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特集

「2017年度防災教育チャレンジプラン活動報告会」レポート

2018年2月17日(土)に、東京都・文京区にある「東京大学 地震研究所1号館」において、2017年度防災教育チャレンジプラン活動報告会が開催されました。 
この活動報告会では、2017年度防災教育チャレンジプランの実践団体に選ばれた19団体の1年間の実践活動の成果が発表され、そのうち実践活動が高く評価された5団体が表彰されました。
活動報告会終了後に、表彰された団体のうち防災教育大賞と防災教育優秀賞を受賞した3団体にインタビューしました。


「防災教育チャレンジプラン2017年度 活動報告会開催結果」については、こちらをご確認ください。

「防災教育チャレンジプラン2017年度 活動報告会開催結果」


○防災教育大賞

【千葉県立矢切特別支援学校】

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――今回の取り組みを通じた中で、良かったことはどういうところでしょうか。
防災教育は必要だとは思っていましたが、どうしても知的障害がある子供は守られる側の視点ばかりの防災教育でして、それではこれからこの子たちが自立して生き抜いていく時には不足していると感じました。自分たちでやはり危機感を感じて自分たちで自分のことは守り、それが生きていく力なんだというところを防災教育は一番ダイレクトに分かるものだと思います。今回天気の勉強をすることによって、寒いとはどういうことか、雨が降るってどういうこと、雨が降るから今このバスでは帰れないなどを、この一年しっかり学べる基礎ができたので、来年からこの子たちが主となった防災教育に取り組めると思います。

――今後も今回取り組んだ防災教育を続けられるということでしょうか。
今後も続けます。毎日子供たちが見る癖や、関心を持つ癖がつきました。温度を見て自分でここから先は長そでになる、半そでになるというのをやっていたため、それをきっかけにほかのこだわりも少し減ってきたんです。生徒自らが考えるようになりました。自閉症の教育にとって、これは大きなツールでしたが、やはり意味があることでいろんな面で底上げされました。

――先生方もこれを機にますます防災に取り組むきっかけになりましたか。
基本的には全校で取り組みました。若い先生がみんな頑張って引っ張ってくれて考えてくれて、活動していました。私たちは最初、最後に想定するビジョンが分からなくて、子供と一緒に学習していくうちに、ビジョンはこういうことだというのが最後分かってきました。私たちも経験をさせていただいて、活動終わって、はじめて一つの形になったというの実感をしています。子どもたちの持っている力は、共生社会の実現になると思っています。守られるだけでは共生社会はできないので、彼らの力を認めてもらうことはひとつのツールとなります。子どもたちの力を発信したくて、今回応募させていただきました。認めてもらうと、子供たちの評価も上がり、こういう知的障害のある子供たちが一緒に暮らしてるという理解をしてもらう面でよかったと思います。

――TEAM防災ジャパンの読者に伝えたいことはお聞かせください。
防災教育はやはり子供が主体にならなければならないので、それは障害があろうとなかろうとやはり主体は子供となります。自分でどう行動するかを考えることが、防災教育だと思います。それはいろんな障害がありますが、各々に合った自分の身の守り方があるので、それらをやっていけると、おそらく避難所でも障害のある人が遠ざけられることがないと思います。そういう目で見ていただけると嬉しいです。


○防災教育優秀賞

【南阿蘇村立南阿蘇中学校】

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――今回の取組を行っていく上で、苦労した点をお聞かせください。
本校は熊本地震が発生する一週間前に新設校として統合したばかりでして、本来ならば新設校としての学校作りを大事にやっていかなければならないところに、地震により、本当にここでは言い尽くせないような大変な状況がありました。そういう中で、旧中学校で防災教育をやっていた下地があったものの、学校作りと平行して、防災教育もやらなければならない状況でした。逆に言うと本当にこういう時だからこそ、よかったとも思います。また、今回のチャレンジプランも含めて様々な関係機関と連携を図りながら、学校の教育課程も防災教育の時間を生み出すことに、苦労もありました。準備などで見えない苦労した先生方もいたと思います。

――今回の取り組みを通じた中で、良かったことはどういうところでしょうか。
今まである程度ノウハウはありましたが、昨年度の活動当初はどういうことができるか手探り状態でやっていました。今年度は、少し形を継続していけるような形にしながらできたことが良かったです。今年度でベースができたので、来年度以降も継続しながら無理なくやっていける方法が少し見えたと思います。今回は基礎講座というものを今回やりましたが、校内の全先生方に講座を持ってもらい教科と関連するような楽しく学べる防災教育を作ることができたのが良かったことです。

――今後、この活動をどのように続けていきたいと思いますか。
熊本震災時に、実際、子供たちは避難生活で大変な思いをしながら、ボランティアなどで頑張ってくれていましたが、今回こういった避難所での取り組みを行うことで、万が一今後こういった被害にあったときには前回とは違う視点で子供たちが活躍してくれるのと思います。併せて熊本で県が教育委員会を挙げて防災教育の手引きを作っていますが、その中にもこの避難所運営のカテゴリーが入っているので、今後他の学校などにも根付いてくれたら良いと思います。


【つくば市立吾妻学園おやじの会】

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――今回の取組を行っていく上で、苦労した点をお聞かせください。
PTA組織とは別に、有志による「吾妻学園おやじの会」でやり、業務化、義務化させないことがポイントでした。PTAだと業務化してしまうため、会員が能動的に意欲を発揮して、活動させていくことに苦労しました。

――今後、この活動をどのように続けていきたいと思いますか。
「吾妻学園おやじの会」自体がまだ組織として新しいため、さらに大きく展開していき継続できるようにしたいと思います。PTA組織はあるので、継続できることは分かりきっていますが、母体がないけど継続できる、またその中にきちんとした防災ができるようにしていきたいと思います。