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防災関連の最新ニュースをご紹介
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断層面を後世に 熊本地震、地層はぎ取る作業を実施/熊本
熊本地震を引き起こした活断層の一つ「日奈久(ひなぐ)断層帯」が現れた地層を保存して後世に伝えるため、熊本県甲佐町で28日、地層をはぎ取る作業が実施された。昨年4月の地震後に見つかった田んぼの地表のわずかなずれを頼りに、今年1月から地下を掘削し、現れた断層面を挟んだ地層を観察していた。約1万5千年前の最下層までに各年代の地層があり、断層を境にして左右が食い違っている。この「ずれ」は過去の地震で生じたとみられる。作業を実施した地質調査会社から県に寄贈される予定で、今後、博物館などでの展示・公開が検討される。【2月28日 朝日新聞より】
▼地震調査研究推進本部 布田川断層帯・日奈久断層帯
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/katsudanso/f093_futagawa_hinagu.htm -
「1億総語り部」実現を 被災地シンポ閉幕 淡路/兵庫
宮城県南三陸町の復興協議会と兵庫県淡路市の北淡震災記念公園などでつくる実行委員会の主催で、「全国被災地語り部シンポジウムin西日本」の2日目が27日、淡路市の淡路夢舞台国際会議場であった。全国の語り部が意見交換した初日に続き、地域防災に携わる住民らが活動を報告した。室﨑益輝・兵庫県立大防災教育研究センター長は2日間の議論を「被災地同士の横のつながりと世代間の縦のつながりを積み上げ、語り部の裾野を広げる必要がある」と総括。「国内外のあらゆる自然災害と歴史を学び、次世代へ伝える活動を実践する」などとする「全国被災地語り部宣言」を読み上げ、幕を閉じた。【2月27日 神戸新聞より】
▼全国被災地語り部シンポジウムin西日本
https://www.facebook.com/全国被災地語り部シンポジウムin西日本-1339563622769764/ -
津波犠牲者の遺族 命の大切さ語り合う/宮城
3.11ネットワークの主催で、東日本大震災の津波犠牲者の遺族らが教訓を語り合うフォーラム「震災から学ぶべきもの」が12日、宮城県仙台市の仙台弁護士会館であった。七十七銀行女川支店に勤めていた長男健太さんを失った田村孝行さんは「企業は想定外で終わらせず、遺族と同じ視点で再発防止に取り組み、企業防災の改善策を示してほしい」と述べた。石巻市大川小で長男大輔君を亡くした今野ひとみさんは「市教委などの対応に不信感が募り、訴訟に持ち込んだが真実は解明されなかった。安全なはずの学校で命を守れなかった理由を深く考えてほしい」と話した。フォーラムでは、日航ジャンボ機墜落事故(1985年)の遺族ら「8.12連絡会」の美谷島邦子事務局長が講演。「安全な社会を実現したいという遺族の思いを政策に生かすべきだ」と呼び掛けた。【2月14日 河北新報より】
▼8・12連絡会~日航ジャンボ機 御巣鷹山墜落事故 被害者家族の会
http://www.neverland.co.jp/8_12/ -
東北大災害科学国際研が「動画で振り返る3.11」公開
東北大学災害科学国際研究所は10日、「動画で振り返る3.11」-東日本大震災公開動画ファインダーーを公開した。インターネット上で公開されている東日本大震災時の動画を地図上に配置し、当時の状況を振り返ることができる。震災時にどこで何が発生したのか、被災の状況をイメージしながら一般生活者が津波被害に対する正しい知識を持ち、避難行動につながるツールとして活用することが狙い。地図上に配置された映像は時系列によって「地震発生時」(青)「津波襲来」(赤)「津波直後」(黄)の3色に色分けし、当時の状況を映像で追うことができる。フリーキーワードやタグ付けによる検索も可能。【2月13日 リスク対策.comより】
