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全壊家屋、断層真上に集中 熊本地震被災地で5割超す 専門家「地盤のずれが影響」
昨年4月の熊本地震で被災した熊本県御船町内で、地表に現れた断層の真上に建てられた家屋の全壊率が5割を超え、断層周辺と比べて被害が集中していたとの調査結果を久田嘉章・工学院大教授(地震工学)らがまとめた。調査地の地盤の性質を考慮すると、被害は地震の揺れよりも、主に地盤のずれによって生じたとみられるという。繰り返し活動する活断層は全国各地に約2000あるとされ、人が生活する地域にも多く、久田教授は「断層真上の建築は避けるのが望ましい。やむを得ない場合でも頑丈な基礎を設け、耐震性に余裕を持たせるべきだ」と千葉市で開催中の日本地球惑星科学連合大会にて20日、発表した。地表が水平方向に最大50センチ横ずれした地区では、断層から約100メートル以内の家屋39棟のうち、「全壊」が7棟で、「被害なし」(4棟)「軽微」(16棟)「小破」(9棟)「中破」(3棟)だった。全壊率は、断層の真上では7棟中4棟で57%だったが、真上以外では32棟中3棟で9%と大きく差がついている。【5月20日 産経WESTより】