災害での行政の対応を検証し、記録として残していきたいという考えを示した。【10月16日 NHKニュースより】
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津波防災 石碑が警告/三重
三重県立南伊勢高校南勢校舎の新田康二教諭の調査で、南海トラフ地震関係の石碑200基以上が県内に残っていることが判明した。新田教諭は11年3月11日、五ヶ所湾に面した同校で、1.8メートルの津波がグラウンドまで押し寄せる様子を見た。「次の大地震での犠牲者を減らすため、石碑を手がかりに過去の被害を知りたい」と考え、13年から本格的に調査に乗り出した。調査の成果は今年3月、報告書「南海トラフ巨大地震関連石碑などの悉皆(しっかい)調査」にまとめた。沿岸部だけでなく、1854年の伊賀上野地震の犠牲者を供養する伊賀市の石碑なども収録。県と三重大でつくる「みえ防災・減災センター」も昨年から、熊野、尾鷲、鳥羽、紀北など7市町35地点の石碑をホームページで公開している。【10月13日 読売新聞より】
▼みえ防災・減災アーカイブ 地震・津波の碑
http://midori.midimic.jp/category/document/tunaminohi -
熊本、神戸、東日本の震災経験学ぶ 神戸大でシンポ/兵庫
神戸大学の主催で3日、熊本地震の現状や、震災を経験した神戸、東北の取り組み、次の巨大災害への備えなどについて考えるシンポジウム「震災の経験を活かしていくために」が、神戸大学百年記念館で開催された。熊本地震当時に熊本大学病院に在籍していた大阪大大学院医学系研究科の池田学教授は、被災者の精神面をケアするためのDPATの受け入れや、精神科7病院から約600人もの患者が熊本県内外に転院搬送されたことなどに関して報告。神戸大大学院工学研究科の近藤民代准教授は、借り上げ復興住宅について「早さや安価さなどのメリットがあり、優れた支援方式だが、行き場のない被災者を生み出した」と指摘。首都直下地震などに向け、「メリットを再確認し、制度設計する必要がある」とした。東北大災害科学国際研究所の井内加奈子准教授は、東北での防災集団移転などから「復興は多様で、前例からの学びは絶対ではない」との考えを示した。【10月3日 神戸新聞より】
▼神戸大学 震災復興支援・災害科学研究推進室第5回シンポジウム「震災の経験を活かしていくために」
http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/event/2016_10_03_01.html -
御嶽山噴火2年「防災へ歩む」 遺族ら出席し追悼式/長野
2014年9月27日の御嶽山の噴火災害は27日、発生2年を迎えた。長野県の木曽町と王滝村でつくる実行委員会が主催し、木曽町の三岳小学校体育館で犠牲者の追悼式が開かれた。実行委員長の原久仁男木曽町長は式辞で、「(犠牲者らに)鎮魂の心を伝える。災害を後世に継承し、地域に教訓を広める」と述べた。ビジターセンター整備の検討などを挙げて「一つ一つは犠牲の下に成り立つ教訓だ」とし、災害を風化させないために検討中の慰霊碑は「来年の追悼式までの建立を誓う」とした。遺族を代表し、犠牲になった北安曇郡池田町の野口泉水さんの妻弘美さんは、噴火災害後に支えてくれた人たちへの感謝を述べ、「地元の方たちと、二度とこのような悲惨な災害が起こらないよう、防災のために共に歩む」とした。【9月27日 信濃毎日新聞より】
▼木曽町 御嶽山噴火災害犠牲者追悼式
http://www.town-kiso.com/chousei/gaiyou/100157/100602/
▼長野県 9月27日御嶽山噴火に関する情報
http://www.pref.nagano.lg.jp/bosai/kurashi/shobo/saigai/260927ontake.html -
3.11の教訓、漫画に 復興支援イベントで発売 来月14日/神奈川
相模原市緑区橋本の着物着付け講師、中澤八千代さんが、東日本大震災で大津波に襲われた古里、岩手県陸前高田市の旧友から被災時の状況を聞き書きして2012年秋に出版した「わたしの友の〔3.11〕」が漫画本として刊行される。漫画は福島県出身の漫画家、有我すずなさんが担当した。中澤さんとの打ち合わせで、大津波が市街地をのみ込む悲惨な状況も描写された。女優の渡辺美佐子さんが、この聞き書き集を朗読するチャリティーイベント「復興のつち音が響く・そして明日へ」が開かれる10月14日に発刊され、会場で発売の予定。中澤さんは父の転勤に伴って中学1年から高校3年まで陸前高田市で暮らした。11年3月11日の大震災で多くの友人が災禍に遭ったことを知り、「友の体験を風化させてはならない」と中学・高校の同級生10人から聞いた生々しい実体験を聞き書き集にした。【9月14日 毎日新聞より】
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[鬼怒川決壊1年]水害の教訓伝える…常総/茨城
