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防災関連の最新ニュースをご紹介
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【歴史・教訓】震災遺構との共存探る 石巻・旧門脇小周辺住民が「これからを語る会」/宮城
東日本大震災の遺構として地元の旧門脇小が一部保存される宮城県石巻市門脇町の災害公営住宅で22日、遺構と共存する地域づくりを話し合う「遺構と地域のこれからを語る会」が初めて開かれた。かどのわき町内会と公益社団法人みらいサポート石巻の共催。元広島平和記念資料館館長の原田浩氏が原爆ドームの保存を巡り反対があったことなどを紹介し、「いばらの道を歩んで保存が決まった。一つ一つのステップをクリアするには市民の力添えがないとできなかった」と振り返った。講演後、出席者が2人一組で互いにインタビューする意見交換会を実施。20年後の門脇地区が「大切なもの」を伝える場となるのに最も貢献したのは誰かというテーマで、「コミュニティーをつくった人」「住民と行政の橋渡しをした人」などの意見が出た。【10月23日 河北新報より】
▼公益社団法人みらいサポート石巻 「遺構と地域のこれからを語る会」
http://ishinomaki-support.com/resilience_181020 -
【歴史・教訓】水害の実態後世に 真備住民ら調査 西日本豪雨、避難状況聞き取りも/岡山
西日本豪雨で大規模な浸水被害を受けた倉敷市真備町地区の住民らが、水害の実態を後世に伝えるための活動を始めた。自宅1階が天井近くまで水に漬かった森脇敏さんが「水害の記憶を風化させてはならない」と、賛同する住民と3人で8月下旬、活動グループを結成。浸水した地区にある建物の痕跡から当時の水位を調べており、今後は被災時刻や避難状況など住民の証言も集めていく。郷土史に詳しい森脇さんによると、真備町地区は過去に何度も洪水に見舞われたことが文献などから分かる。江戸時代には藩主が水害を恐れて屋敷を高台に移し、集落の周囲に土手が築かれたとされる。活動に協力する岡山大大学院の松多信尚教授(地理学)は「地元の住民ならではの人脈や土地にまつわる知識を生かしつつ、後世の人が豪雨災害について検証できるような記録にすることが大切。その過程で、今後何を継承すべきかが見えてくるはず」と話している。【10月23日 山陽新聞より】
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【歴史・教訓】神奈川県内120年分の災害史公開 横浜地方気象台
神奈川県測候所が開設された1896年以降の約120年間を対象とした「神奈川県の気象災害年表」が今月、横浜地方気象台のウェブサイトで公開された。これまでに気象台のウェブサイトで公開してきたのは、地震や火山も含め特徴的な災害に限られ、対象期間も限定的だった。このため気象台は、1996年以降も含めて気象災害の記録を整理。「死者・行方不明者1人以上か負傷者5人以上」「全壊・半壊10棟以上か浸水家屋100棟以上」といった記録誌の掲載基準にそろえる形で洗い出し、今年1月の大雪被害までの約120年間を新たな年表として公開した。年表では、主な台風の経路図を添付したほか、竜巻や突風のような特異な気象現象だった場合には、気象台などによる調査速報の資料も併せて閲覧できるようにした。肆矢雄三台長は「気象災害は数が非常に多く、多種多様であることが分かると思う。データベースとして活用してもらいたい」と話す。今後は内容を更新し、今年の台風など新たな災害を反映させていく考えである。【10月22日 神奈川新聞より】
▼横浜地方気象台 気象災害年表
http://www.jma-net.go.jp/yokohama/koumoku/disaster_history.htm -
【歴史・教訓】災害の教訓を今後につなげる 長岡で支援者らが円卓会議/新潟