▼「動画で振り返る3.11」-東日本大震災公開動画ファインダーー
http://311movie.irides.tohoku.ac.jp -
御嶽山の教訓を冊子に 岐阜側研究員が提言/岐阜
御嶽山噴火災害を教訓に、東濃地震科学研究所副首席主任研究員の木股文昭さんが、登山者向けに火山活動などを解説したブックレット「御嶽山 二度と犠牲をださない」を作った。木股さんは元名古屋大教授で、長く御嶽山を研究。長野、岐阜両県などでつくる御嶽山火山防災協議会に専門家として加わっている。ブックレットは、2014年9月の噴火の際、御嶽山を火山だと知らないで登っていた人が少なくなかった―との信濃毎日新聞の調査結果や、被害の状況、生還者の証言などを紹介。1979年、91年、07年の噴火でも14年同様、事前に地震活動が活発化していたことを解説した。手軽に読んでもらえるよう、A5判、96ページにまとめ、1部300円。山麓の宿泊施設などに扱ってもらえるよう今後依頼するという。【2月7日 信毎webより】
▼東濃地震科学研究所
http://www.tries.jp/ -
詩に込めた震災の記憶 竹下景子さん涙の朗読/兵庫
阪神・淡路大震災など災害、防災をテーマにした詩を女優の竹下景子さんが朗読する「詩の朗読とコンサート」が29日、兵庫県新温泉町であった。全国から応募があった393編の中から選ばれた5編のほか、これまでのコンサートで披露された詩を読んだ。教員として阪神・淡路の被災児童を受け入れた豊岡市の女性の「あれから二十一年」。竹下さんは、地震に対して無力さを感じる女性が長い月日がたった今も、当時の子どもを思う気持ちをたどった。被災者の言葉を未来につなげることの大切さを訴えた「生きていく」(新温泉町立浜坂中1年生合作)も紹介。竹下さんは「新温泉町の子どもらが一つ一つ紡いだ言葉が次の世代にも引き継がれることを願う」と話した。【1月29日 神戸新聞より】
▼竹下景子 詩の朗読とメモリアルコンサート
http://www.roudoku117.com/ -
震災の教訓を語り継ぐ「語り部フォーラム」/宮城
東日本大震災や阪神・淡路大震災の教訓を語り継ぐ活動を続けている人たちが意見を交わす「語り部フォーラム」が29日、被災地の宮城県南三陸町で開かれた。集まった人たちは震災の教訓を風化させないために何が必要か意見を交わし、宮城県石巻市の大川小学校を襲った津波で娘を亡くした佐藤敏郎さんらは「震災の悲しい現実や葛藤を乗り越えたつらい経験を、特に若い世代とネットワークを作って語り合っていくことが大切だ」と訴えた。また、兵庫県淡路島で阪神・淡路大震災の教訓を語り継ぐ活動をしている宮本肇さんは「被災当時を物語る『もの』を語り部に生かすことが重要だ」と訴えた。【1月29日 NHKニュースより】
▼「東北被災地語り部フォーラム2017」実行委員会
https://www.facebook.com/kataribesymposium/ -
江戸期の消火器「竜吐水」で防火考える 京都、体験放水も
京都市南区東九条の長谷川家住宅(国登録有形文化財)で22日、地域防災をテーマにした催しがあった。「京都市安心すまいづくり推進事業」の一環として「長谷川歴史・文化・交流の家」と市が主催し、約50人が参加した。同家の中川聰七郎代表理事は、東九条地域について、鴨川の洪水から住宅を守るために宅地をかさ上げした経緯や、江戸時代後期の1835年作と伝わる竜吐水の存在を挙げ、「昔から防災意識が強かった」と推測した。江戸時代の消火器「竜吐水(りゅうどすい)」は同住宅とNPO法人「古材文化の会」が昨年、全国でも珍しく、実際に動かせるよう復活させた。操作を体験した参加者が木筒から水を噴射させ、現代に通じる備えの大切さを学んだ。【1月23日 京都新聞より】
▼長谷川歴史・文化・交流の家「竜吐水の放水を見よう!」
http://hasegawake.net/2017/01/08/122日【竜吐水の放水を見よう!】/ -
承諾難航、眠る震災資料…研究機関が公開に苦慮/兵庫