常総市主催で10日、復興祈念式典が市地域交流センターで開かれた。神達岳志市長はあいさつで、水害の記憶と教訓を伝え、防災意識を向上させることを目的として、9月10日を「常総市防災の日」に定めたことを報告した。式典には石井国土交通相も出席。国や県、関係7市町が進める堤防整備や広域避難計画などの「鬼怒川緊急対策プロジェクト」について、「全国をリードするもので、地域の理解、協力が欠かせない」と、官民一体での防災を呼びかけた。式典ではこのほか、一般から募集した復興メッセージの最優秀作品に選ばれた、同市小山戸町、小学校校長服部仁一さんの「自然と共に歩む」を紹介。水害を振り返るスライド上映や、市内の小中学生らによる防災の取り組みの発表などが行われた。【9月11日 読売新聞より】
▼国土交通省関東地方整備局下館河川事務所 鬼怒川緊急対策プロジェクト
http://www.ktr.mlit.go.jp/shimodate/shimodate_index041.html -
「震災復興動画制作プロジェクト」始まる あの日の記憶を未来へ/岩手
岩手県は東日本大震災からの復興の様子をまとめる「東日本大震災復興動画制作プロジェクト」を立ち上げ、原作ストーリーと出演者を現在募集している。同県と岩手日報社、IBC岩手放送、岩手めんこいテレビが中心となった共同プロジェクト。東日本大震災の記憶を風化させずに伝えていくため、当時から現在までの取り組みをつづったドキュメンタリードラマを制作し、県内外へ発信していく。同県広聴広報課の佐々木琢磨さんは「今年は震災から5年の節目ということもあり、沿岸被災地を中心に注目が集まった。その一方で6年目はそうはいかないという不安がある。動画を通じて、まだ復興は終わっていないということを全国へ伝えたい」と話す。【9月7日 盛岡経済新聞より】
▼東日本大震災復興動画制作プロジェクト~岩手復興ドラマ~
http://www.iwatefukkoudouga.jp/ -
災害報道、在り方探る 全国の記者が研修/岩手
東北みらい創りサマースクール実行委主催の「現役記者のための短期研修セミナー」が3日、大船渡市盛町のリアスホールなどで行われた。全国の地方紙や通信社などの記者が、東日本大震災や熊本地震の教訓から災害報道の在り方を考察。北海道から沖縄まで27人が参加した。大槌町の町役場では平野公三町長が講演し、復興まちづくりの進め方について「トップがびしっと全体像を示して進めるべきだ」と語った。釜石市鵜住居町の宝来館では、岩崎昭子おかみが津波防災について「みんながてんでんばらばらに逃げる『津波てんでんこ』が一番大切だ」と強調した。【9月4日 岩手日報より】
▼岩手県 津波災害からの教訓の伝承と防災文化の醸成
https://www.pref.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/033/141/13_teigen.pdf
▼京都大学防災研究所巨大災害研究センター 「津波てんでんこ」の4つの意味
http://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/hayashi/lecture/lecture2014/chikyu/chikyu_20140421_lecture.pdf -
5万件、地図に…国内の過去約1600年間
防災科学技術研究所は、過去約1600年間に国内で起きた自然災害を地図上に示し、被害の概要などを簡単に知ることができるウェブサイト「災害年表マップ」を公開した。対象は、416〜2013年に起こった、震災・火山災害・風水害・斜面災害(土砂崩れなど)・雪氷災害など延べ約5万件。全国の各自治体の地域防災計画に出ている過去の災害記録を基にした。年表の目盛りをある年に合わせると、その年に起きた災害の発生場所に、災害の種別に色分けされた丸印が示される。丸印をクリックすると、被害や出典などのデータも表示される。【9月2日 毎日新聞より】
▼防災科学技術研究所 災害年表マップ
http://dil-db.bosai.go.jp/saigai/ -
建設地は「双葉・中野地区」 震災記録施設、復興状況など伝える/福島
福島県は29日、県庁で新生ふくしま復興推進本部会議を開き、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記録と教訓を後世に伝えるアーカイブ拠点施設(震災記録施設)を双葉町中野地区に建設することを決めた。世界で初めての複合災害の記録や、廃炉作業を含む復興状況を伝える拠点という同施設の特性を踏まえ、第1原発の立地町で全町避難が続く双葉町への建設を決めた。同施設は県が設置、運営し、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年の完成を目指す。浪江町側の国営追悼・祈念施設には、鎮魂のための広場や丘が整備される。国は、同施設を含む復興祈念公園について20年に一部開所を目指している。県は、津波被害が甚大で、被災地が一望できることなどを理由に、浪江町側への施設設置を国に要望することを決めた。【8月30日 福島民友より】