中越防災安全推進機構の企画で、中越地震や7月の西日本豪雨の支援者らが意見交換する「円卓会議」が21日、新潟県長岡市の長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」で開かれた。水害で広域的に被害を受けた岡山県の地域おこし協力隊や、県内外の研究者らが2つの災害の経験を報告し、今後の対策を議論した。中越地震の復興にも関わった兵庫県立大講師の宮本匠さんは「西日本豪雨では災害対応に関わる人が足りず、南海トラフ巨大地震が起きたら、お手上げ状態になることが明らかになった」とし、多様な経験を持つ人材が災害対応に携わる重要性を指摘した。事例発表で、岡山県地域おこし協力隊ネットワーク代表理事の藤井裕也さんは、日頃の地域づくりで築いた協力隊のつながりを生かし、被災地を支援した事例を説明。行政の支援が薄い地域に人材を派遣し、迅速なボランティアセンター立ち上げにつなげたとした。【10月22日 新潟日報より】
▼長岡震災アーカイブセンターきおくみらい 西日本・中越円卓会議「西日本から中越へ、そして中越から西日本へ」
http://www.c-marugoto.jp/nagaoka/news/topics/information/1964.html -
【歴史・教訓】「豪雨の教訓」ツアーで学ぶ バスで朝倉巡り体験談を聞く 初回28日、11月にも開催/福岡
昨年7月の九州豪雨で甚大な被害を受けた福岡県朝倉市の被災者らが自らの体験を伝える「教訓バスツアー」が28日、催される。11月も中・下旬にそれぞれ1回予定されていて、被災者らの経験を現地で聞いてもらい、災害から命や財産を守る契機にしてもらおうと、住民らでつくる朝倉グリーンツーリズム協議会が主催する。28日の黒川ツアーと11月13日の杷木松末ツアーは濁流が家や農地を押し流した地区を訪ねる。11月27日の比良松・山田ツアーのうち山田は、流木と土砂に埋まった農産物直売所「三連水車の里あさくら」の関係者が、被害を発生させたため池などを案内する予定である。ツアーは、被災者のほか三連水車の里あさくらなどの施設や企業が協力して実現した。【10月17日 西日本新聞より】
▼朝倉グリーンツーリズム協議会 九州北部豪雨 体験教訓バスツアーのご案内
http://asakura-gt.com/info/1634.html -
【歴史・教訓】地震の記憶、後世に 熊本県が100人の「語り部」映像収録
熊本県は16日、熊本地震の「語り部」となる100人の証言を集めた記録映像の制作をスタートした。県内各地の震災遺構を巡る「震災ミュージアム」の一環で、避難所生活や災害対応などの経験や教訓を風化させず、後世に伝承。将来的には同ミュージアムの拠点施設で放映し、修学旅行や防災研修に活用できるようにする。100人は各市町村から推薦された242人から、地域や年代、職種のバランスを考慮し選定。危機管理、支援物資、避難所運営などの行政関係者29人と、企業や病院・福祉施設、ボランティアら一般71人となった。映像は1人約5分。年内に全員の収録を終え、3月までに完成する見込み。県庁本館1階の情報発信コーナーで放映するほか、インターネット上の県のデジタルアーカイブでも公開する。また地震関連のイベントや講演会で活用する。【10月17日 熊本日日新聞より】
▼熊本県 熊本地震震災ミュージアムの実現に向けた基本方針の策定について
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_23087.html -
【技術・仕組】富士山で未知の噴火、2回あった可能性 本栖湖調査
秋田大学や東京大学などの研究チームは、富士山のふもとにある本栖湖の湖底の地層を調査し、過去8000年間に富士山で未知の噴火が2度あった可能性を見つけた。本栖湖の湖底には、過去に富士山の噴火で発生した火山灰が通常の地層の間に挟まれる形で層状に残っている。本栖湖は川の流入がなく、きれいな地層ができやすいため過去の地層から富士山の火山活動を把握しやすい。調査は産業技術総合研究所や山形大学などと共同で実施した。火山灰の積もった年代を推定したところ、約2500年前に20年ほどの間隔で2度噴火が起きていたことが分かった。また既知の噴火のうち3回について、これまでより正確な年代を推定できた。政府や自治体の防災計画は、過去の噴火の発生時期や規模を参考にして作る。富士山の活動記録を正しくつかむことで、より有効な防災計画につながることが期待される。【10月10日 日本経済新聞より】