災害時の記憶をとどめる資料を保存する「災害アーカイブ」の公開を巡り、提供者の許諾を得るかどうかで、各研究機関が苦慮している。2002年に開館した防災研究機関「人と防災未来センター」が所蔵する資料は、阪神・淡路大震災後、行政や被災者、ボランティア団体などから提供された文書や写真、物品など約19万点。センターは「提供者から承諾を得ること」を公開の条件とする独自基準を定めている。しかし、155の個人・団体から提供された約3万7000点は承諾が得られないまま。こうした状況を受け、センターは、まず公開してから問題があれば取り下げるなど、公開基準を見直すことを検討している。一方、約5万5000点の文書や写真などを所蔵する神戸大学付属図書館「震災文庫」では、98年度から取り組む資料のインターネット上への公開が進まない。過去に同意が得られたものでも、提供者の死後に家族が「ネット検索で写真が出てくるのは困る」などの理由で取り下げを求められたこともあり、ネット公開できたのは約1割にとどまっているという。【1月11日 読売新聞より】
▼人と防災未来センター 資料・収集保存
http://www.dri.ne.jp/material
▼神戸大学付属図書館「震災文庫」
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/eqb/ -
災害から命守る知恵比べ 大船渡の伝承館がコンテスト/岩手
岩手県大船渡市の大船渡津波伝承館(斉藤賢治館長)は2月、防災や減災の実践的な取り組みを発表し合う「被災地と共に考える防災・減災コンテスト2016」を初めて開く。東日本大震災後、岩手・宮城両県で支援活動に携わった事例などを1月末まで募集し、次の災害への備えや命を守る知恵を発信する。両県内の団体と両県で復興支援活動実績のある団体、企業、学校などが対象。復興支援活動事例をまとめた資料や、マップや冊子などの製作物を1月30日まで募集している。書類での1次審査を通過した団体は、2月25日に東北大災害科学国際研究所で開かれる2次審査でプレゼンテーションを行い、最優秀賞など各賞を選ぶ。【12月29日 岩手日報より】
▼大船渡津波伝承館
https://ofunato-tunami-denshokan.jimdo.com/ -
淡路で被災地語り部シンポ 2月開催/兵庫
災害の教訓を次世代につなぐ「全国被災地語り部シンポジウムin西日本」が2月26、27日、阪神・淡路大震災の震源地・淡路市の淡路夢舞台国際会議場である。東日本大震災や熊本地震など各地の被災地で語り部活動に取り組むボランティアらが参加、次の災害を見据えた記憶の継承について考える。6部構成で、各地の語り部によるパネル討議が行われるほか、防災を学ぶ専門学科がある舞子高校(兵庫県神戸市)や多賀城高校(宮城県多賀城市)の生徒らによる意見交換もある。実行委員長の宮本肇・北淡震災記念公園総支配人は「阪神・淡路の記憶も風化しつつある。経験や教訓を語り続けることで悲劇が繰り返されることを防ぎたい」と話す。【1月4日 神戸新聞より】
▼北淡震災記念公園「第2回全国被災地語り部シンポジウムin西日本」
http://www.nojima-danso.co.jp/kataribe.html -
名古屋、東京で震災教訓伝える巡回展
兵庫県神戸市の人と防災未来センターは、来年1月17日で阪神・淡路大震災から22年となるのに合わせ、名古屋市港防災センター(名古屋市港区、20日~来年1月22日)と、消防博物館(東京都新宿区、来年1月7~22日)で巡回展示をする。震災の被害や復旧、復興の状況を、写真や映像、データで紹介するとともに、共助や日ごろの備えの大切さをパネルで展示。人と防災未来センターの研究員が活動している熊本地震の被害や復旧状況、課題も紹介する。また、名古屋では南海トラフ巨大地震、東京では首都直下地震の被害想定や被害軽減策なども紹介し、備えを促す。【12月20日 神戸新聞より】
▼人と防災未来センター 県外巡回展示の開催について
