防災資料室
防災に関する政府や自治体の施策、調査・研究の成果、実践の事例などを集約
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輪島市大規模火災を踏まえた「津波時の浸水想定を勘案した消防活動計画」策定等について
総務省消防庁が、2024年12月16日に「輪島市大規模火災を踏まえた津波時の浸水想定を勘案した消防活動計画策定等について」の通知を発出した。
令和6年7月に、輪島市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会において、消防本部の体制強化や地震火災対策の推進等の消防防災対策のあり方について、報告書が取りまとめられた。
この報告書での提言を受け、消防庁では「津波時の浸水想定区域での活動を勘案した消防活動計画等に関する意見聴取会」を開催し、各消防本部において計画の策定等を行う際の留意事項等を取りまとめている。
【関連する資料】
・輪島市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会:消防庁
・輪島市大規模火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会報告書:消防庁
・津波時の浸水想定区域での活動を勘案した消防活動計画等に関する意見聴取会:消防庁 -
内閣府(防災担当)「自治体向けの避難所に関する取組指針・ガイドライン」改定について
内閣府(防災担当)が、2024年12月13日に、「自治体向けの避難所に関する取組指針・ガイドライン」の改訂を公表した。令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループの報告書「令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について」や、スフィア基準等を踏まえて、自治体に対して通知している「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」、「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン(チェックリスト)」 、 「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」が改定された。
令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループの報告書「令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について」では、令和6年能登半島地震の災害における取組事例・課題、これらを踏まえた今後の災害対応の基本⽅針を示している。
また、改定した取組指針・ガイドラインでは、トイレの確保・管理として、トイレカー・トイレトレーラーの確保等、食事の質の確保として、キッチンカーの活用や飲食業協同組合による調理人の派遣等、生活空間の確保として、パーティションや段ボールベッドを避難所の開設時に設置する等、生活用水の確保として、仮設風呂の資機材の備蓄等を追記するとともに、炊き出し設備のモデルパターン、飲食業協同組合との協定のモデル例なども示している。
【関連する資料】
・令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方について(報告書):内閣府(防災担当)
・避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定):内閣府(防災担当)
・避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン(チェックリスト)(令和6年12月改定):内閣府(防災担当)
・避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン(令和6年12月改定):内閣府(防災担当) -
広報誌「ぼうさい」第111号 特集②南海トラフ地震臨時情報とは ~その時私たちは何をすればいいのか~
内閣府(防災担当)が発行している広報誌「ぼうさい」。2024年11月に発行した第111号の特集②では、令和6年(2024年)8月、宮崎県で震度6弱を観測した日向灘を震源とする地震(M7.1)の発生を受けて、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表したことから、南海トラフ地震臨時情報とは何か、発表されたらどのような行動を取ればいいのか等を解説している。
内閣府防災情報のページでは、防災対策制度として「南海トラフ地震対策」のページを設けており、推進基本計画や検討体制、防災対応等、関連する様々な情報を掲載している。防災対応の項にある「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」には、南海トラフ地震臨時情報の解説ページを掲載している。