▼産業総合研究所 湖底堆積物から探る富士山の噴火史
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20181010/pr20181010.html -
【歴史・教訓】豪雨3か月 広大調査「再度被害の恐れ」/広島
広島大の熊原康博准教授の研究室が、広島県内に残る水害碑に刻まれた教訓を生かそうと調査を続けている。調査は2015年8月、当時研究室に所属していた高校教諭の小山耕平さんが始めた。インターネットの情報や各市町村史を調べ、現地調査の上で、漢文などで書かれた碑文を現代語訳した。卒業後も調査を続け、県内で江戸時代のものを含む50基の碑を確認。広島市は熊原研究室と協力し、今年1月に市内の石碑や水害の内容を記したパンフレットを制作、3月には同市のホームページにも掲載した。研究室の大学院生、岩佐佳哉さんが碑の位置と7月の豪雨で、実際に災害が起きた場所との位置関係を調べたところ、豪雨では9基が立つ7か所で再び土砂災害が発生していた。岩佐さんは「碑がある場所では再び災害が起こる可能性がある。このことは、住民の方たちにも知ってもらいたい」と強調する。熊原准教授は「碑があっても、当時を知る人がいなくなれば忘れ去られてしまう。防災訓練や学校教育で碑文の内容を学ぶなど、活用方法を考えなければいけない」と話している。【10月5日 読売新聞より】
▼広島市 水害碑が伝えるひろしまの記憶 -過去が教えてくれること-
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1517903967336/index.html -
【歴史・教訓】御嶽山噴火災害の記録誌作成へ 長野県が遺族らから手記を募集
平成26年9月27日の御嶽山噴火災害をめぐり、長野県は26日、遺族や被災した登山者らから手記の募集を始めた。今年度末までに、県などが実施した救助や捜索活動などの災害対応も盛り込んだ記録誌を刊行する方針である。手記は、遺族や行方不明者の家族、発生時に登山道にいて被災した登山者から募集する。A4判200ページ程度の冊子に、手記のほかに、噴火発生時から県や木曽町、王滝村、自衛隊、警察、消防など各機関が取り組んだ災害対応も盛り込むとしている。県危機管理部は、刊行の意義について「戦後最悪の噴火災害を風化させてはならない」と説明している。【9月26日 産経ニュースより】
▼長野県 御嶽山噴火災害の御遺族の皆様等から御寄稿を募集します。
https://www.pref.nagano.lg.jp/bosai/kurashi/shobo/bosai/ontakekiroku.html -
【歴史・教訓】TSUNAMIの猛威 胸に刻む クルーズ船乗客、「語り部バス」で南三陸を見学/宮城
宮城県石巻市の石巻港に寄港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」の外国人乗客40人が18日、東日本大震災で被災した南三陸町をツアーの一環で訪れた。一行は同町の南三陸ホテル観洋が運行する「語り部バス」で約1時間半、通訳を介して従業員の説明を受けながら、津波の爪痕が残る旧戸倉中や震災後も津波で被災したまま残るビル「高野会館」を見て回った。英国から妻と参加したクリス・テイラーさんは「自分の目で被災地を見て学ぶことで、記憶に深く刻まれる。津波の怖さを伝えるには被災した建物の保存が必要だと思う」と話した。【9月19日 河北新報より】
▼南三陸ホテル観洋 震災を風化させないための語り部バス