http://www.dri.ne.jp/20161213junkaiten -
<昭和南海地震あす70年>被災者200人超聞き取り/和歌山
昭和南海地震の発生から21日で70年を迎える。当時、市街地の大半が焼け、58人が犠牲となった和歌山県新宮市の元防災担当理事、上野山巳喜彦さんが「災害史誌」を自費出版する。被災者200人以上に話を聞き、古文書をひもとくなどして、3年がかりで同地震も含めた過去2000年分の災害を網羅、教訓をまとめた。同市にとって、昭和南海地震は1944年の東南海地震、45年の空襲に続く3年連続の災禍だったが、上野山さんは「先人は壊滅した街を見事に復興させた。その苦労と教訓を後世に伝え、減災に少しでも役立ててほしい」と話している。上野山さんは昨年10月、市民グループ「くまの減災研究会」を設立し、地震に備える勉強会を主宰している。災害史誌は200部を自費出版し、国や県、市、消防、図書館など防災関係機関に寄贈するという。【12月20日 読売新聞より】
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高知県内の津波碑を3D画像化 県立歴史民俗資料館で公開中/高知
過去の南海大地震の教訓を残そうと建てられた高知県内各地の津波碑を撮影し、3D画像化することに海洋研究開発機構高知コア研究所の谷川亘・主任研究員らが取り組んでいる。高知県安芸市から土佐清水市の海岸線に分布する約30基の石碑を画像化。谷川主任研究員は「津波碑は神社や山中にあり、目立たないものも多い。画像化して分かりやすく見せることで防災教育の教材として活用していきたい」と話している。津波碑の画像は、南国市岡豊町の高知県立歴史民俗資料館で開催中の企画展「発掘された日本列島2016」で12月18日まで公開中。パソコンで操作し、県内の11基の画像や碑文を見ることができる。【11月29日 高知新聞より】
▼高知県立歴史民俗資料館
http://www.kochi-bunkazaidan.or.jp/~rekimin/ -
防災研究上、貴重な発見 片貝家ノ下遺跡、13日一般公開/秋田
秋田県埋蔵文化財センターは11日、本年度の調査で平安時代の建物跡4棟や水田跡が新たに見つかった「片貝家ノ下遺跡」を研究者や報道関係者らに公開した。弘前大の小岩直人教授(自然地理学)は「集落が火山泥流(シラス洪水)にパックされた状態で(立体的に)残っているのは衝撃的だ」と述べ、915年に起きた十和田火山の大噴火を知る上でも貴重な遺跡と位置付けた。センターによると、建物跡や水田跡は地表から20センチ以上掘り下げたシラス層で見つかった。建物跡はいずれも屋根や柱、壁板のいずれかが立ったままの状態だった。【11月12日 秋田魁新報より】
▼秋田県埋蔵文化財センター
http://www.pref.akita.jp/gakusyu/maibun_hp/index2.htm -
遺跡が語る災害史 被災地の考古学会が冊子/宮城
宮城県考古学会は、津波や洪水など自然災害の痕跡が見られる県内の遺跡を紹介した冊子「大地からの伝言-宮城の災害考古学」を刊行した。「地中からの災害メッセージ」「東日本大震災と文化財」の2章構成。第1章は巨大津波と地震、火山噴火、洪水の4つの災害が、地層の堆積物から読み取れる県内の遺跡を取り上げ、被害状況を解説した。第2章は津波で被災した博物館などの収蔵品を修復する「文化財レスキュー」や、復興事業に伴う埋蔵文化財の調査概要を記した。発刊を提案した県考古学会前会長の田中則和さんは「繰り返す自然災害を考古学の視点で研究した成果を広く理解してもらえるよう、カラー写真を多用し、工夫した。防災や減災の一助になれば」と話す。A4判、57ページ。県内の学校や図書館などに約1000部を配布。1冊500円(税込み)で頒布する。【11月9日 河北新報より】
▼宮城県考古学会 「大地からの伝言-宮城の災害考古学-」の頒布について
http://www.m-kouko.net/information/2016/02.html -
