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【施設・機関】無人艇使い海底地殻変動を長期観測 東北大と海洋機構が成功、「ゆっくり滑り」検出期待
東北大と海洋研究開発機構が自動で航行する無人艇を使い、海底地殻変動の長期観測に成功した。観測は、東日本大震災のようなプレート(岩板)境界で起きる地震の規模の想定やメカニズム研究の鍵を握る。有人船舶に比べて大幅な低コスト化と弾力的な運用が可能になり、観測強化を実現できる。震災前は海底地殻変動のデータが不足し、マグニチュード(M)9の巨大地震を想定できなかった一因となった。観測の重要性が増す中、今回の成果は長期連続観測に向けた一歩となる。今後期待されるのが、プレート境界が揺れを伴わずに、数日~数年かけて低速でずれ動く「ゆっくり滑り」の検出。巨大地震が切迫している南海トラフの広い領域で確認され、震災でも直前に起きていたことが分かっている。プレート境界で周囲の固着域へのひずみを増加させ、地震の引き金になる可能性があるため、近年、地震学で注目を集める研究領域である。【11月30日 河北新報より】
▼長期的ゆっくりすべりについて 気象庁
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/nteq/nteqword.html