https://www.mkanyo.jp/%E8%AA%9E%E3%82%8A%E9%83%A8%E3%83%90%E3%82%B9/ -
【歴史・教訓】益城町「震災文庫」デジタル化 避難所掲示の貼り紙、メモ、写真/熊本
熊本地震で甚大な被害が出た熊本県益城町は、避難所に掲示された貼り紙やメモ書き、写真といった震災関連資料のデジタル化に乗り出す。町民などから寄せられた資料5000~1万点をデータにして保存し、被災の記憶を次の世代へと引き継ぐ取り組みである。資料は町交流情報センター「ミナテラス」が収集した。センターは避難所の閉鎖後も資料を廃棄せず、館内の空きスペースに保管。「震災文庫」と名付け、資料提供を呼び掛けていた。センターによると、時間の経過とともに現物が散逸したり劣化したりする恐れがあることから、神戸や東北の被災地の事例を参考に、スキャンしてデータで保存することを決めた。個人情報も含まれるため公開については未定。一部は閲覧可能にしたいという。【9月12日 西日本新聞より】
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【歴史・教訓】「常総水害」…鬼怒川氾濫、堤防決壊から3年/茨城
2015年9月の関東・東北豪雨で鬼怒川が氾濫し、災害関連死も含め茨城県常総市で14人が犠牲になった「常総水害」から10日で3年となった。常総市役所のホールでは9日、「鬼怒川水害発災3周年・市民のつどい」が開かれ、約50人が参加。主催者の一人で、被災者支援に取り組んできたNPO代表の横田能洋さんは、市内の旧医院を復興拠点に再生したり、住民とともに地区の危険箇所を調べて避難地図を作ったりする取り組みを報告。「防災をしっかりしないと住民が減ってしまう。我々には常総の経験を全国に発信していく役割がある」と訴えた。同市の地域交流センターでは9日、市が防災シンポジウムを開いた。基調講演では、市水害対策検証委員会委員長を務めた川島宏一・筑波大教授が「災害は必ずまた来る」と警鐘を鳴らし、ハザードマップをあらかじめ確認することや、近隣の住民が協力しあって早めに避難することの重要性を強調した。【9月11日 読売新聞より】
▼常総市 防災シンポジウム開催のお知らせ
http://www.city.joso.lg.jp/soshiki/shicho_koshitu/bousai/shs09/news/event/1535346962043.html -
【歴史・教訓】過去の風水害パネル展示 防災週間に合わせ県庁で/佐賀
防災週間に合わせ、佐賀県内で過去にあった風水害の説明パネルが県庁1階の県民ホールで展示されている。死者89人、行方不明者6人を出した昭和24(1949)年8月の「ジュディス台風」から、死者2人を出した今年の西日本豪雨まで、過去約70年にあった12の風水害について、冠水や土砂崩れなどの写真や説明文で紹介。体験談などを付箋に書いてパネルに貼ることもでき、見た人からは「買ったばかりの車が車内まで水浸しに」「職場まで普段は車で15分ほどなのに1時間以上かかった」などの体験談が貼られている。県河川砂防課が被害を後世に伝え、防災意識を向上させる目的で企画。担当者は「県でも過去にこのような災害があったことを知り、決して油断しないようにしてほしい」としている。同課は過去の災害の記録写真を集めており、提供を呼びかけている。【9月6日 朝日新聞より】
▼佐賀県 防災週間に合わせ水害パネルの展示を行います
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00364289/index.html -
【歴史・教訓】豪雨被害教訓に防災力高めよう 東公民館が9月「記録」展/岡山