また、気象庁では「南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件」のページで、情報の種類と発表条件について解説している。
さらに、政府広報オンラインの「南海トラフ地震臨時情報って?」では、日頃からの備えと臨時情報が発表された際の特別な備えとはどのようなものかを、動画で紹介している。
【関連する資料】
・南海トラフ地震対策:内閣府(防災担当)
・「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」:内閣府(防災担当)
・南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件:気象庁
・南海トラフ地震臨時情報:政府広報オンラインって? -
広報誌「ぼうさい」第111号 特集①新潟県中越地震から20年 ~被害と復興を振り返る~
内閣府(防災担当)が発行している広報誌「ぼうさい」。2024年11月に発行した第111号では、平成16年(2004年)10月23日の17時56分に発生した新潟県中越地震を特集し、被害とその復興の道筋を振り返っている。
気象庁新潟地方気象台では、20年の節目の年となることを機に、新潟県中越地震の概要とともに、地震の被害の特徴や被害写真等をまとめた特設サイトを開設している。被害の大きかった旧川口町、小千谷市、山古志村、小国町を含む長岡市では、復興の経験と教訓を次世代に伝えるメッセージと、記録集・記念誌等を紹介するページを開設している。
また、令和6(2024)年は、新潟地震から60年、新潟焼山の火山災害から50年、中越地震及び新潟・福島豪雨水害から20年と、新潟県で発生した大災害の節目の年が重なることから、災害の記憶と災害から得た教訓・備えの必要性を伝える取組を、国、県、市町村、関係機関が全県的な広がりの中で連携して行う「防災・減災にいがたプロジェクト2024」を実施しており、中越大震災の被害状況などを特設ページで紹介している。
【関連する資料】
・平成16年(2004年)新潟県中越地震:気象庁
・復興へのメッセージ~長岡の経験と教訓を、被災地へ 次世代へ:長岡市
・防災・減災にいがたプロジェクト2024について:新潟県
・防災・減災にいがたプロジェクト2024:国土交通省北陸地方整備局 -
災害ケースマネジメント全国協議会
近年の自然災害の頻発化と激甚化を受け、中長期にわたる避難生活を強いられている被災者の方々もいることから、「被災者一人ひとりの被災状況や生活状況の課題等を個別の相談等により把握した上で、必要に応じ専門的な能力をもつ関係者と連携しながら、当該課題等の解消に向けて継続的に支援することにより、被災者の自立・生活再建が進むようにマネジメントする取組」である災害ケースマネジメントの重要性が高まっている。
そこで、顔の見える関係性を構築し、関係団体の間で知見の共有を図り、それぞれの役割について理解を深めるため「災害ケースマネジメント全国協議会」が令和6年10月に設立された。
内閣府(防災担当)では、防災基本計画への災害ケースマネジメントに関連する内容の位置づけや、先進的な事例をまとめた「災害ケースマネジメントに関する取組事例集(令和4年3月)」や、被災経験の無い地方公共団体でも災害時に適切に災害ケースマネジメントを実施出来るよう、標準的な取組や流れを提示するとともに、先進的な取組事例についても整理し、災害種別や被災状況に応じて地域の実情にあった取組を検討する際の参考ともなるようとりまとめた「災害ケースマネジメント実施の手引き(令和5年3月)」を作成し、災害ケースマネジメントの普及・啓発に取組んでいる。
【関連する資料】
・災害ケースマネジメントに関する取組事例集(令和4年3月):内閣府(防災担当)
・災害ケースマネジメント実施の手引き(令和5年3月):内閣府(防災担当) -
NIPPON防災資産
内閣府及び国土交通省が、地域で発生した災害の状況を分かりやすく伝える施設や災害の教訓を伝承する活動などを「NIPPON防災資産」として認定する制度を、令和6年5月に創設した。
防災資産の認定については、全国の流域治水協議会等を通じて防災資産の認定候補を抽出し、その中から「災害の自分事化協議会」(一般財団法人国土技術研究センター設置)が「優良認定」、「認定」案件を推薦し、内閣府特命担当大臣(防災担当)、国土交通大臣が認定を行う。
令和6年9月5日に、第1回の認定案件として、22件(優良認定:11 件、認定:11 件)が認定された。
【関連する資料】
・第1回「NIPPON防災資産」の認定案件が決定:内閣府(防災担当)
・災害の自分事化協議会:一般財団法人国土技術研究センター