▼新生ふくしま復興推進本部
http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/list281-901.html -
賀茂の災害 風化させない/静岡
伊豆半島南部の賀茂地域で過去に起きた災害を記録し、今後の災害対応に役立てようと、静岡県下田土木事務所と同地域1市5町(下田市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町)は「賀茂地域・災害アーカイブ」を作成した。「防災の日」の9月1日から同土木事務所と関係自治体のホームページで公開する予定。1958年9月26日の豪雨被害から91年9月10日の豪雨被害までに起きた台風や78年の伊豆大島近海地震など8つの災害資料を関係自治体から提出してもらい、同土木事務所がまとめた。災害記録誌、写真、パンフレット約70点と災害復旧に従事した建設関係者らの体験談を中心に収録。「市町別」、「災害別」、「体験談」の項目別に検索できる。今後、新たに発生する災害については、追加収録し、動画での検索も可能にする。【8月30日 読売新聞より】
▼賀茂地域・災害アーカイブ
http://kamo-saigai.pref.shizuoka.jp/ -
岩手・大船渡の中学生が熊本にエール 津波被害乗り越えた歴史を演劇に 大分で上演/岩手
岩手県大船渡市吉浜地区の市立吉浜中2、3年生が18日、大分市である全国中学校総合文化祭で、津波被害を乗り越えた地区の歴史をテーマにした演劇「奇跡の集落 吉浜」を岩手県代表として披露する。同地区は大津波の教訓から高台移転を進め、東日本大震災の被害を最小限にとどめたことから「奇跡の集落」と呼ばれる。こうした歴史を伝えようと、生徒らが3年前、聞き取りをして脚本を執筆。高台移転する住民たちの姿を描いた演劇を同校の文化祭などで上演している。南海トラフ地震が起きれば、大分など東九州沿岸でも津波被害が予想されている。演劇リーダーで3年の野田勇志さんは「もし高台移転が難しくても、海から『遠く』でなく高い場所に避難する大切さを伝えたい」と熱意を込める。【8月18日 毎日新聞より】
▼津波記憶石「奇跡の集落 吉浜」
http://tsunami-ishi.jp/ofunato-yoshihama/ -
御嶽山災害後の対応、冊子に 国交省多治見砂防事務所/岐阜
国土交通省多治見砂防国道事務所は、2014年9月に起きた御嶽山噴火災害後の同省の対応や、御嶽山の魅力などについてまとめた冊子「御嶽山の恵みそして語り継ぐこと」を作った。冊子の前半は、児童でも分かるように、御嶽山の成り立ちや、昭和以降の噴火や地震を説明している。山小屋や観光関係者、地元小中学生らが御嶽山の魅力や噴火への備えについても語っている。後半は、噴火後、降灰による土石流などの二次災害を防ぐために行った緊急調査や土石流のシミュレーション結果、コンクリートブロックを積み上げた砂防堰堤の設置など国交省の取り組みをまとめた。当時の対応を今後、噴火が起きた際に生かす狙いで関係機関に配布する。簡易版もあり、10月に木曽郡木曽町で開く「火山砂防フォーラム」(火山のある全国の市町村でつくる委員会主催)で配る予定。【8月9日 信毎webより】
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震災の「教訓集」完成 釜石市の検証委/岩手
岩手県釜石市の東日本大震災における教訓集と記録集が完成し、市震災検証委員会は13日、野田武則市長に報告した。2011年度に発足した同委員会が作成した検証報告書を基に、昨年度から2冊の編集を始めた。委員は自主防災組織や消防団、専門家ら21人で構成した。教訓集はA4判43ページ。「命を守るための行動」「避難生活で命をつなぐ」「命を守るための備え」「津波の記憶を未来へ伝える」の4章構成で、計18の教訓を抽出。市が行った全戸アンケート調査に答えた1690世帯の証言を基に、委員や事務局の市担当者、出版社がまとめた。避難行動だけでなく、長期避難生活を乗り切る実体験に基づく組織づくりや運営上の教訓も載せた。11月に市内全戸に配布する。【7月14日 岩手日報より】
▼釜石市 教訓集「未来の命を守るために」および証言・記録集「伝えたい3.11の記憶」の取りまとめに係る市長報告
http://www.city.kamaishi.iwate.jp/shisei_joho/press/detail/1202492_2628.html -
震災の教訓をシンガポールで講演 陸前高田市長/岩手