岡山県岡山市の東公民館は、9月1~30日に同公民館で「西日本豪雨災害の記録と記憶展」を開く。展示会では、同公民館を拠点に活動するボランティアグループメンバーの松本晃昭さんが、発生翌日の7月7日に自転車や徒歩で地域を回って収めた写真を使用。災害時、増水した百間川や冠水した道路を目の当たりにして「記録に残すことで今後の災害対策に役立つかもしれない」と被害状況を撮影した。200点の中から1週間ごとに約20点ずつを並べる計画である。会場では、防災キャンプで住民が消火訓練などに取り組む様子を伝えるパネルも展示。併せて、来場者から災害時に撮影した写真や当時の感想を募り、公民館で開く講座などで活用する方針。同公民館は「住民の記録や記憶は地域の防災力を高める上で貴重な資料になる。実際の浸水箇所などを伝えることで、避難場所や経路などを改めて地域全体で考えるきっかけにしたい」としている。【8月29日 山陽新聞より】
▼岡山市立東公民館 公民館だより「あかれんが」2018年9月号
http://www.city.okayama.jp/contents/000343984.pdf -
【歴史・教訓】那須水害「心構え持つ」 町職員ら対象に防災セミナー/栃木
「那須水害」の発生から20年の節目を迎え、栃木県那須町で27日、町職員らを対象に防災セミナーが開かれた。同町職員288人のうち半数が「那須水害」を職員として体験していない。災害時の対応や心構えについて知ってもらうと共に、災害の記憶や教訓を風化させず、後世に伝えようと開催された。当時対応に当たった山田正美副町長や救助活動を取り組んだ那須地区消防本部通信指令課の藤田利郎課長補佐らが講話。また、若手職員として災害の最前線で業務に当たった同町の課長3人がディスカッションした。藤田課長補佐は道路が寸断された中で救助に向かった体験を紹介、「水害は予想がつかない」として情報伝達の大切さなどを強調した。課長たちのディスカッションでは、「日頃から避難場所や避難経路などを把握してほしい。災害時の状況は変わる。前例にとらわれないで行動してほしい」との意見が出た。【8月28日 産経ニュースより】
▼那須町の過去の災害
https://www.town.nasu.lg.jp/viewer/print.html?idSubTop=2&id=805&g=30 -
【歴史・教訓】地震の爪痕、後世に 震災ミュージアム整備へモニターツアー/熊本
熊本地震の経験や教訓を後世に伝える「震災ミュージアム」の整備に向け、熊本県は23日、震災遺構をめぐるモニターツアーを初めて開き、県内の教諭ら16人が参加した。南阿蘇村では、大規模な土砂崩れが発生した高野台団地や阿蘇大橋の崩落現場を訪問。阿蘇ジオパーク推進協議会が養成する「ジオガイド」から、火山と地形の成り立ちなどを交えて説明を受けた。同村の東海大阿蘇キャンパスでは、語り部活動を続ける学生グループ「阿蘇の灯」代表の林風笑さんらが案内。林さんは学生アパートなどでの被災状況を振り返り、「自らの命を守る方法を常に考えることが防災につながる」と訴えた。震災ミュージアムは、県内の広範囲の遺構をめぐるフィールドミュージアム構想。2022年度までの5年間で県や被災市町村が遺構保存や見学ルート、拠点整備を段階的に進める。【8月23日 熊本日日新聞より】
▼熊本県 熊本地震震災ミュージアムの実現に向けた基本方針の策定について
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_23087.html -
【歴史・教訓】熊本地震の記憶、風化防げ 語り部らが模索/熊本
熊本地震の被災体験や防災の教訓を伝えてきた「語り部」たちが、今後も長く語り継ぐための試行錯誤に乗り出している。熊本県益城町の被災住民らでつくるNPO法人「益城だいすきプロジェクト・きままに」は、今年に入り、東日本大震災や阪神大震災の被災地を訪問。現地の語り部など、長く語り継いでいる先例を学んだ上で熊本の被災者に伝え、新たな語り手を掘り起こそうと活動報告会を企画した。熊本県内の学生団体も、新たな語り部の育成に向けて活動の幅を広げており、東海大の学生団体「阿蘇の灯」は昨年12月、「災害支援部」と称した活動をスタートさせた。被災していない下級生を九州北部豪雨の被災地などに連れて行き、実際の災害支援の現場を体感させて、後の語り部活動などに生かすことを目的としている。また、熊本県は「熊本地震 記憶の回廊」と名付けた震災ミュージアムの基本方針を発表。遺構を案内する語り部やガイドも育成する計画である。【8月21日 日本経済新聞より】
