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【歴史・教訓】南海トラフ地震の津波被害、海底地滑りで増大 過去5000年間で駿河湾沿岸に4回襲来

静岡県焼津市の駿河湾沿岸で地質調査などをしたところ、過去五千年間に南海トラフ巨大地震による津波に4回襲われ、うち1096年の永長東海地震と1498年の明応地震では、海底で生じた地滑りによって被害が増大した可能性があることが分かったと、静岡大や東京大のチームが31日に発表した。チームの北村晃寿・静岡大教授(古環境学)は「海底地滑りが起きて想定以上の被害が出ることを考慮した津波対策が必要だ。調査を続け、地滑りの規模と頻度を明らかにしたい」と話した。チームは2015年から、焼津市浜当目の12カ所でボーリング調査し、採取した津波堆積物を分析。紀元前3000年以降、4回の津波の痕跡を見つけた。マグニチュード8クラスの地震の発生間隔は90〜270年とされるが、紀元前3000〜紀元後1000年の約4000年間で確認できた津波は、紀元前805〜紀元前405年にあった1回だけ。かつては海岸から延びた砂の防波堤が存在し、浸水を防いでいたとみられる。【8月31日 中日新聞より】