世界の各都市の市長らが都市が抱える課題について議論する国際会議がシンガポールで開かれた。この国際会議は、都市が抱えるさまざまな課題を議論して政策に生かそうと、シンガポール政府が2年に1度開いているもので、ことしは、世界のおよそ100の都市の市長らが出席した。12日は、災害に強いまちづくりについて議論が交わされ、陸前高田市の戸羽太市長が、住宅地のかさ上げや避難用の道路の建設など、東日本大震災の教訓を生かしてインフラの整備を進めていることを写真を使って紹介した。会議では、フィリピンなど災害の多い国の自治体の責任者から、災害に対する住民の意識を高めるにはどうすればいいのかといった質問が出された。これに対して戸羽市長は「震災から5年がたち、震災を経験していない子どもも増えている。そういう人たちに対してしっかりと災害について伝えていくことが重要だ」と述べ、若い世代からの防災教育を充実させていく重要性を強調した。【7月12日 NHKニュースより】
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災害時は自助と連携が大切 岡谷市でシンポ/長野
長野県内各地に甚大な被害をもたらした2006年7月の豪雨災害から10年の節目を迎え、諏訪地方6市町村と諏訪広域連合は9日、災害の記憶と教訓を後世に伝えるシンポジウムを岡谷市のカノラホールで開いた。災害を振り返り、当時を知る市民らをパネリストにした公開討論会を実施。コーディネーターを務めた信州大学地域防災減災センター長の菊池聡人文学部教授は、パネリストの発言を基に「自助の大切さ」と「連携を取る難しさと有効性」を切り口に議論を深めた。菊池教授は「行政だけに頼るのではなく、隣近所で互いに助け合う『互助』、『共助』の取り組みを進めるべき」と指摘。最後に今井竜五市長が「地域住民、地域の組織、団体、行政が顔の見える関係づくりを大切にし、災害に強いまちづくりにつなげたい」と決意を示した。【7月10日 長野日報より】
▼岡谷市 平成18年7月豪雨災害の記録 忘れまじ豪雨災害
http://www.city.okaya.lg.jp/site/bousaibox/1793.html -
南木曽の土石流災害から2年 梨子沢の対策工事進む/長野
長野県南木曽町の梨子沢で2014年7月、死者1人、負傷者3人を出した土石流災害から9日で2年を迎えた。町は犠牲者を追悼する碑を来年3月をめどに建立する予定。また、災害を体験した住民の声を集めた冊子を作って教訓を語り継いでいくほか、11年に作ったハザードマップを拡大し、危険箇所などへの対応を書き込めるようにした上で、町内7地区に配って防災意識を高めてもらう考え。一方、土石流が発生した梨子沢では、治山ダムや砂防堰堤の新設工事が進んでいるほか、国交省や県の砂防堰堤でも土砂の除去作業なども実施している。向井裕明町長は「ハザードマップの配布や災害を記録した冊子作りを通じ、災害と常に隣り合わせにあることを住民に意識してもらいたい」と話している。【7月9日 中日新聞より】
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北九州大水害 後世に 死者・不明者183人、惨事から63年 市民団体が体験談や写真展/福岡
福岡県北九州市全域で183人の死者・行方不明者を出し、約8万3000戸が被災した1953年の「北九州大水害」は28日、発生から63年を迎え、市民団体「北九州大水害を記録する会」が寿山市民センターで集いを開催した。集いには、市民ら約70人が参加。被災者2人が当時の状況を振り返った。市民センターでは30日まで、被災した門司港周辺を撮影して回ったという山田禮次郎さんの写真を含む約50枚を展示している。記録する会は、紙芝居などを使った出前講座を市内各地で開いて水害体験を継承してきた。代表世話人の森下満里子さんは「北九州は災害の少ない印象が強いが、たった63年前に大水害が起きたことを忘れないでほしい。被災者は高齢化が進むが継承活動を続けていく」と決意を新たにした。【6月29日 西日本新聞より】
▼北九州市 昭和28年北九州大水害の記憶~明日の命を守るため
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/kiki-kanri/13801109.html -
大川小 津波の記憶、後世に 犠牲者遺族ら「伝承の会」設立/宮城
東日本大震災の津波で児童・教職員計84人が死亡、行方不明となった宮城県石巻市立大川小の被災校舎がある地域で、一部遺族や有志が震災の記憶を伝え残そうと「大川伝承の会(仮称)」を立ち上げた。これまで遺族らは校舎を訪れる人々を個別に迎え、体験談を話すなどしてきた。今後は同会として語り部活動をし、近隣地区の同様の団体とも連携したい考え。同会は22日、津波で多くの犠牲者が出た名取市閖上地区の資料館「閖上の記憶」を視察した。地区で息子を亡くした女性が1933年の昭和三陸津波について記した石碑が地域に残っていたことを紹介。「私たちは先人の学びを知ろうとしなかったのかもしれない。記憶の伝え方が重要だ」と訴えた。【6月28日 日本経済新聞より】