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【歴史・教訓】阪神大水害の被害や街並みの変化学ぶ 防災ジュニアリーダー/兵庫
1938年7月に発生した阪神大水害の被災状況を確認する中学生の現地調査が8日、兵庫県神戸市の都賀川流域であった。水害の教訓を次世代に伝える取り組みの一環で、六甲砂防事務所や兵庫県、神戸市、神戸新聞社などでつくる「阪神大水害80年行事実行委員会」が実施。防災ジュニアリーダーとして活動する同市立渚中学校の11人が参加した。生徒たちは、都賀川沿いの阪神大石駅から南北2班に分かれて流域を歩いた。南側の班では「新在家ふれあいのまちづくり協議会」の明石文史朗会長らが、当時の写真や古地図を示しながら被害状況を説明。若宮神社境内では水害記念碑の文面を解説し「被害を忘れるなという、昔の方が残したメッセージだ」などと話した。調査結果は、21日に人と防災未来センターで開かれる座談会で発表する。【8月8日 神戸新聞より】
▼阪神大水害80年行事実行委員会 阪神大水害から80年 当時の情報を求めています
http://www.kkr.mlit.go.jp/rokko/hanshindaisuigai/index.html -
【歴史・教訓】津波記した棟札見学 裾野高生徒ら4人、西伊豆の防災課題探る/静岡
静岡県裾野市の県立裾野高の生徒と教諭ら4人が7月30日、高校生が地域の防災やまちづくりについて考える県教委の研究事業「地域学」の一環で、西伊豆町で災害史跡やジオサイトなどを巡るフィールドワークを行った。町内の案内役はジオガイドの仲田慶枝さんらが務めた。1498年の大地震で津波被害に遭ったとされる同町仁科の佐波神社では、当時の甚大な被害状況などを記した棟札を見学した。生徒らは町内を歩いてみて感じたことを議論し、参加した2年の女子生徒は海岸線沿いに防潮堤が少ないことを挙げ、「景観維持を考慮するならば消波ブロックを増やすなどできる限り他の対策が必要ではないか」と指摘。同町が県内高齢化率トップであることにも着目し、災害時を想定して若者と高齢者が一緒に避難訓練することも必要と述べた。同校の生徒は11月に和歌山県で開かれる「第3回国連世界高校生津波サミット」へ出場し、事業の調査研究の成果を発表する予定である。【8月1日 静岡新聞より】
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【歴史・教訓】記録から知る危機的災害 高松市公文書館で企画展/香川
香川県高松市の市公文書館で、過去に起こった大きな災害を取り上げた企画展「高松を襲った危機」が開かれている。市の職員が作成した公文書や行政資料を収集・保存している同館では、平成27年3月の開館以来4回目となる企画展を開催。4月の市防災合同庁舎オープンに合わせて、過去に襲った災害や危機的状況を公文書から読み解き、防災意識を高めてもらおうと企画した。香川県民が度々苦しめられてきた「渇水」に関する公文書も展示。香川用水も早明浦ダム(高知県)も完成していない昭和48年は、善意の井戸を活用したことや、議会で冷房(水冷式)を止め上着を着用しなくてもよしとしたことなどが日誌や市報に記されている。同館職員の川田玲子さんは「当時の人たちの苦労から、自分たちがそのような状況に置かれた時にどうするかを考えたり、家族で話し合うきっかけにしてほしい」と話した。【7月30日 産経ニュースより】
▼高松市公文書館 平成30年度高松市公文書館企画展「高松を襲った危機」
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/shinotorikumi/johokokai/kojinjoho/kobunsho/30kikakuten.html