復興学べるツアー実施 防災緑地や学校巡る/福島
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興を目指す福島県広野町は、今年度から「復興国際スタディーツーリズム事業」に取り組む。町内の震災被害や原子力災害、復興状況などを学べる場所を巡るツアーを実施し、県内外から多くの人を招き入れる。町は今後、全国の自治体や首都圏在住者に対するアンケートなどの基礎調査を行い、結果をツアーのプログラムに反映させる。防災緑地や広野みらいオフィスなど町が進める駅東側開発整備事業用地、商業施設ひろのてらす、ふたば未来学園高などを巡るコースを想定している。今年度中に第1回のツアーを開催し、来年度から本格的に実施する方針。ツアーに合わせて原子力災害からの復興や防災教育などをテーマとしたシンポジウムを開催することを検討する。【11月6日 福島民報より】
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津波、近年は日本とスマトラ集中…400年分析
東北大学災害科学国際研究所が5日の「世界津波の日」を前に、過去400年間に世界で起きた津波を分析した報告書を公開した。同大は、米国が集計している地震の記録などからマグニチュード7.5以上と推定される地震を分析し、1600年以降に発生した津波災害94例を抽出。津波の高さや到達時間、威力などを計算した。津波の高さについては、1600~1969年と、1970年以降の地図を公開した。大西洋の地図も公表され、近年大きな津波がない西欧でも、かつて津波に襲われたことがわかるようになっている。【11月5日 読売新聞より】
▼IRIDes NEWs 過去400年に世界で発生した津波を解析、可視化
http://irides.tohoku.ac.jp/irides-news/20161105/1750 -
明治の地震と被害重複=熊本城の石垣、当時の8割-市が調査、復旧に活用/熊本
熊本市は1日、1889(明治22)年の地震で熊本城が被害を受けた際の記録を調査した結果、当時破損した石垣の8割近くが今年4月の熊本地震でも壊れていたことが分かったと発表した。市が調査したのは、宮内庁宮内公文書館所蔵の「震災ニ関スル諸報告」。明治22年7月28日、熊本を中心に発生したマグニチュード(M)6.3の地震による被害が記録され、石垣の被災箇所を赤や黄色で塗った図が添付されている。市によると、明治の地震で破損した石垣は、熊本地震の3分の1程度だった。天守や飯田丸五階櫓などの石垣計70カ所が崩落したり膨らんだりしたが、うち54カ所は熊本地震でも破損していた。市熊本城調査研究センターは「(熊本地震以前と)同じ積み方で修復すると再度破損する可能性がある。過去の被災状況が分かる史料は貴重で、精査して活用する」としている。【11月1日 時事ドットコムより】
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災害報道考えるシンポ 地方紙記者ら議論/神奈川
大災害時の新聞発行や報道の意義を考えるシンポジウムが28日、横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)であった。同パークと日本マス・コミュニケーション学会の共催。東日本大震災を経験した河北新報、今年の熊本地震に遭った熊本日日新聞、14年に広島市であった土砂災害を取材した中国新聞の関係者が登壇した。3社の編集責任者や現場記者による議論では、被災地での過熱報道に「被害のひどいところを探す取材競争ではなく、復興の道筋を探す報道が必要」との意見が出された。災害への備えを啓発する記事がどこまで読者の役に立ったのかを検証する必要性も説かれた。宮城県では報道される被災地に偏りがあり、被害の大小に義援金が比例しない一因となったこと、甚大な被害ながら局所的だった広島の災害では風化が早いことも報告された。【10月28日 神戸新聞より】