・水害リスクを自分事化し、流域治水に取り組む主体を増やす流域治水の自分事化検討会:国土交通省 -
大規模地震の発生に伴う帰宅困難者等対策のガイドライン(令和6年7月改定)
令和6年7月に「大規模地震の発生に伴う帰宅困難者等対策のガイドライン」が改定された。
改定には、首都直下地震帰宅困難者等対策検討委員会で取りまとめた「帰宅困難者等対策に関する今後の対応方針(令和4年8月)」に沿って、関係機関との実務的な見地からの具体施策に関する検討、上記検討委員会からの意見聴取を経て、「帰宅困難者等の適切な行動判断のための情報提供の在り方」と「一斉帰宅抑制後の帰宅場面における再度の混乱発生の防止」の2つの観点が加えられた。
大規模地震発生時の帰宅行動についてまとめたリーフレットと普及啓発チラシも公開している。
また、東京都は「帰宅困難者対策のページ」にて、個人向け、事業者向けの情報や、ガイドブック、取組状況等を掲載している。
【関連する資料】
・「あなたの待機がだれかを救う」リーフレット&普及啓発チラシ:内閣府(防災担当)
・首都直下地震帰宅困難者等対策検討委員会:内閣府(防災担当)
・東京都 帰宅困難者対策のページ -
広報誌「ぼうさい」第110号 特集① 火山防災を考える ~2014年御嶽山噴火から10年~
内閣府(防災担当)が発行している広報誌「ぼうさい」。2024年7月に発行した第110号では、10年前の御嶽山噴火をはじめ、国内で過去に発生した火山災害での多様な被害を踏まえて、住民や観光客(登山客)等が多様なシチュエーションで、火山災害から身を守るための火山防災について特集している。
長野県木曽地域振興局では、御嶽山の火山災害を教訓に、登山者に御嶽山の立入り規制の情報や防災対策などを啓発する動画を公開している。
また、国土地理院は、イラストで学ぶ過去の災害と地形「火山編」を新たに公開し、過去に日本各地で発生した火山災害を火山ごとに取り上げ、災害履歴情報である自然災害伝承碑の伝承内容等を元にした火山被害の概要と、火山基本図や火山地形分類データ等から、火山地形の特徴を踏まえた資料を掲載している。
【関連する資料】
・御嶽山 Safety Climbing Guide:長野県木曽地域振興局
・イラストで学ぶ過去の災害と地形「火山編」:国土地理院 -
令和6年版防災白書
内閣府が令和6年6月に公表した、令和6年版防災白書では、2023年に改正された活動火山対策特別措置法(活火山法)が2024年4月に施行されたことを踏まえて、「火山を知る、そして備える」を特集している。また、特集2として「令和6年能登半島地震」について、被害状況や発災後の初動対応及び被災者支援、復旧・復興等を整理している。
さらに、令和6年版男女共同参画白書では、防災・復興、環境問題における男女共同参画の推進状況について記載されているほか、令和6年版高齢社会白書では、高齢者の住宅と生活環境をめぐる動向について特集しており、ひとり暮らしの高齢者に配慮した防災対策の推進が重要であることが報告されている。
また、国土交通省が令和6年6月に公表した、令和6年版国土交通白書では、令和6年能登半島地震への対応が特集されているほか、「第Ⅱ部 国土交通行政の動向」で、東日本大震災からの復旧・復興の現状と対応策や東日本大震災を教訓とした津波防災地域づくりが記載されている。
【関連する資料】
・令和6年版男女共同参画白書:内閣府(男女共同参画局)
・令和6年版高齢社会白書:内閣府(共生・共助担当)
・令和6年版国土交通白書:国土交通省 -
線状降水帯による大雨の半日程度前からの呼びかけの新たな運用
気象庁は、令和6年5月27日から、線状降水帯による大雨の半日程度前からの呼びかけについて、対象地域をこれまでの地方単位から府県単位に絞り込んで呼びかけを行う運用を開始した。運用開始の告知と共に、本呼びかけを活用するための基礎調査として、住民と市町村を対象とした、呼びかけの認知度や活用実態等を調査するアンケート結果の報告書を掲載している。
さらに、気象庁では、「線状降水帯に関する各種情報」のページを開設し、「線状降水帯による大雨の半日程度前からの呼びかけ」と「顕著な大雨に関する気象情報」について、内容の違いや発表基準、呼びかけの活用例等について解説している。
また、環境省では、2024年3月に、地方公共団体が「気候変動×防災」に関する施策を検討する際の考え方や参考情報を知るためのマニュアルを作成。このマニュアルでは、気候変動によって激甚化、頻発化が懸念されている暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、高潮、熱波、渇水によって生じる被害(及びこれらの被害によって発生する可能性がある二次被害を含む)を対象としている。
【関連する資料】
・線状降水帯に関する各種情報:気象庁
・できることから始める「気候変動×防災」実践マニュアル -地域における気候変動リスクを踏まえた防災・減災対策のために-:環境省